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💁おくるということ〜5.待ったなしの選択 792


はじめに

今回は、主に死後の選択について述べたい。
その前に、前回言葉の意味について触れた #尊厳死#安楽死 について、当事者の想いも記しておく。



#難病患者 の思い

治癒が見込めない難病患者の間でも、尊厳死•安楽死に対する想いは異なる。

#ALS 患者本人の依頼で殺害したとして、2024年3月京都地裁は被告に殺人罪なども合わせ懲役18年を言い渡し、生命軽視の姿勢が顕著だと被告を非難した。

2024/4/20(土)  #朝日新聞 地域総合面 #関西リレーNOTE ( #京都総局 #西崎啓太郎 記者)より筆者要約

公判では別の難病患者が出廷し、治療の効果がなく絶望していること、1分1秒が永遠に感じる苦しみをどうして分かってくれないのか、自死を選択することを尊重してほしいなどと述べた。

同上

ALS患者で医師の #太田守武 さんは、死を考えたが、難病患者らが利用できる訪問看護ステーションを開設し働くようになった。
太田さんは眼球を動かし、介助者を通じ「安楽死や尊厳死という考え方自体、必要ない。ALS患者は心のケアを受けられれば、死を選びません」と伝えた。

同上



「良き死」とは何か

「選択肢があるのはよいこと、望まない人は選ばなければいい」という考え方にはリスクが伴う。
「本人の意思に沿う」ことが原則だが、実際には難しい。
老年期や病気患者には自己決定が難しい時期や家族への忖度が本人への圧力になる心配がつきまとう可能性がある。

「完全な健康が取り戻せないなら死んだ方がよい」と考えるのか、「衰えていく自分を受け入れる」のか、心持ちによって望ましい最期は変わるし、心持ちは環境に左右される。
「弱った自分でも生きることを肯定される」という前提があってこそ、死についての自己決定は意味を持つのだろう。

2023/9/3(日) #朝日新聞 #グローブ 286号 #最期を選ぶということ ( #辻外記子 )より筆者要約



待ったなしの選択

最期を迎えた後には「待ったなし」の様々な選択が、遺族を待ち受けている。


※当作では臓器移植は取り上げません。
※エンバーミングも取り上げませんが、後日グリーフケアと同時に取り上げる予定です。

#yahoi 様、遺体処理について⤵️



#献体

死後、自分の身体を医学の為に捧げることを「篤志とくし献体」という。
日本では、本人による生前の意思表示に加え家族の同意も必要。
献体すると約2年遺骨は返還されない。
配偶者が高齢で「返還まで待てない」などの理由により、提供数は減少している。
一方、外科手術の手技訓練•手術法や医療機器の開発•臨床試験前に遺体を使った安全性確認など、解剖学実習以外にも遺体を使う場面が増え、需要は増加している。

2024/3/27(水)朝日新聞くらし面医療( #松田昌也 )より筆者要約

おしゃれだった母の叔母が亡くなった。
献体として登録していた為、病院から入院着のような服装のままで運ばれ数ヶ月戻らなかった。
洋裁が得意な母は、なぜ特別な服装を用意できなかったのかと後悔していた。
終活のようなノウハウだけではなく、死を我が事として受け止め、考え、話す機会があれば、死に方の多様化や社会課題( #孤独死 •引き取り手のない遺体など)の解決に繋がるのではないか。

2024/4/21(日)朝日新聞 #Reライフ 人生充実( #Deathフェス 企画者 #市川望美 )より筆者要約




亡父の場合

生前、ある程度の意思確認はしていた。
具体的に葬儀会社を決めるのは、父が退院してからと考えていたが(資料は集めていた)病院で急死(土曜日午後)した為、叶わなかった。



➡医師による死亡確認後、暫く父と家族(母•妹•娘•私)だけの時間を持つ️
➡遠方の弟に連絡
➡看護師による清拭
➡息子に連絡
➡再び父と家族の時間

➡「葬儀会社がお決まりでしたら直ぐに寝台車の手配をお願いします。お決まりでなければご参考にどうぞ」と、看護師より葬儀会社何社かの連絡先を渡される

➡葬儀会社の資料は自宅に置いている為、父のいる病室で検索しながら問い合わせる
24時間対応でも、電話に出ない会社や寝台車のドライバーの手配がつかない会社がある

➡寝台車の手配がつかない為、明朝まで待ってもらうよう看護師に申し入れる
遅くなっても構わないのでと、当日中のお迎えを要請される

➡ドライバー•遺体安置の会館の手配完了
自宅は認知症母独居の為、遺体は自宅ではなく会館に安置希望
21〜22時頃、寝台車がお迎え予定
葬儀打ち合わせの時間•場所•参加者を決める
現時点での決定事項を弟に連絡

➡霊安室より遺体安置の会館へ出発
夜勤の時間帯だが、帰宅していた主治医も自宅から駆けつけ見送ってくれた

➡翌日、葬儀打ち合わせ
私は、自分が企画した顧客招待イベントの司会•進行をするため仕事を休めず、事前に希望を伝えて妹と娘に一任
父が着る服装一式を実家から持参してもらう
母には父のそばにいてもらう
打ち合わせ内容は
⚫︎喪主
⚫︎司会•葬儀委員長
⚫︎火葬式か一日式か二日式か
⚫︎祭壇•棺桶のランク
⚫︎宗教者の要否と人数
⚫︎遺影
⚫︎位牌
⚫︎参列者数
⚫︎生花のランクと数
⚫︎火葬希望時間(予約の空き具合により変更あり)
⚫︎会葬御礼
⚫︎金額•支払い方法の確認
⚫︎弟に現金持参と母の送迎依頼…………



終わりに

でき得る限り簡素に……と思ってはいても、次から次へと決めなくてはいけないことが湧いてくる。
葬儀会社の担当者がどんな人かで、話しやすさ•訊きやすさは随分変わると思う。
ところで父は8人きょうだいの末子。
郷里の親族はとっくに代替わりしている。
田舎のこと、冠婚葬祭を伝えると大ごとになるので、四十九日が終わってから書面で伝えることに決めた。
認知症母には、先方も高齢だからと、何度も言い含めておいた。
が、ダメだった。
短期記憶が低下している母は、父の親族に電話してしまい、「亡くなって直ぐに連絡をくれないなんて水臭い」と私達きょうだいが責められることになってしまった。







#トランスミッション3
#とらねこ
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#note祭
#遊星
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#エッセイ #ブログ #コラム #散文 #雑文 #身辺雑記 #うつ病 #無職 #失業 #おくるということ #葬儀 #葬儀会社 #寝台車 #オールカテゴリ部門  571日目

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