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hazi-sarashi【エッセイ】

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このエッセイ集は、僕がこの世界に確かに存在していたことを証明する。
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2021年11月の記事一覧

[徒然]「書くこと」は、自分の考えの浅はかさと向き合うこと。過去を後悔すること。

[徒然]「書くこと」は、自分の考えの浅はかさと向き合うこと。過去を後悔すること。

文章を書くということは、苦痛な作業である。誰のための言葉なのか、さえも分かりきりやしない。かねてから、僕は何も考えていなかった。情報を取集し、吸収し、それを適切に使う事にだけ長けているつまらない類の人間だった。だから文章を書くということは、自分の考えの浅さと向き合うことに他ならないのだ。

しかし、村上春樹が自身の経営するジャズ喫茶で夜な夜な「風の歌を聴け」を書き上げたように、僕も夜な夜なキーボー

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[徒然]酔いながら歩く新宿は異世界だった。

[徒然]酔いながら歩く新宿は異世界だった。

脳みそが優しく締め付けられるこの感じ。そう、ちょうどいい酔い具合だ。気持ち悪くもなく、それでいて意識は適度に曖昧だ。

厚手のコートに身を包み、フラフラと新宿の改札を出る。酔っているときは、PASMOをセンサーに叩きつけたくなる。この気持ちよさに任せて、全ての動作をあえて雑にする。それも気持ちよく酔うコツのひとつだ。

そんな調子で南口の改札を出ると、案の定、人の渦に呑み込まれる。僕の足がふらふら

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[徒然]自信満々だった就活で落ちた。すべてを否定された気分だ。

[徒然]自信満々だった就活で落ちた。すべてを否定された気分だ。

これまでの生き方をすべて否定された気持ちだ。自分の生き方や人生に対する想い、必死に考えてきたことをパワフルにぶつけた選考だった。それに落ちたのだ。あなたのような人はうちの会社には入りません。だとさ。

俺を取らないなんて長期的に見たら大損害ではないか。馬鹿な企業だ。なんてそう強気にはなれない。俺はひどく落ち込んでいる。これまで、なるべく人とは違うことをしようと心がけてきた大学生活だった。とにかく自

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[徒然]美女の頭を乗せつつ、オッサンの頭は弾き飛ばします。

[徒然]美女の頭を乗せつつ、オッサンの頭は弾き飛ばします。

電車という場では、日夜ドラマが繰り広げられている。見ず知らずの人間が集まり、直方体の鉄の箱に閉じ込められるのだ。何も起きない訳がない。

僕はその日、バイトの帰りに京王線に乗った。20時くらいだった。下り列車には現代文明に疲れ果てた大人たちが死にそうな顔で乗り込んでくる時間帯だ。

席がたまたま空いていたので、疲れていた僕は迷わずに腰を下ろした。左隣は空いていて、右隣には中肉中背のtheサラリーマ

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[徒然]好きな子ができた。でもたぶん、片想い。その子とガストに行ってきました。

[徒然]好きな子ができた。でもたぶん、片想い。その子とガストに行ってきました。

「恥を晒さずして何を晒すのか」

僕は最近、この精神を大事にしている。大事にしている手前、恥を少しでも感じたら晒すことにしている。晒すと言っても、限られたフォロワーさんのみが見てくれているこのnoteでだ。

最近、好きな子ができた。彼女ではない。おそらく僕の片想いだ。そんな気がしてる。その子はLINEの文がちょっと変だ。予想の斜め上をいくような返信をしてくる。スタンプも変だ。全然可愛げのないスタ

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