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アジアのアート

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アジアのアートをまとめてみました。
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記事一覧

「No.24」「柔らかな衣紋線」雪舟の《慧可断臂図》

「No.24」「柔らかな衣紋線」雪舟の《慧可断臂図》

こんにちは!かずさです!

先週末に法事がありました。法事のときって、住職さんが何かしらお話し(スピーチ?)をしてくれますが、その寺の方はいつも決まって寺の開山の話をしています。

仏教の説話(開山の話は説話ではありませんが…)は、あまりなじみが無いので毎度同じ話と分かっていても、ちょっと興味深いと思ってしまいます。

今日は、仏教に関係するお話がテーマとなっている作品を紹介します。

作品紹介今

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「No.22」「秋田蘭画」小田野直武の《不忍池図》

「No.22」「秋田蘭画」小田野直武の《不忍池図》

こんにちは!かずさです!

前回の日本美術の紹介で、来航するヨーロッパの人々が描き込まれた《南蛮屏風》を取り上げました。その後、キリスト教の禁令やいわゆる鎖国政策などで海外との交流は少なくなりましたが、長崎の出島を玄関口としてオランダの書物などが入って来ていたことはよく知られていますよね。

今日は、そんな江戸期に生まれたヨーロッパの影響を受けた作品を紹介します。

作品紹介今回の作品は、小田野直

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「No.19」「ただの船の絵じゃない!」狩野内膳の《南蛮屏風》

「No.19」「ただの船の絵じゃない!」狩野内膳の《南蛮屏風》

こんにちは!かずさです!

2日に1回の投稿なら、もっと余裕をもって書けるようになるのかなと思っていたのですが、結局1日目は特に何も書かずに2日目に一気に書いているので、あまり忙しさは変わらないなと思ったりしています。

こういうところがちゃんと出来るようになると、大学のレポートももっと準備をして書けるようになると思うのですが…。なかなか難しいですね笑

さて、私は趣味で考古学者の方のTwitte

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「No.17」「リアルな日本昔ばなし」山本芳翠の《浦島図》

「No.17」「リアルな日本昔ばなし」山本芳翠の《浦島図》

こんにちは!かずさです!

最近、某動画サイトのエヴァ紙芝居を見ていて、凄く分かりやすいなあと感動しています。嵐も紙芝居の読み聞かせをしてますけど、流行ってるんでしょうか?紙芝居…。

紙芝居といえば、スタンダードは「浦島太郎」とかの昔ばなしですよね。多くの人がイメージする浦島太郎って

こんな感じだと思います。幼い子向けなので、だいたい丸顔で可愛く優しい感じで描かれています。ですが、今日紹介する

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「No.15」「スーパー・スペシャル・マルチ・アーティスト兼プロデューサー」本阿弥光悦と俵屋宗達の《鶴図下絵和歌巻》

「No.15」「スーパー・スペシャル・マルチ・アーティスト兼プロデューサー」本阿弥光悦と俵屋宗達の《鶴図下絵和歌巻》

こんにちは!かずさです!

なんか今日のタイトルはめちゃくちゃ長いです。「スーパー・スペシャル・マルチ…」なんて、その内「LIFE」の某キャラクターがやって来そうです笑

ですが、今日の主人公「本阿弥光悦」(ほんあみこうえつ)の凄さはこれくらい長くても足りないくらいなんです!

作品紹介今回の作品は、《鶴図下絵和歌巻》(つるずしたえわかかん)です。

17世紀前半(江戸時代) 紙本著色 H34㎝×

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「No.13」「意外なところに○○?」中央アジアのギリシア

「No.13」「意外なところに○○?」中央アジアのギリシア

こんにちは!かずさです!

前回、オウィディウスの『変身物語』をテーマにしたベラスケスの《アラクネの寓話》を紹介したのですが、見ていただけたでしょうか?

(まだの方はぜひ見てくださいね!)

今日は、前回に引き続きギリシア神話をテーマを見ていきたいのですが、その作品はちょっと意外な(?)ところから発見されたものです!

(今回資料の都合上あまりカラー写真がありません(;'∀')あと、トップの画像

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「No.11」「母の日に」伊藤若冲の《果蔬涅槃図》

「No.11」「母の日に」伊藤若冲の《果蔬涅槃図》

こんにちは!かずさです!

今日は母の日でしたね。
今年はコロナの影響もあり、5月10日のみで「母の日」と限定するよりも、5月全体を「母の月」として花を贈ろうという動きがあるようです。

今日はそんな日に合わせて、画家とそのお母さんの関係性が見えるような作品を紹介します!

(今日はちょっと短めです(о´∀`о))

作品紹介今回の作品は伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)の《果蔬涅槃図》(かそねはんず

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「No.9」「日本人と中国美術」牧谿の《漁村夕照図》

「No.9」「日本人と中国美術」牧谿の《漁村夕照図》

こんにちは!かずさです!

昨日は涼しさが感じられるヴェネツィアの海辺の風景を取り上げてみました。夏に向けて、段々暑くなってきているので今日も水辺の景色を見て涼しさを感じたい!と思い中国の水墨画を取り上げてみようと思います!(ですが、今日の話は水辺の話というよりは日本での中国美術の見方みたいな感じです。)

作品紹介今回の作品はイタリアから飛んで中国へ、牧谿(もっけい)の《漁村夕照図》(ぎょそんゆ

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「No.7」「ふわふわ、もふもふฅ^•ﻌ•^ฅ」日本画の犬と猫♡♡

「No.7」「ふわふわ、もふもふฅ^•ﻌ•^ฅ」日本画の犬と猫♡♡

こんにちは、かずさです!

今朝テレビをつけたらNHKで「もふもふもふもふ」という番組が放送されていました♡私は岩合さんの「世界ネコ歩き」も大好きなのですが、動物の番組って癒されますよね~。今日はゆるーく、江戸時代と大正時代の犬と猫が登場するアートを4つ紹介します!

仙厓のゆるキャラ1つ目の作品は仙厓(せんがい)の《犬図》です。

19世紀前半 紙本墨画 25.7㎝×35.8㎝ 福岡市美術館蔵

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「No.5」「お金持ちになりたーい(≧▽≦)」古代中国の《揺銭樹》

こんにちは、かずさです!

皆さんは、もし突然1億円の宝くじに当たったらどうしますか?今はコロナの影響で出来ませんが、私だったら直ぐに航空券を買って世界一周の旅に出たいです。今日はそんな夢を叶えてくれそうな古代中国の作品です!

今回紹介するのは、後漢の《揺銭樹》(ようせんじゅ)です。

青銅、陶器 H149.1cm 後漢(2世紀) 四川省博物館蔵

《揺銭樹》は、後漢の時代(25年-225年)に

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「No.3」気持ち悪い?かっこいい?無頼の画家、曾我蕭白《群仙図屏風》のコントラスト

こんにちは!かずさです!

急に熱くなりましたね。Tシャツで過ごしているのですが、つい2、3日前までヒートテックを着て過ごしていたので、なんだか不思議な気分です。今日はそんな時期にぴったりな、夏に向けて暑さがもっと増すような日本のアートを紹介します!

今回は、私が日本の画家の中で一番大好きな曾我蕭白(そが しょうはく)の《群仙図屏風》、特に画面の構成に注目してみます!

六曲一双、紙本着色、各1

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