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2023年6月の記事一覧
人魚のやってくる渚(SFショートショート)
あらすじ
オカルト雑誌の編集者は、人魚が出たという話を聞いて、その場所に行くが……。
「人魚の画像を手に入れたけど、見てみるか」
まるで小学生のガキみたいな笑顔を浮かべて、同僚の海野(うんの)がビジホに浮かぶホロ画像を俺に見せる。
ちなみに俺と海野が記者を勤める雑誌ってのは、そんな高尚な雑誌じゃない。
扱うネタは心霊写真に座敷童、宇宙人やUFО、ツチノコ、口裂け女、雪男に雪女……そんな
コロナのあとで(SFショートショート)
あらすじ
2020年に始まったコロナ禍にこりた未来の人類は引きこもりの生活を送るようになっていた。主人公の男性も、女性型の人造人間と一緒に暮らしていたが……。
2020年に始まったコロナ禍は、人類の方向性を一変させた。新たなワクチンを開発しても別の変異株が生まれるためいつまでたってもコロナ禍は収まらず、人類は室内に引きこもるようになったのだ。
一方テクノロジーの進歩は、人間を労働から解放
暗殺ロボット(SFショートショート)
あらすじ
22世紀の未来。パースノイドと呼ばれる人造人間が人類に対し反乱を起こしたのだが……。
22世紀の世界は、人工頭脳が進化したパースノイドと呼ばれる機械人間が人類に対し反乱を起こし、ロボット対人間の、戦争が続いていた。
やがて人類側のリーダーに優秀かつカリスマ性のある女性がつき、パースノイド側は不利な状況に置かれる。
ちょうどその頃ヒト陣営も機械軍団も、タイムボートを発明し
追われる男(SFショートショート)
あらすじ
「俺」はロボットに追われていた。なぜなら……。
俺はロボットに追われていた。追ってくるロボットは身長3メートルはある。当然だけど、俺よりもずっと身長が上なのだ。ロボットはラバーコーティングされた手にナイフを持ち息も切らせず、逃げる俺を追ってくる。
周囲には誰もいない。無人の荒野だ。俺を助けてくれそうな者は、どこにもいない。俺は汗まみれになって、走り続けた。すでに腿はパンパンに