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80歳夫婦イタリア絵画旅行記 (14)
【イタリア・あの愛しい人達に】
カスティリオーネ・オローナ
(5)マソリーノ 矛盾と魅力
画集などで詳細を確認してみると、ヘロデアなどの衣服には図柄紋様が、また後ろの壁にも幾何的な紋様などが部分的に残っています。このようにいずれも人体部分 (顔や手や足) 以外は、剥落や劣化によって平面化・色面化されて見えます。この効果?によって、却って人体部分が象徴化され、顔に見るひとりひとりの表情やまた
80歳夫婦イタリア絵画旅行記 (13)
【イタリア・あの愛しい人達に】
カスティリオーネ・オローナ
(4)マソリーノのフレスコ画技法とアセッコ
[作品制作などで忙殺されてちょっと間が開きましたが、やっとイタリア旅行記に戻って来ました!]
さて、このカスティリオーネ・オローナのマソリーノの魅力とは? (11) に照会したマソリーノの初期の「聖母子」 (ドイツ・ブレーメン美術館蔵)と同質の彼本来の持つ優しさや艶やかさや穏やかな暖か
80歳夫婦イタリア絵画旅行記 (12)
【イタリア・あの愛しい人達に】
カスティリオーネ・オローナ
(3)水の表現
この"水" を見ると直ぐに思い浮かぶのが、京都出身の院展日本画家森田曠平氏の「桜川」を始めとした一連の流水を扱った作品です。氏は何度もヨーロッパへ行かれて研鑽されたようで…。(*下記画像 )
ここに見られる氏の川の表現は、マソリーノの「キリスト洗礼図」と共鳴しているようにあって、表現として共感を持って見ることが
80歳夫婦イタリア絵画旅行記 (11)
【イタリア・あの愛しい人達に】
カスティリオーネ・オローナ
(2)マソリーノ・ダ・パニカーレ
*上の画像・ワシントン・ナショナルギャラリー所蔵のマソリーノ「受胎告知』 (1420年後半制作か?) を見てみると様々な矛盾が見えてきます。画面構成や遠近法の不確かさなども然りですが、私が一番気になるのはマリアと天使の衣装の表現の違いにあります。
マリアの衣装では、右上からの光によって衣の襞の
80歳夫婦イタリア絵画旅行記 (10)
【イタリア・あの愛しい人達に】
カスティリオーネ・オローナ
(1)新約聖書洗礼者ヨハネ伝
列車を降りて、丸1時間半二人で歩き (スマホの写真では場所・月日・時間まで各画像と共に表示されていました ) 丸い石の石畳みの坂を登り切って漸く辿り着いたカスティリオーネ・オローナの参事会教会。 受付では50才代くらいの二人の女性が笑顔で歓待してくれました。50年振りに来れたことを伝えると、二人は一層暖
80歳夫婦イタリア絵画旅行記 (9)
《イタリア旅行・雑記》
(4) 西へ西へひたすら西へ
ミラノ中央駅から列車で北へ、そしてベネゴーノ・スペリオーレ駅に。 駅員も人影もない田舎?の駅。バスは勿論、タクシーなど全くないところ。とにかくここからカスティリオーネ・オローナに向けてひたすら西へ西へ歩くしかありません。携帯で"北"を確認し、ひたすら西へ歩き始めました。妻と横並びする余裕もない道幅、曲がりくねったり、上がったり下がったり、その
80歳夫婦イタリア絵画旅行記 (8)
《イタリア旅行・雑記》
(3) ユーレイルパス
待望の「カスティリオーネ・オローナ」を目指しミラノ中央駅へ向かいました。
旅行前に、サポートの旅行社の方が、日数や移動距離などを考慮して鉄道の【ユーレイルパス】(指定した期間内の何日分かを選び、乗車料金を日本で先払いしておく。特急料金や座席指定料金は別。従って各駅停車の列車には各当日は乗り放題 ) を進めてくれました。その都度スマホで乗車手続きを