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シノハラ

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#能動性

「主体的」考・・・主体性原理主義も協調性原理主義も身勝手すぎ

「主体的」考。

最近は「主体的な学び」ということがよく言われている。しかし私には、この「主体的」という言葉がピンとこない。

どうもこの言葉は「子どもの主体性を重視するんだから、大人はそれを尊重するため、干渉はしてはならぬ、子どもの好きにさせてやらねばならぬ」という「主体性原理主義」と捉えている人が多いように感じる。それではうまくいかないだろう。ゲームや動画にいっちまう。「関係性」を無視してるか

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ほめて伸ばす、親の期待通りに育てることのリスク

不登校になる理由は様々なので一概に論じることができないのだけど、優等生タイプで比較的よく目にする、気になるケースがある。親の期待通りに育ってきて、思春期に近づいた(あるいは至ってから)時期に破綻するタイプ。

幼い子は、親からほめられるのが大好き。素直に喜ぶ。親の期待に応えたいと素直に思う子が多い。だから親が課題を与え、それをこなそうと素直に頑張る。子どもが幼い場合はこのやり方で比較的うまくいく。

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「当然だろ」人と「ありがとう」人

結婚する前、弟の個展に行くとギャラリーの主人(女性)が手招きしたのでそばに行くと、「あの人と結婚するの?」と聞かれた。私がうなづくと「女はね、ありがとうと言われるとどこまでも頑張れる生き物なの。だから当たり前と思わずにありがとう、って言わなきゃダメよ」とアドバイスを頂いた。

これは大事なアドバイスだと思い、結婚してからも「ありがとう」を連発した。実際、ありがたかった。それまで一人暮らしで洗濯から

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親に落ち着いてもらう二つのストーリー

塾をしているとき、重視していたのが親との面談。少なくない親が、子どもを牢に閉じ込め、「勉強したの?」「宿題まだじゃないの?」と監視ばかりする牢番のようになっていた。子どもは親の刺すような監視の目ですっかり嫌気をさしており、それが学習意欲をひどく落としていた。

こういう場合、残念ながら、子どもの学習を一番邪魔しているのが親ということになる。けれど親を罵ったり責めたりしても変わらない。むしろ防御的攻

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