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短歌とショートエッセイ

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短歌+ショートエッセイを日々つづります。
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#短歌

短歌+ショートエッセイ:一期幾会

短歌+ショートエッセイ:一期幾会

何回も会っていたってうれしくてするりと剥いて出す梨の舟
/奥山いずみ

 

 カフェに行ったら、好みの曲がかかっていた。ゆったり流れる、歌詞が英語の曲。ロンドン出身のアーティストの曲らしい。

 スマホに音楽を聴かせると曲名を教えてもらえる機能があり、その機能を使ってわたしはときどき曲をコレクトしている。初めて聴いたにも関わらずカフェでかかっていた曲がロンドン出身のアーティストのものだと知ること

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短歌+ショートエッセイ:ねむけを乗せて

短歌+ショートエッセイ:ねむけを乗せて

ひとびとのねむけを乗せて車庫へゆく回送列車は夜に染まって
/奥山いずみ

 次は終点、○○です。この列車は車庫に入る回送列車になります……。

 電車が駅に着く前にこんなアナウンスが入った。車内に乗客はまばらで、人が少ない電車がやけに明るく感じられた。
 車窓から見える景色は、黒地に光の粒を散りばめた、夜の町文様。背の高いビルが少ないので夜空がのったりと見えていた。

 やがてホームの光が「こんな

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短歌+ショートエッセイ:真ん中にない中心

短歌+ショートエッセイ:真ん中にない中心



としん、としん せり上がりゆく心音を感じて都心という場所をゆく
/奥山いずみ

 東京出身っていっても、西東京だから……。
 こういう謙遜?の言葉を言われたことがある。西東京はみんなが思っているいわゆる東京とは異なります、という東京都民のリアルを語るひと言なのだろう。

 同じ用例として、横浜っていっても○○だから……などもあって、いずれにしてもthe 東京・the 横浜ではない場所が東京にも

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短歌+ショートエッセイ:言葉がなじんでゆく

短歌+ショートエッセイ:言葉がなじんでゆく

あたらしい言葉はすこしずつなじむあなたが記憶になったあとでも
/奥山いずみ

 先日、純喫茶というところに久しぶりに行った。
 古めかしい建物に、なじみらしいお客が思い思いの時間を過ごしていて、ゆったりとしたいい空間。

 ふと、角の席が空いたとき、店員さんが靴を脱いで椅子の上に立った。店の天井近くの棚にプレイヤーが設置してあって、手動でCDを交換していたのだ。
 それまではくぐもった声の女性歌手

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短歌+ショートエッセイ:湿気をまとって

短歌+ショートエッセイ:湿気をまとって


湿原のワンピースを着て森と川、町から町へ雨を降らせる
/奥山いずみ

 言葉にすると身も蓋もないが、高温多湿が不快である。
 汗もうまく乾かなくて身体じゅうぺたぺたするし、気圧とあいまってか頭痛がするときまである。

 ……と、ぶちくさ言っていても楽しくはないので、少し想像を膨らませてみることにする。
 例えば、この湿気が全部、一枚の服だったらどうだろう、とか。身にまとわりつく感じがなんとなく、

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短歌+ショートエッセイ:影の美しい季節

短歌+ショートエッセイ:影の美しい季節

 これからときどき、日常のことと、それにちなんで詠んだ短歌をつづっていこうと思う。なんでもない出来事も、言葉にして、さらに短歌の形にもしてみると少し面白いのでは……なんて考えたのだ。
 初回は、散歩しつつ感じたことについて。

ゆれている葉陰のうえを渡りゆくあいだに季節がめぐっていたの
奥山いずみ

 この前、道を歩きながら、今の時期は一年のなかでも特に影が美しい季節なのではないかと気がついた。

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2023年 新聞歌壇に掲載いただいた短歌

2023年 新聞歌壇に掲載いただいた短歌

こんにちは。奥山いずみです。
社会人をしながら、短歌を趣味でつくっていて、新聞歌壇に投稿しています。

今年の締めくくりに、自分用の記録もかねて新聞歌壇で掲載いただいた短歌をまとめておきたいと思います。

東京歌壇 東直子選

2月26日
つぶされたトマトの呻き声のよう遠くで回転するチェーンソー

4月16日
丹念に湯葉をはがして食べながらあなたは話す終わった恋を

4月30日
骨折ののち捨てられ

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2023年上半期 新聞歌壇に掲載いただいた短歌

2023年上半期 新聞歌壇に掲載いただいた短歌

こんにちは、社会人をしつつ趣味で短歌を詠んでいる奥山いずみと申します。
記録用に、今年上半期(1~6月)に掲載いただいた短歌を投稿します。
最後の方に、個人的な振り返りも載せてみました。それではどうぞ。

毎日歌壇 伊藤一彦選

2月6日
ながされる草舟のような日々のなか空の容器に砂糖をみたす

2月27日
霧雨に輪郭線をうばわれてふやふやなままふたりであるく
(※掲載時は、「うばわれて→うばはれ

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2022年掲載いただいた短歌

2022年掲載いただいた短歌

こんにちは。奥山いずみです。普段は社会人をしつつ、短歌を詠んで新聞歌壇に投稿しています。
2022年に掲載いただいた短歌をこちらでも掲載していきます。ちいさなギャラリーを訪れた感覚で眺めていただけますとさいわいです(^^)

東京新聞 東京歌壇 佐佐木

【東京歌壇掲載】デスクチェアに正座

【東京歌壇掲載】デスクチェアに正座

2022年11月27日 東京歌壇の東直子選として掲載いただきました。ありがとうございました。

2022.10.30投稿。

【東京歌壇掲載】赤を窮めて

【東京歌壇掲載】赤を窮めて

2022年10月30日 東京歌壇の佐佐木幸綱選として掲載いただきました。ありがとうございました。

2022.10.02応募。

2021年後半 掲載いただいた短歌など

2021年後半 掲載いただいた短歌など

新聞歌壇などで短歌を掲載いただきました。秋には少し短歌から離れてしまっていましたが、冬からまた掲載いただき、とてもうれしかったです。

また、小説、エッセイなども掲載いただくことができました。それぞれ、下記にまとめていきたいと思います。

2021年後半 掲載いただいた短歌
空白をなるべくうさぎで満たしなさいそれからわたしを抱きしめなさい
(NHK短歌 大森静佳さん選 テーマ「不思議な歌」7月号

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2020年冬~2021年前半 掲載していただいた短歌まとめ

2020年冬~2021年前半 掲載していただいた短歌まとめ

こんにちは。奥山いずみです。

普段、短歌を作っているのですが、うれしいことにときおり歌壇などに掲載いただくことがあります。

掲載していただくと、小躍りしたくなるくらいうれしくなるし、励みになります。

そこで自分を鼓舞&記録のためにこの場をお借りして、自作短歌で掲載いただいたものをまとめたいと思います😌

2020年冬 掲載していただいた短歌聞こえますか 祈りのやうにたしかめてあなたの方から

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【短歌】一輪、あざみを活ける

【短歌】一輪、あざみを活ける

NHK短歌にてTV放映していただきました。

亡き祖母のようには飲めぬわれなれば酒器に一輪あざみを活ける

わたしはお酒が好きなのですが

祖母はそれよりもっとお酒好きでした。

年をとってもウィスキーを

ちびりちびりといただくタイプ。

あんなふうにかっこよくは

飲めていないなあ。

今も祖母が夢に出てくるのです。

看取れなくって、ごめんなさい。