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「国債」と「家計の借金」は異なると教えてくれた一冊

毎月保有枚数を公表していく、とのこと。

でも実際に調べるのは大臣ではないですよね。数年前に読んだ「ブラック霞が関」という新書を思い出しました。そして申し訳ないけど、出されたデータを信じられるかといったら。。。

改めて「紙の保険証廃止」を撤回してほしい。

マイナンバーカードに利便性を感じる人が所有することには反対しません。個人の自由。制度そのものをやめろと言うつもりもない。使いたい人が使う。それの何がダメなのか?

デジタル化推進という意見を耳にします。たしかに便利になった点はたくさんある。しかしどの場面でも一本化でOKとは思えません。

以前、職場のレジがおかしくなったことがあります。連動している図書カードやクレジットの端末も使えず、可能な支払い方法は現金のみ。電卓で値段とおつりを計算し、販売した本のISBNをメモ。レシートも出せないから必要な方には手書きの領収書で対応しました(ポイント類は後日領収書を持参してくれたらお付けします、という形でしのぎました)。

もし完全キャッシュレスの店だったらどうなっていたか? 

政府の狙いが「個人の口座内容を把握すること」なのはわかっています。課税をよりフェアにおこないたいのも理解できる。でもそれなら庶民の銀行口座ではなく外国のタックスヘイブンを悪用している富裕層をターゲットにし、法改正やシステム構築を始めるべき。「取りやすいところから取る」政策は世を統べる不条理に屈し、アンフェアを容認しているように映ります。

いまの状況が続けば、いずれ国の都合で預金から勝手に税を抜かれる未来がやってくるかもしれません。国防のために不可欠な一律何とか税の名目で。

そもそも税収は増える一方なのに、景気は一向に良くならない。理由は国債を返すことに税金を使っているから。国の借金と家計のそれは根本的な性質が異なるのに、多くの人が混同している(させられている)気がします。というか私自身がそうでした。その間違いを正してくれたのが↓です。

内容を一部抜粋します。

「政府が国債をどれだけ出しても、日銀がしっかりしている限りにおいて、政府が破綻してしまうリスクは完全に回避可能なのです」(184P)

「財務省の掲げた『健全な財政』はインフレであろうが、デフレであろうが、『増税して支出をカットして財政の黒字化を目指す』こと一点なのです。それで彼らは頑張って、増税したり、支出を削ったりして緊縮財政を図り、それに貢献した官僚ほど出世できる」
「しかも『財政を健全化する』=『国債を発行しない』と解釈されているため、財務省は国債を発行しないことに血道をあげている」(いずれも206P)

財源は国債でいい。発行通貨がだぶついてインフレが加速しない限り(昨今の物価高はウクライナ情勢が主要因なのでまた別の話です)増税は要らない。それが現時点での私の見解です。

何が正しいかを自分の頭で考える。良書を読むことがそのきっかけになると信じています。ぜひ。

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