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葬儀・法事 Q&A (^-^) /

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お仏壇屋勤務時に担当させて貰えた、葬儀相談や立ち会いと供養ごと等の 電話相談の記憶を "bench_warmer_844" として書きなおしファイルにする
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記事一覧

A 新入社員向け葬儀マナーのweb記事

A 新入社員向け葬儀マナーのweb記事

ビジネス新聞のインタビューに答えたことがあります。「先輩や上司の家庭にご不幸がありお葬式をあげられることになった」その時の新入社員の対応ハウツーをwebで記事にされるためでした。
ご存じのかたもお出ででしょう。ノンペイドパブリシティと呼ぶこの種の記事は、メディアに広告を出稿した際に逆にお声がけがあって会社名を掲載する権利を頂戴するケースが多く、宣伝ではない情報提供の機会になり、押し付け感を抜いて権

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B お線香と香水

B お線香と香水

「♪ べつにきーみをもーとめてなーいけど ♪」と、6才の孫娘が廊下で歌うのを聞いたのは半年くらい前だったと思います。幼稚園や学校で習った歌をうちに帰って歌うのは日常茶飯事で、いつも何のこっちゃわからんまま聞き流しています。それで年末近くになってこれは、ヒット曲のフレーズだとわかりました。「香水??ドルチェアンドガパーナ??」あぁそういうこのなんかと知っていいノリだと思ったものだから、入手したばかり

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C お墓を想う

C お墓を想う

昨日、亡父の祥月命日でお寺に孫も含めた家族5人でお参りしてきました。うちのお墓は郷里の北大阪から、現在の東京の所属寺に引越したものです。墓碑にはわたしの家系の先祖代々という文字と、祖父母、父、叔母の法名(浄土真宗)。それに妻の両親の真言宗の戒名が刻まれ、それぞれお骨が収められています。参る主体である我々家族が思い出せるお骨は幅広く受け入れる方針です。

室内の墓苑(納骨堂)のお仕事をさせてもらって

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D お葬式を想う

D お葬式を想う

かつての職場の仲間に、ある40歳くらいの女性が居ました。わたしたちは葬儀社さんとは別の立場でご相談を受けたお客様ご家族のお葬式に立ち会わさせてもらっていたのですが、何度かふたりペアで担当したことがあって、その時の彼女の振る舞いから教えられたわすれられない思い出があります。

不謹慎な言葉遣いであることを承知の上で申させていただくと、わたしはお葬式のクライマックスは式場から火葬場に移動する前にお棺に

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E お仏壇を想う

E お仏壇を想う

自分が、実生活でお仏壇を手にした経験について書きます。

我が家のお仏壇は別途投稿していますが、様々な環境が熟したのちに「リビングルームが本願寺になるよ」などと家族に伝えながら設けたものなので上の見出し写真とは異なります。この見出し写真(左)は我が家に初めてお仏壇を迎えた20年近く前のイメージ、そして写真(右)は、数年前に大変お世話になったある高名な僧侶の先生とお話をしている時にひらめいたイメージ

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F おろうそくを想う(1)

F おろうそくを想う(1)

お仏壇のろうそくは線香に火をつけるための道具くらいにしか考えてなかったのが、恥ずかしながら自分です。お仏壇屋に転じたことでお供え物は灯り・花・香りの三つが基本と知りました。灯りはほとけさんがわたしに向き合ってくださる時の智慧・花はほとけさんがわたしに注ぐいでくださる慈悲・香りはほとけさんとわたしのあいだに漂う清浄感。ご飯やお菓子以前に、灯り・花・香りが大事。

ろうそくというより、灯りが大事という

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G おろうそくを想う(2)

G おろうそくを想う(2)

浄土真宗の宗派門信徒団体にご縁が出来たころ、築地本願寺の教務所に誘われ東日本大震災の被災地である福島の田村市に出向き、慰労や激励をする行事について行ったことがあります。ステージで地元の芸能を鑑賞出来たり、我々のように外から出向く団体はブースを構えて模擬店を出し収益を現地に寄付するような行事です。

見出し写真は広い斜面に、亡くなられた方へ奉げる意味や、被災された方々の安穏を祈る意味で灯りをともす儀

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H おろうそくを想う(3)

H おろうそくを想う(3)

おろうそくに関する大切な思い出の3つめです。

大阪の小学生は定番として「大阪より10度低い高野山」へ林間学校の一泊経験を持てたことは誇らしいと思います。その40年のちに2度目として家族で参拝したのは、お仏壇屋に入社し少なからず仏教各宗派への関心が高まったことと、「ろうそく祭り」という行事に興味が湧いたからです。

「ろうそく祭り」は毎年8月13日に行われる高野山のお盆の迎え火の行事です。宿坊で夕

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I お葬式・お仏壇と、LIVING ROOMそしてLIVE

I お葬式・お仏壇と、LIVING ROOMそしてLIVE

お葬式やお仏壇に関するお客様の嗜好性として、プライベート化や洋風化にダウンサイジング傾向があります。そしてその根っこには、日常化と脱仏教が読み取れます。「日常化というより脱非日常」というほうが正確です。

企業側はお客様の声を聞くのが正論だと考えて、こぞって家族葬や洋風の居間に合うデザインのお仏壇を製作しています。これはこれで当然のなりゆき、商品は商用です。洋風の居間を意識するとリビングルームのお

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J お花を想う

J お花を想う

これまでにまずお墓、お葬式、お仏壇に対するわたしが想うこと。そのあとお線香(香)、おろうそく(灯)に触れたので、残すはお花(仏華)です。

おろうそくの灯りが智慧なら、お花は慈悲と教わります。ほとけさまがわたしに慈しみの心を届けてくださるということです。

おりしも今日は春分の日、家の近所のお花屋さんも園芸専門店もホームセンターも、春の花がにぎやかに店頭を飾っていました。もちろんお彼岸のお中日でも

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K ただ読書の感想を述べただけなのに

K ただ読書の感想を述べただけなのに

お葬式の事前相談という仕事をスタートしてすぐ、‘06年頃の思い出です。わたしたちは葬儀社で経験を積まれた顧問に、お葬式って何だろうということをイロハのイから教わっていました。お仏壇屋の社員たちは供養にまつわる知識の下地は持っていたので、そこに葬儀の専門知識を乗せていきました。わたし個人はお仏壇の営業経験はほとんど無かったのですが仏教の通信教育を履修したことから、電機業界の時まったく無縁だった生と死

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L 新宗教の喪主さまも満足された仏教寺院

L 新宗教の喪主さまも満足された仏教寺院

お母さまがご逝去されたということで、ふたりの娘さまからお葬式のご相談をあずかりました。当時わたしたちは自社の営業効率はこだわらず、お客様にお会いして背景をお伺いしたうえでお葬式の形態と費用のバランスを検討し、実現可能な寺院・葬儀社・式場の組合せを提案する形態をとっていました。大規模な葬儀社さん、互助会さん、個人経営の葬儀屋さんと友好関係にあったので、それぞれの利点を把握し、お客様の背景にマッチング

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