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雑記集

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雑草という名前の草はない。 雑記という名前の記事もない。
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#音楽

桜の季節に寄せて

桜の季節に寄せて

私は、花見に興味がない。それほどに一生懸命、なんとしてでもお花見をしないといけない理由がわからない。もちろん、多くの人が、なんとしてでもお花見をしないといけない理由を持っているとも思わない。多くの人が、なんとなしに、雰囲気を楽しんでいる。それだけなのではないか。

私も、人並みに雰囲気を楽しみはする。だから、冒頭で興味がないなんて言っておきながら、私だっていっちょまえに花見をしたことがある。(

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へたでいい⇔うまくてわるい

へたでいい⇔うまくてわるい

自分のパフォーマンスしたことについて、技術のことをほめられると、無性に悔しい気持ちになることがあります。それってやっぱり、技術のことは本来あとからついてくるものだという認識を私が深層に抱いているからなのかもしれません。「そこをほめてほしいわけじゃないんだよなぁ」に始まり、「きっと、好みじゃなかったから、そこしかほめられなかったんだろうな」なんてところまで深読みしがちです。その人がそこまで思って言っ

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ほとぼり

ほとぼり

すんごい広まり方をもってプレイされる曲がときおり現れますね。2019年なんかは、『パプリカ』という曲がそうだったのではないかと思っています。この曲がかからなかった小学校の運動会はどこにもない、なんて声も私の耳に届いているくらいです。

『パプリカ』と異質な存在かもしれませんが、ある時期、『花は咲く』という曲も、プレイされていない時間のほうが稀なのじゃないかと思えるくらいに頻繁に演奏されたり歌わ

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10分間でペペロンチーノ

10分間でペペロンチーノ

こどもの遊びに、「課せられるもの」はない。「30分遊べ」と言われて30分遊ばなくてもいいし、「おもちゃの線路のパーツを30個使い切って、1平方メートルを満たせ」と言われても30個のパーツを使い切る必要も1平方メートルをそれで満たす必要もない。そもそも、そんな「30分」とか「30個」とか「1平方メートル」とか課されることがない。それはそもそも、遊びではない。

いや、本人が遊びだと思えば、遊びか

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なにかと実際、そうでもない。

なにかと実際、そうでもない。

今日、ちょっと住んでいる地域を離れて遠くに来ています。ちょっとといいますのも300キロメートルくらいです。東京から、福島に滞在中です。

いつもならこの文を書くのにパソコンを使うのですが、旅に持ち歩くには重いので置いてきました。スマートフォンでこれを書いています。入力速度面で、パソコンに劣ります。

パソコンの入力は、だんだん慣れていくにつれて速くなりました。それに同調して、不思議と「しゃ

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Gate

Gate

西東京市。私の住む町です。ぼんやりと目の前のことをただただこなして消化していくだけの毎日を送っていたときには気がつかなかったけれど、この町には、自分の考えたことで、自分や地域や社会をよくしようとがんばっていろいろやっている人がいます。「自分、このままでいいんだろうか? いや、いつまでもこのままでいられるはずがない。じゃあ、いつまでなら今のままでいられる? それって具体的に「いつ」なのか?」なんて自

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余力は「全力の反復」から生まれる

余力は「全力の反復」から生まれる

「やったことのないこと」「ためしたことのない動き」を実践する、私にとって最も身近な手段が「音楽」です。

自分が演奏したり歌唱したりするための曲を、自分で作るとします。

で、おおむね曲の骨子ができてくるとします。それから、こまかい「こうしよう、ああしよう」が出てきます。そのあれこれは、現状の自分の力が及ばない表現かもしれません。その場合、この曲は「私が自分で演奏するためのもの」ですから、

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青沼詩郎は、詩になりたい。

青沼詩郎は、詩になりたい。

「●●になりたい」は、いろんなことを思い出しますね。

私は音楽をやっているので、「ミュージシャンになりたい」「シンガーソングライターになりたい」みたいなことをさんざん考えてきました。いえ、考えようによってはすぐにでもなれる、あるいはもうなっているというのに、まるで遠くを見て言うみたいに「なりたい」を言っているばかりで、本当に今すぐにそれになろうというのからは逃げてばかり来たんじゃないかとも思

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ダーウィンのピアノ

ダーウィンのピアノ

ピアニストって、すごい! って思いがちだ。確かに、すごい。あんなにたくさんある、こまかいひとつひとつのどの鍵盤がどんな音程なのかをそれぞれ把握していて、意図した通りの音を奏でている。強弱やニュアンスまでもコントロールしている。リズムだって、狙い通りにしている。すごいや、なかなかこれは、進化した機械にだってできそうにない。

でも、進化した機械にだってできそうにないかもしれないけれど、じゃぁ、も

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挑戦者vsチャンピオン

挑戦者vsチャンピオン

言うだけって、ほんとかんたんです。電子のネットワーク上にこうして書くのは、もっと簡単かもしれません。なんの責任もないところでの発言って、鼻水みたいなもんです。乾いたら、もうどこかへ行って、何もなかったかのようになってしまいます。あんまり不純すぎる発言は、むしろこびりついて汚れが頑固に残るかもしれません。

私はコーヒーが好きです。で、みんなもコーヒー好きだよなぁと思います。あちこちにコーヒー屋

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電機工作と歌

電機工作と歌

ある発明品ができたとして、それが商品となって受け入れられて広く普及して、誰もが当たり前のようにそれを使うようになったとしても、その発明品を自分で製作するところからやってみるという人がたくさん現われるかといったらそうではないと思います。もちろん、開発や製造や制作を学ぶその道の人が、経験を積むためにコピーにチャレンジすることはあるかもしれませんが、広く一般は、その発明品を「ただ、使う側」でしょう。たと

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原画と音源

原画と音源

私は曲をつくって演奏したり録音したりしています。素人の手にも届くような、一般向けの機材をつかって家で録音をするのですが、これがなかなか気持ちのよい音でちゃんと録音できるのです。録れた音を聞いて興奮します。臨場感があって、削ったぶんだけの自分の命がちゃんとそこにある感じがします。

パートごとに分けてばらばらに録音を重ねていくと、たくさんのトラックができます。また、複数の人で一斉に演奏して同時に

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幸せの根拠 〜And Your Bird Can Sing〜

幸せの根拠 〜And Your Bird Can Sing〜

ビートルズで一番好きな曲は何か? と訊かれて、そんなの簡単に選べない! なんて苦悶してしまう程に、私のビートルズに対しての愛は複雑ではありませんし、知識も浅いです。

でも、「好き」についてまじまじと思うと、それはそれでけっこう考え出して、悩んでしまいます。「好き」ってなんだろうか? と。人によって解釈が異なるし、場面によっても解釈を選びそうです、同じ人との対話だったとしても。

すごく余談か

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続・〇〇コンシャス

続・〇〇コンシャス

「カレーの人」こと水野仁輔さんが、カレーのことを「プラットホーム・フード」という側面でとらえてお話されているのを聞いたことがあります(もうだいぶ前の話ですが)。カレーはカツを乗せればカツカレーですし、いろんなアレンジを受け入れるといいますか、いろんなアレンジが可能、そういう幅を持っている、可能性を秘めているというような理解で私は「カレーのプラットホーム・フードとしての側面」をとらえています。

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