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#読書感想文
ゼロ地点へ回帰するアイデンティティとレコード・ジャケットを想う(最近読んだ本5冊の感想)
前回思いつきで書いたもので、最近私が読んだ本についての読後感想の記事をアップしてみたところ意外にたくさんの反響をいただいて、投げ銭までいただいたので、僭越ながらもう少しだけ書いてみようかと思います。
例によって、私は読書家というにはあまりに雑多なジャンルを読み散らかしているので、まとまりがあるようでないかもしれませんが、その辺りはご愛嬌(?)ということで・・。
①『偶然と必然の方程式』(マイケ
Anything Goesから植民地支配とディスラプションを俯瞰する(最近読んだ本5冊の感想)
テクノロジーの発展が人間の雇用を奪うなんていうことは、昔(活版印刷が発明された頃、など)から言われていますし、歴史上、実際に起きていたことでもあります。ただ、「AIによる失業」が陰謀論的に囁かれている昨今、そもそもそれは根本的にどういうことで、我々には何が必要か?ということを考えなければならないと個人的には思っています。
しかしながら、あらゆることが「自己責任」的になっている今の瀬において、スキ
ポピュリズム・ポイエーシス・ポッシュロスト(マイケル・フィンドレー『アートの価値』を読んで)
「オークションで数億円!」という見出しのニュースを近頃はよく見るかと思いますが、「数億円」であるからには価値があるアートなのだろう(どこが良いのか理解はできないけれど)、となんとなく腑に落ちない感覚を抱く方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私は現代アートが好きですが、現代アートの評論を書くことに「意味」が感じられないことがしばしばあります。それは悪い意味ではなく、アートマーケットを意識した作