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エッセイ

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2022年7月の記事一覧

ひっそりと揺るぎなくそこにあったモンブラン

ひっそりと揺るぎなくそこにあったモンブラン

姉が娘2人を連れて、3年ぶりに帰国してきてくれた。

ロシアの上空を迂回しながら、いろんな検査をクリアしながら、いつもの倍以上の時間と労力をかけて帰国してきてくれた。

3年ぶりに会う姪の1人は今年から大学生で、すっかり大人びた笑顔になっていたし、中学生になったもう1人の姪は、165㎝ある私よりもスラリと背が伸びて、aotenちゃんより高くなっちゃったと笑った。

姉は私の大好きな姉のまま、何も変

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桃が主役

桃が主役

先日川で洗濯していましたところ、どんぶらこっこどんぶらこっこと可愛い桃が、流れてきたので拾ったんですよね。

でも中から桃太郎的な、いのちが、産まれてきても育てる自信もなく、育てられたとしてもうちにはネコしかおらず、イヌもサルもキジも従える事ができませんので、困ったなとしばらく注意深くその桃を見てたんですけど、どうやら私の妄想だという事に気が付きました。

実家に滞在中、長野県に滞在している叔母さ

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衝動サマーランチ

衝動サマーランチ

もう蝉が鳴き出した真夏日和の朝、じんわり額に汗をかきながら外を歩いていました。

以前、数えてみたら120歩で通り抜けられた近所の短い商店街には花屋があって、だいたいいつも空箱の上に黒猫が不機嫌そうに座っています。

お、今日はお店のお婆さんによしよしされてご機嫌さんだね。

チラっと視線を送りながらお店の前をゆっくり通り過ぎようとした時に、お婆さんから初めて声をかけられました。

「こんにちは。

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私のキッチン

私のキッチン

前回のnote「父のキッチン」に書いた母の圧迫骨折。

帰省して痛感したのが、いつも自分のためだけに料理を楽しんでいる私は、食事シーンにおいて途方もなく無力な存在だったという事だ。

実家に滞在している間、母の介助や洗濯、掃除などのサポートをしながらも料理だけは主導して一切作らなかった。

塩分量を全体の0.6〜0.8%に抑える計算で全て父が作ってくれていたが、私はとてもじゃないが塩分コントロール

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父のキッチン

父のキッチン

この数週間はあまりにもめまぐるしかった。

いくつか種まきしていた仕事が一気に決まって喜んでいた矢先、我が家の愛猫2匹が立て続けに体調を悪くし塞ぎ込んでいたところに、趣味で続けていたnoteが初めて『今日の注目記事マガジン』に選ばれて、たくさんの方に読んでいただいた。

いいこともやなことも繰り返すんだなと思っていた。

大好きなボ・ガンボスのどんとが『夢の中』で歌ってた通りだ。

でももう繰り返

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