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🚑心筋梗塞 わたし記録🚑

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私のスマホ写真で振り返る今年のイベント体験 2023 【4月-その3】

私のスマホ写真で振り返る今年のイベント体験 2023 【4月-その3】

🔷GEZAN

仕事を終えて、車で向かった。中野サンプラザは夏には取り壊されるため、私にとってはたぶん最後になるだろう。深い椅子に座って、GEZANの歌に出会った時のことを思い出していた。

消灯後の時間、病院のベッドで布団を頭からかぶって、FMラジオを聞いていた。ヘッドフォンからは、初めて聴くGEZANの「DNA」が流れていた。刻むエレキギターの音が丸く柔らかだった。
その番組では、作家と思わ

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私が人前に立ち、自らの難病を話す理由<その4>「発症」

私が人前に立ち、自らの難病を話す理由<その4>「発症」

① 受障・発症(☆印)■私の発症時の様子

私の発症(図中☆印)は、今から13年くらい前です。「発症とは別に人生の時間が流れている(図中A)」ことへの理解が大切なのは、前回書いたとおりです。
私は発症までに大きな病気をしたことはなく、健康診断でも、特に異常はありませんでした。

🔹立て直しのために配属された
発症の前年の一月、私は初めて管理者になり、新職場に異動しました。異動先の事業所は、運営が

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私がネット上で、難病の闘病日記を公開する理由⑤ noteをはじめた

私がネット上で、難病の闘病日記を公開する理由⑤ noteをはじめた

🔹Twitter体験によって得られたもの

私はそれまで、TwitterはじめとしたSNSには、マイナスの印象を持っていました。よく目にするSNSでの表面的な言葉のやり取りを、好ましく思っていませんでした。「草」「w」「乙」等が嘲笑のニュアンスも含むことが想像できました。ネット上でそういう「空気が読める」ような価値基準に合わせて行動するは面倒だし、それによって得られるものは何もないと思っていまし

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私がネット上で、自らの闘病日記を公開する理由③|難病アカの効用と失敗

私がネット上で、自らの闘病日記を公開する理由③|難病アカの効用と失敗

🔹闘病アカウントを作ってみた

Twitterで、たくさんの難病や難治性の病気の人がいることを知りました。彼らはみんな同じようにハンドルネームを「〇〇@疾患名」のようにしていたり、プロフィールに病名を書いていました。
「うんうん。これが、出会いたい人とつながるキーワードになるわけだな」Twitter初心者の私は、とにかく真似をします。その時私が作ったプロフィールは、だいたい次のようなものでした。

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私がネット上で、自らの難病日記を公開する理由② Twitterを始めた

私がネット上で、自らの難病日記を公開する理由② Twitterを始めた

🔹難病や心筋梗塞当事者につながるには?

二つ目のブログを作ったものの、アクセス数はずっと少ないままです。検索エンジンでも、なかなか上位には挙がってきません。
ネットで「難病」「闘病記」等の言葉で検索すると、いくつもの個人のブログは見つかります。ただ、多くは知人に向けたと思われ、また、個人の備忘録に近いものでした。初めて病気に出会う人に読みやすいものは、なかなか見つかりません。

一つだけ、ネッ

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私がネット上で、自らの難病日記を公開する理由①

私がネット上で、自らの難病日記を公開する理由①

🔷ブログを始めた

 きっかけは、私に講師を依頼していた担当の女性でした。
 「講座の中で話しているようなことをブログにしたら、私、絶対読みます!一番熱心な読者になります!」そう言われて、すっかりその気になりました。

 真に受けて調子に乗った自分が恥ずかしいです。今思えば、社交辞令だったのかもしれません。でも、あの頃の私には、「誰かの中に自分の足あとを残したい」という、焦がれるような希求があり

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私が人前に立ち、自らの難病を話す理由 <その2>

私が人前に立ち、自らの難病を話す理由 <その2>

🔹転機となった心筋梗塞

障害者雇用の講座を引き受けて5年目、2018年の年末に、私は心筋梗塞で救急搬送されました。とても寒い曇り空の大晦日の午後、何の前兆もなく突然胸が痛み始め、救急車で運ばれ、緊急手術とCCUでの要看視下で年明けを迎えました。何の見通しもない時間の中、心室細動が続き、医師からも命のリスクの説明を受けていました。
その後、何とか危機を脱して、リハビリを含めて約3週間入院しました

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本『死にゆく人の身体と心に起こること』| 死とどう向き合うか

本『死にゆく人の身体と心に起こること』| 死とどう向き合うか

こんな本に遭遇した時の気持ちの動きで気づくのは、私の中でずっと気になっているのは、結局「死」なのだろうな、ということです。
病気により何度か命の危機の一線から生還しましたが、体調が落ち着けば、無意識に目をそらしてきたもの。本当は一番気になっているもの。忘れていても、気持ちの底には黒く重く居座っているもの。それが「死」なのだと思います。

だから、私は心臓リハビリや食事療法の本を読んでいるに違いない

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私の膠原病 自己モニタリングが必要な理由②「ステロイドの副作用」

私の膠原病 自己モニタリングが必要な理由②「ステロイドの副作用」

ステロイドの副作用私が自分の体をモニターし、変化に早く気づく必要があるもう一つの理由は、ステロイドの副作用です。ステロイドの副作用は一般的にもよく言われ、ステロイドが忌み嫌われる理由もここにあります。

一方で、症状が活発な状況では、病気の趨勢を抑える治療方法が他にないため、ステロイドに頼らざるをえません。
私にとっては、ステロイドこそが私の命と体を救った薬だと、今でも思っています。あの時、ステロ

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私の膠原病 自己モニタリングが必要な理由①「複数発症の可能性」

私の膠原病 自己モニタリングが必要な理由①「複数発症の可能性」

複数の膠原病発症の可能性

1.これまでの気持ち

この十年の間にも、様々な体の異常がありました。大きなものでは、発症から三年目に、視覚異常(左右の視野交錯)が一年間にわたってありました。また3年前には(直接の因果関係は明らかではありませんが)心筋梗塞になりました。
発症して以来ずっと、私は症状再燃の不安を感じていたのだと思います。その上で私の場合には、今後も複数の膠原病の発症の可能性があることを

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難病者のトリセツ 自治体難病者アンケートへの回答〔後編〕

難病者のトリセツ 自治体難病者アンケートへの回答〔後編〕

このあたりに難病者特有のデリケートな気持ちの動きがあるのです。この質問は、家族や親せきに相談できることを前提としていますよね。この点が既に実態と違っていると思います。

難病者の日常の体の異変や違和感や不調は、原因も解消法も見つけられないものです。だから、体の状況を家族に伝えることは、家族をいたずらに不安にさせるだけであることが多いのです。家族は身内であることから、他人よりも余計に複雑な心情がお互

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本『看護婦だからできること』宮子あずさ

本『看護婦だからできること』宮子あずさ

今までに三度あった入院の体験が、私の中では、大切な時間として記憶されている。おかしいのだけれど、それは甘美な感じさえする。

静かに自分と向き合った、朝焼けの時間。
窓からの陽の光の中、愛しく思った自分の体。
優しく自分の体に触れた指先の感触。
夜の電子機器の音。
真夜中、眠らない看護師の足音の安心感。

あの場所で起きていたことを、もう一度理解しなおそうとしてきた。
凛とした夜明けの空気を思

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【心臓リハ】眠りの知識|眠りの本3冊(まとめ)ーその2

【心臓リハ】眠りの知識|眠りの本3冊(まとめ)ーその2

4.どう睡眠をコントロールするか🔹 眠気は体内時計によっても訪れる
眠気は脳の疲れによって生じるものであると同時に、脳内時計によっても訪れるので、この2つを理解してコントロールすると、眠りのサイクルを作ることができる。(①)

🔹 時差ボケはなぜ起きる?
すべての細胞に、体内時計を駆動する時計遺伝子のセットが備わっている。ただし、自律的、永続的に時計遺伝子の周期をリズミカルに発現するのは、脳の

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【心臓リハ】眠りの知識|眠りの本3冊(まとめ)ーその1

【心臓リハ】眠りの知識|眠りの本3冊(まとめ)ーその1

 夜、帰って部屋の電気を点けると、窓際の水槽のメダカが、気持ちよさそうに眠っている。眠っているメダカは、上手にバランスをとりながら、水中に止まって揺れている。部屋が明るくなっても動かない。彼らにとって、今は夜の時間なのだろう。

 それと比べて私はどうだろう。夜中まで起きてタブレットでYouTubeや映画を見ていたり、休みの日は昼まで寝ていたりする。眠れないのではなく、夜遅くまで眠らない。中学の頃

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