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サディスティック・ラブ

ちりちりと針が体に刺さるような痛みがする。プライベートで少々立て込んでいて、正直しょうもない私怨に付き合っている時間などない。

仕事とプライベートと自分の体調管理の方が大事で、そちらに時間をかけるほうが人生にとって必要だからだ。

これ以上バカみたいな恨みつらみを吐いてこないでくれ。自分を美しくする努力にでも使う方がいいだろうから。心も見た目も。

そんなことはさておき、神様は乗り越えられない試練などないとよく言うが、あまりにも試練が多すぎる。私がなんとかかんとかこなしていくからといって、じゃあ今度はこれ、と次から次へと課してくる試練のようなものは本当に厳しい。

乗り越えてはいるものの、学びを得てはいるものの、傷ついているし疲れ果てる。それなのに間髪入れずに次々と何かしらの試練が私を待ち受ける。

私はよく「目に観得ないものにとても守られている」と色々な見える人に言われることが多く、自分もそう感じるが、こう何度も試練とやらが続いてくると、本当に守られているのかわからなくなる時がある。

守っているのなら、なんとサディスティックな守り方なんだろうかと、憤りさえ覚える。

私にとって人生は修行のようなものだ。
のらりくらり生きるを選べたら、どんなによかったかわからない。

私はこの立ち上がっては突き落とされ、それでも這い上がるという背中を、誠の道へとがむしゃらに走る姿を人々に見せ、幸せの道しるべになるために生まれてきた、ようなのだ。

幸せの道しるべなら、もっと穏やかな方法がありそうなものだが、なんと無鉄砲で無様なやり方なんだろうか。このやり方で幸せの道しるべを作るのは、私みたいな病弱な人間ではなくもっと勇敢でたくましい男性などが向いているんではないのか。

「私」にそれをさせることに意味があるのか。やはりサディスティックに愛されているようだ。たまにはもう少し、優しくしてほしい。

そんなことを考えながら、眠れない夜を眠らないといけない。
今日は、良い日になればいいのにな。

山口葵


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