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この本いいよ!

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これまで私がnoteに投稿した読書感想記事をまとめたマガジンです。本選びの参考になればいいなと思います。
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2022年4月の記事一覧

第146回:「彼女」がつなぐ温かな想い(一条岬:君が最後に遺した歌)

第146回:「彼女」がつなぐ温かな想い(一条岬:君が最後に遺した歌)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、一条岬さんのライト文芸作品『君が最後に遺した歌』(メディアワークス文庫)です。

数年前に読んだ『今夜、世界からこの恋が消えても』(以下『セカコイ』)という作品が凄く印象的な作品だったので、著者の2作目となる今作ではどんな世界を見せてくれるのか気になって読んでみました。

意外性のある青春小説だった『セカコイ』に比べると、今作は比較的王道路線なストーリーかなと

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第145回:「思い込み」ってめちゃくちゃ怖い(芦花公園:漆黒の慕情)

第145回:「思い込み」ってめちゃくちゃ怖い(芦花公園:漆黒の慕情)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、芦花公園さんの『漆黒の慕情』(角川ホラー文庫)という作品です。

この作品は著者の角川ホラー文庫1作目・『異端の祝祭』で活躍したるみ&青山が登場するシリーズの2作目でした。この2人、凄く好きだったので再会できたことがまず嬉しかったです。

個人的には『異端の祝祭』以上に「怖さ」が磨かれていたように感じた今作。日常に潜む恐怖を体験してみませんか?また作品の雰囲気

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第144回:「これから」がどうなるかは自分次第(夜野いと:夜もすがら青春噺し)

第144回:「これから」がどうなるかは自分次第(夜野いと:夜もすがら青春噺し)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、夜野いとさんのライト文芸作品『夜もすがら青春噺し』(メディアワークス文庫)です。今作も先月紹介した『きみは雪をみることができない』と同様「電撃小説大賞」受賞作のひとつになります。

『きみ雪』は攻めたテーマの青春小説でしたが、今作はどちらかというと王道路線な感じですね。

今作は新しいことへの「挑戦」が印象的に描かれていました。いろいろと変わることが多いこの季

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