蛙鳴未明

小説を書いています 普段は作品をカクヨム↓に投稿しています https://kakuy…

蛙鳴未明

小説を書いています 普段は作品をカクヨム↓に投稿しています https://kakuyomu.jp/users/ttyy 本の感想など上げていきます 好きな作家は小林泰三と森見登美彦

マガジン

  • 投稿小説まとめ

    多分、月イチくらいで更新されます

  • 文芸ムックあたらよ創刊号・感想

    『文芸ムックあたらよ創刊号』についての感想をまとめたものです

記事一覧

小説投稿5年間の振り返り、あと寿司打

 webに初めて小説を投稿してから5年が過ぎ、寿司打がちょっとうまくなりました。こんにちは、蛙鳴未明です。    2019は去年じゃないのか……今まであまり年数を意識し…

蛙鳴未明
2週間前
17

マジックリアリズムとか、好きです

蛙鳴未明
2週間前

【短編小説】渦男

 巷は大渦の話題で持ちきりである。突如印度洋に現れたそれは、島を七つも呑み込んでなお、拡大を続けている。未だ明らかでないその正体を、私は知っているように思う。あ…

蛙鳴未明
2週間前
8

【短編小説】生/首曼荼羅

 暗がりから現れたそれを見て、私は息をのんだ。確かに生首だった。車輪付きの台座の上でごとごとと揺れ、陽気な歌を口ずさんでいた。生ける生首の噂は本当だったか――私…

蛙鳴未明
3週間前
4

【短編小説】行方不明の秋

 郷里の夏はねちねちとしている。盆地を囲む山々が熱を逃がさないのだ。郷を離れていた二十数年のうちに、そのしつこさは一段と増したらしい。九月も末だというのに、汗を…

蛙鳴未明
1か月前
10

あたらよ通りませんでした~
最終選考まで行けばと思ってたけど、そもそも最終選考まで行かなかった……
また頑張って大賞取ります

蛙鳴未明
1か月前
3

【短編小説】夏富士

 夏富士はくらぐろとして、いかにも乳房のようである。湖畔の旅館でだらだら過ごすつもりだったが、山肌と入道雲の合間の青さを眺めるうちに、どうにもたまらなくなってし…

蛙鳴未明
2か月前
3

【掌編小説】しろすぎる腕

 昼が死にゆく、夕暮れ時の快速急行。すし詰めの車内で何とかつり革を捕まえ、安堵の息を吐いた。ふと、妙なものに目が留まる。子供の腕――がっちりと互いに食い込んだ人…

蛙鳴未明
3か月前
5

あたらよ文学賞に応募しました
あとは天命を待つのみです
審査員様方の胸に爪痕を残せたら嬉しいです

蛙鳴未明
3か月前
3

息抜きに掌編を書きました。現実と非現実、狂気と正気のあわいがテーマです
よかったら読んでみてください
隣の奥さんは雉かもしれない - カクヨム https://kakuyomu.jp/works/16818093079043874577

蛙鳴未明
4か月前
1

一日二日で書き上げるの、諸刃の剣なんだよな
去年のあたらよも十日はかけたからいい結果を生んだわけで
そろそろ溜め込み癖をどうにかしたい

蛙鳴未明
4か月前

さなコンに応募しました
柴田勝家先生に読んでいただきたいその一心で書きました
自我に迫るサイバーパンクです
よかったら読んでみてください
https://x.gd/HpF5N

蛙鳴未明
4か月前
2

あたらよの〆切が迫ってきましたが、夜の俳句をまとめてみました
よかったら読んでみてください
『夜と、よると、ヨルとyoru』 https://kakuyomu.jp/works/16818093078275356332/episodes/16818093078276189572

蛙鳴未明
4か月前
2

幻想と怪奇に出したやつです
よかったら読んでみてください

生首曼荼羅
https://kakuyomu.jp/works/16818093076461983718/episodes/16818093076462156339

蛙鳴未明
5か月前
2

えきすときおさん、伊藤なむあひさん、暇崎ルアさんなどあたらよでも見た方々が幻想と怪奇1次通られていて、めでたい
私も発表ページ上に並びたかったなあ

蛙鳴未明
5か月前
4

文芸ムックあたらよが書店に並んでいた……!小説現代の隣で群青に浮き上がっていた……!
思わず「はわわ……」と声を出してしまいそうになった
にやにやが止まりませんね

蛙鳴未明
11か月前
5
小説投稿5年間の振り返り、あと寿司打

小説投稿5年間の振り返り、あと寿司打

 webに初めて小説を投稿してから5年が過ぎ、寿司打がちょっとうまくなりました。こんにちは、蛙鳴未明です。
 

 2019は去年じゃないのか……今まであまり年数を意識していなかったのですが、5年となると感慨深い。だって、高専生が卒業する年数です。(知り合いは7年通っていましたが)せっかくなので、5年間の軌跡を振り返っていこうと思います。

※以下めちゃくちゃ長い自分語りです。苦手な方はブラウザバ

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マジックリアリズムとか、好きです

【短編小説】渦男

【短編小説】渦男

 巷は大渦の話題で持ちきりである。突如印度洋に現れたそれは、島を七つも呑み込んでなお、拡大を続けている。未だ明らかでないその正体を、私は知っているように思う。あれはきっと彼だ。印度へ渡った、かつての友人、そのなれの果てだ。

※※※

 彼は大学の同輩であった。初めは入学式の席が隣だった、というそれだけの関係だったが、何かの拍子で同郷なことが発覚し、以来友人となった。時に飲み、時に遊びながら互いに

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【短編小説】生/首曼荼羅

【短編小説】生/首曼荼羅

 暗がりから現れたそれを見て、私は息をのんだ。確かに生首だった。車輪付きの台座の上でごとごとと揺れ、陽気な歌を口ずさんでいた。生ける生首の噂は本当だったか――私に笑いかける彼の眉は、少し歪んでいた。

「どうした、そんなに驚くこともないだろう。大英博物館には世界の全てが折り畳まれているんだから」

 私は気の抜けたような返事しかできなかった。眩暈がしていた。彼は快活に笑い、肩でも叩くような調子で聞

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【短編小説】行方不明の秋

【短編小説】行方不明の秋

 郷里の夏はねちねちとしている。盆地を囲む山々が熱を逃がさないのだ。郷を離れていた二十数年のうちに、そのしつこさは一段と増したらしい。九月も末だというのに、汗を垂らしながらインターホンを押す。家主を待つ間、くすんだ塀を背に負って立つ、ホウセンカに少し見惚れた。ドアが開く。ひっつめ髪の彼女は、驚いたように目を丸くした。

「あれ、ヒー坊」
「ユイねえ、おひさ」
「電話では木曜って……」
「木曜は今日

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あたらよ通りませんでした~
最終選考まで行けばと思ってたけど、そもそも最終選考まで行かなかった……
また頑張って大賞取ります

【短編小説】夏富士

【短編小説】夏富士

 夏富士はくらぐろとして、いかにも乳房のようである。湖畔の旅館でだらだら過ごすつもりだったが、山肌と入道雲の合間の青さを眺めるうちに、どうにもたまらなくなってしまった。五合目までバスでゆき、登山者の列に加わった。みちみち、下山者たちとすれ違う。どうにも場違いなような気がしてきた。大きなリュックを背負い、杖を突く人々は、顔を合わせるたびに挨拶をして、頑丈そうなブーツを鳴らす。それ以外は大して喋らない

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【掌編小説】しろすぎる腕

【掌編小説】しろすぎる腕

 昼が死にゆく、夕暮れ時の快速急行。すし詰めの車内で何とかつり革を捕まえ、安堵の息を吐いた。ふと、妙なものに目が留まる。子供の腕――がっちりと互いに食い込んだ人々々の隙間から、やけに白い細腕がすらりとこっちへ突き出ている。肘から先。私の方へ手を伸ばしているわけではない。ただ、人ごみの混沌に巻き込まれるうちにあらぬ方へ身体が持っていかれてしまった、そんな様子。私にもそういう経験がある。遠方の塾へ通っ

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あたらよ文学賞に応募しました
あとは天命を待つのみです
審査員様方の胸に爪痕を残せたら嬉しいです

息抜きに掌編を書きました。現実と非現実、狂気と正気のあわいがテーマです
よかったら読んでみてください
隣の奥さんは雉かもしれない - カクヨム https://kakuyomu.jp/works/16818093079043874577

一日二日で書き上げるの、諸刃の剣なんだよな
去年のあたらよも十日はかけたからいい結果を生んだわけで
そろそろ溜め込み癖をどうにかしたい

さなコンに応募しました
柴田勝家先生に読んでいただきたいその一心で書きました
自我に迫るサイバーパンクです
よかったら読んでみてください
https://x.gd/HpF5N

あたらよの〆切が迫ってきましたが、夜の俳句をまとめてみました
よかったら読んでみてください
『夜と、よると、ヨルとyoru』 https://kakuyomu.jp/works/16818093078275356332/episodes/16818093078276189572

幻想と怪奇に出したやつです
よかったら読んでみてください

生首曼荼羅
https://kakuyomu.jp/works/16818093076461983718/episodes/16818093076462156339

えきすときおさん、伊藤なむあひさん、暇崎ルアさんなどあたらよでも見た方々が幻想と怪奇1次通られていて、めでたい
私も発表ページ上に並びたかったなあ

文芸ムックあたらよが書店に並んでいた……!小説現代の隣で群青に浮き上がっていた……!
思わず「はわわ……」と声を出してしまいそうになった
にやにやが止まりませんね