『一光』

「お前、いくらだ?」「…ひと晩…五万」

「高ぇなぁ。ま、いいか。ほら、ついて来い」

酒臭いおじさんだけど、少し我慢すればいい。

古く汚いアパートに着いた。「適当に座ってろ」

気づくと、カップ麺が出てきた。「ほら食えよ」

「それより、しなくていいの?払ったのに…」

「ガキとなんかするかよ。お前、家出だろ?

   親元に帰れなんて言わない。だけど生きろ。

   俺は余命3ヵ月。明日、出て行くから住めよ。

   まともな仕事で稼いで、生きろ。ほら、食え」


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