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明石わかな | 本
2022年8月16日 16:20
この本は、小説家の主人公が幼なじみの男性を不快に思いつつも憎めずにつきあいを続け、小説の題材にしていく話です。この作家さんは、的確な例えと重く質感のある生々しい描き方が特徴的で、今回は『実験』という本について考えてみたいと思います。あらすじを書いていくと、三十代半ばの売れない小説家の満が、小学校からの幼なじみである春男に対し、友情と憎しみの入り混じった感情を抱きながら交流を続けつつ、春男を
2022年7月31日 17:45
この本は、周囲と少し変わっているため、いじめられがちなあみ子を、どこかあたたかな目線で描いている小説です。また図書館で本を借りたため、ネタバレを含めた本のあらすじを書きつつ、感想も書いてみたいと思います。あみ子は、幼い頃から変わった子でした。あみ子の母親は、習字教室を営んでいましたが、あみ子の弟を妊娠したのをきっかけに、習字教室はいったん中断していました。弟を流産したとき、習字教室再開のお
2022年7月21日 19:55
この作品は宗教にはまっている親の下で生まれたちひろという子供が、日常生活を送りながら成長していく話です。宗教には暗いイメージや、宗教団体に入っている人からお金を巻き上げるイメージが連想されることもありますが、この話は少しだけ人とは違う日常を送りながらも、親の愛情受け育っていく主人公の暖かな物語が描かれています。私は別の作家さんのエッセイ内で、この小説『星の子』について書かれた文章を読み、そ