第39話 学芸員古沸妖の妄想宇宙論【実体験×科学×オカルト=ビックバン】いっしょにぶっ飛び
ビッグバン
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さて各々の世界を考えてみましょう。
この世のエネルギーと素粒子、それも膨大な量ですね、現在の宇宙空間を形作っている全ての要素なんですから。
一方あの世では何が起こっているかというと、最初の心とは違う心が生まれた瞬間、利他愛という概念が生まれ、自己愛と利他愛が互いに作用反作用しながら、究極の愛になるべく成長が始まる。
究極の愛こそ愛が成長して安定した形、自己と他の垣根を取り払って同じものとして慈しむ心。
だからこそ、全ての生きとし生きるものが学ぶべき心の成長こそが「愛」なんですね、それは殺人犯だろうと一緒なのです。
たった二つの愛が向上するだけだと、単純だったのだが、物質空間に釣り合うように、別な心がたくさん生まれたものだから、愛を安定させる事が複雑になっていったのですな。
それと共に記憶が作られ、その記憶を全て記録するシムテム、つまりアカシックレコードという霊的な記録庫も作動が始まっている。
心の波形がエネルギーの波形を変化させる事で記憶を作る、つまりアカシックレコードは虚数エネルギーそのものの一部分が変化したものなのではないか、というか要素はそれしかありませんからの。
ここで考えてもらいたいのが、あの世では自己愛があって利他愛が生まれたという事、という事はこの世では利他愛によって自己愛が育まれる事になる。
つまり、他の存在に愛を与える行為が先にないと、自己愛は正常に育たないんですな、本編中にもそういう事例を紹介したと思いますがね。
あの世では次から次へと新しい心や虚数エネルギーが生まれ、全ての心が魂となる。
この世がカオスな状態であるという事は、あの世は理論整然と、心とエネルギーが結びついて、クリアな魂の世界が広がったという事。
ここでも作用と反作用が成立して釣り合う方向に向かうと考えるとそうなる。
なぜ心が理路整然と広がれたかというと、既に心がエネルギーを纏ったという記憶があったからだろう、生まれた心は記憶のおかげで、全て魂へと成長していく。
そして現在の次元で宇宙を構成する為に必要な量の心とエネルギーが生まれきると、物質も生まれなくなる。
人間が今存在している次元の容量と、生まれたエネルギーと心や物質の容量が釣り合って、必要以上何も生まれなくなるのですな。
物質がこの世に生まれないという事は、つまりあの世の心の数が、この世の物質の数+1(始まりの愛)でストップする。
次元の容量とは伸び代も含めての容量ですが、余裕がないと広がれないでしょう、この余裕が後々重要になってくる、その理由は宇宙の終わりを考える時にでてきます。
ただし、愛は究極の愛に向かって成長しているので今度は質を高める必要がある。
しかし、現象としての成り立ちはクリアでも、迷いはあった、それが何かというと、最初の愛が究極の愛を目指しているのに、刺激のない平穏無事な世界では、どうすれば愛が向上するのかわからない。
なぜなら死という負荷がない世界なのですから、生まれた心がそのままの姿で影響しあっても、みんな同じレベルで、量ばかりが増えて、一向に向上できないのです。
そこで魂たちは考えた。
この世を整備して魂を向上させる学びのステージを作る事で、魂に負荷をかけて、より高い純度の愛を育てないといけない事に気がついた。
そう、この世での負荷が強ければ強いほど、愛は成長するのです。
そうして魂たちはこの世へ降り立つ事を決意する。
原始的な魂はまだ知能も感情も発達していないのでできる事は限られていた、それが平和なステージから、混沌としたステージへ向かう事だったのですね。
すでに過去の記憶は蓄積されていたので、この世で新しい事を行う、すなわちこの世で生まれる事が、可能になっていたのですな。
人間の赤ちゃんが生まれる時となんら変わらない状態です。
さてこの時魂の記憶としてあるのは何かというと最初の愛が向上している事と、心がエネルギーを纏って魂となった記憶、そしてたくさんの心が生まれた事ですな。
ここで再び考えないといけないのが、この時のこの世のエネルギーは動かす為のエネルギー、つまり、作用反作用が起きると反発するエネルギーなんですな、しかし、あの世に生まれたエネルギーは心と結びついた作用反作用すると結びつくエネルギーなんです。
そう考えないとエネルギーも釣り合わない。
宇宙がプラスとマイナスという概念も、現象もない、無から始まっているのですから。
だから魂たちはこの世で、素粒子と自身の持つエネルギーを結びつける事を考えた。
結びつくとは簡単なものだと一つのものに一つのものが結びつく、数式でいうと、
1+1となる。
プラスのエネルギーを作れる事になる、ゼロの点で考えたように、自然界では必ずしも答えは2にはなりませんがね。
つまり、虚数エネルギーの性質として、プラスの電荷を持つエネルギー源が最初からあった事になる、反対にこの世の物質にはマイナスの電荷を持つものしかなかった事になる。
電子を始め素粒子を構成するマイナスの電荷を持つ部分ですな。
こうして、あの世に方向性とプラスとマイナスの概念が生まれた。
混沌としたこの世では、全ての要素がごちゃ混ぜで、エネルギーは勝手に広がり、空間も同じく広がり、素粒子はぶつかっても作用反作用で跳ね返り、結びつきが全くなかったんですな。
純粋な作用反作用のみが働いている状態ですから。
それもばらばらに、混沌のままに。
こうして、例えば魂が生まれた素粒子に、自身の持つ引き寄せるエネルギーを使ってプラスのエネルギーを加える事で、素粒子の性格わけをしたのではないだろうか。
このエネルギーを使う事で素粒子の一部は中性子になる事になる。
また電子はそのままでマイナスの性格を持たせておく。
その使用したエネルギーは虚数エネルギーと考えると、この世には存在しないエネルギーなので、人には物質が自然発生的に現在の状態になったようにしか見えない。
しかし、現在物質が完璧な法則で作用反作用しているという事は、カオスな状態から完璧な法則性を持たす為の意思が働かないといけない。
物質には意思がないのですから。
つまり、魂がそれをやらないと他にできるものがいない、そして細部に渡り完璧な法則性を持っているという事は、この段階で完璧な作用反作用が起きていると考えないといけないのではないか。
そう同じ電荷を持ち反発する素粒子と、結びつける性格を持つ虚数エネルギーを作用反作用させてね。
そうした作業を始めたんですな。
宇宙を構成する素粒子全てに対してこの作業を行うのですから、この世から見ると凄まじく気の遠くなる作業ですが、空間という概念、時間という概念のない世界に、生まれた物質の数だけ魂があるので、移動に時間がかからず、一瞬で可能なんですな。
ここでようやくこの世にプラスとマイナスという現象が生まれる事になり、空間に方向性ができるのです。
全ての素粒子において性格分けを行う事で、その反作用としてこの世に、条件さえ揃えばお互いに引き合う現象が生まれ、結合できる。
魂の行動の全ては自己そして他の心の学びの場を作る為に行われる、それは利他愛と自己愛が成長する事につながる。
そして、ここまでがほほ同時に一瞬のうちに行われた。
つづく
→第40話
第1話 1.プロローグ 2.ここは思念の世界です
第2話 3.物語を進めるにあたって
第3話 作用と反作用-1
第4話 作用と反作用-2
第5話 作用と反作用-3
第6話 概念における作用反作用-1
第7話 概念における作用反作用-2
第8話 心における作用反作用
第9話 思い出すってなんでしょう?-1
第10話 思い出すってなんでしょう?-2
第11話 思い出すってなんでしょう?-3
第12話 思い出すってなんでしょう?-4
第13話 オカルトなお話し-1
第14話 オカルトなお話し-2
第15話 出会い-1
第16話 出会い-2
第17話 魂と脳という臓器-1
第18話 魂と脳という臓器-2
第19話 魂と脳という臓器-3
第20話 魂と脳という臓器-4
第21話 この物語の骨子-1
第22話 この物語の骨子-2
第23話 この物語の骨子-3
第24話 この物語の骨子-4
第25話 善と悪-1
第26話 善と悪-2
第27話 善と悪-3
第28話 学びあい
第29話 死とは何か?-1
第30話 死とは何か?-2
第31話 死とは何か?-3
第32話 死とは何か?-4
第33話 ブラックホール
第34話 ゼロの点-1
第35話 ゼロの点-2
第36話 ゼロの点-3
第37話 ゼロの点-4
第38話 ビッグバン-1
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