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第33話 学芸員古沸妖の妄想宇宙論【実体験×科学×オカルト=ビックバン】いっしょにぶっ飛び

人はなぜ生きるか?

19.星の死 【ブラックホール】

 ブラックホールの成り立ちはいくつかの説があるようですが、その中の一つを取り上げると、太陽の質量の8倍以上ある巨大な恒星(物質が核融合して自ら光る太陽のようなもの)が内部の核融合反応を終了すると重力によって崩壊が始まる。

 中心部に向かって巨大質量の集中が始まり、全ての物質やエネルギーが一集中する事で、その中心には光さえも逃げ出せない、全てを吸い込む領域ができる。

 これが巨大な恒星が死んだ結果生まれる、ブラックホールですな。

 もちろん星そのものの魂や、星で生活していた生き物の魂は、星が死を迎えた瞬間に全て離れてあの世へと戻る事でしょう。

 問題は物質界に残された肉体、つまり巨大な星の亡骸なんですな。

 ブラックホールの中心にある特異点に集中した物質は高温高密度状態となり、その姿を留めておく事が出来なくなり、一部はエネルギーに転換され、全ての物理法則が崩壊するとも言われてますよね。

 赤木館主も古沸妖も専門家ではないので、あーだこーだとは全く言えないのですが、想像力を持って考えると、現世にはそんな膨大なエネルギーさえも成長エネルギーとして受け入れる巨大な生命体がありませんか?

 地球上で生き物が死ぬと物質とエネルギーの循環のサイクルに取り込まれ、他の生き物の成長を支えるエネルギーとして変換されるように、ブラックホールが取り込んだエネルギーも生命体の成長を支えるエネルギーとして変換されるとは考えられないだろうか?

 ブラックホールを作らない恒星が爆発すると、その元素やエネルギーは新しい星を作るのに重要な役割を果たしている、つまり、物質とエネルギーの循環サイクルに取り込まれて新しい命を支えるのです。

 これと同じ事ですよね。

 そう考えないと普遍的な作用反作用の法則からブラックホールだけ弾き出される。

 一つでも成り立たないものがあると物質界はそのうち崩壊する。

 どんなものにも作用反作用は働いているのに、巨大な恒星の死だけは別と考える方が間違いだと思いませんか?

 物質界、現世での同じ生き物の死なんですから。

 ではブラックホールのエネルギーを養分とする、いや成長を支えるエネルギーとして取り込む生命体とは一体何でしょう?

 お客様はもうわかって●●●●いる、それこそが宇宙という生命体。

 宇宙という生命体の成長エネルギー、そう膨張する為のエネルギーの一部として変換されるのではないのでしょうか?

 そうでないと作用反作用の法則が成り立たない。

 宇宙こそが物質空間の舞台ですから、宇宙の成長エネルギーは物質エネルギーです。

 ブラックホールにエネルギーが吸い込まれるという作用をすると、宇宙が膨張するエネルギーに変換されるという反作用をする、そのうちエネルギーが釣り合い、ブラックホールを生んだ星との釣り合いがとれる。

 ブラックホールによって限りなく分解された物質はガス化してエネルギーとともに宇宙の果てで噴出する。

 物理法則が成り立たず時空すら歪むと言われているブラックホールですから、突然、全てが宇宙の果てに出ていっても問題はない。

 ホワイトホールは宇宙の果てにあるんですね、そりゃ見つからないですよね。

 残りの物質は反応が終わる特異点で宇宙空間に残り、再び星々の成長を支える物質として使われるか遺骨となる。

 しかしここで問題なのは、死よりも恒星が生きている状態、つまり核融合反応をどう捉えるかなんですな。

 水素が核融合反応を起こすと、4つの水素が1つのヘリウムに形を変える、その反応で爆大なエネルギーを発生させ、一部の素粒子はエネルギーへと姿を変える、つまりこの世から存在が消滅するんですな。

 つまり物質の性格も変わり、多くの場合素粒子の数も減ってしまう、すると、どうなるかという事、それは後ほどビッグバンの解説で。

 また、宇宙がどうして膨張し続けるのかに関しては、物質エネルギーは物質エネルギー以外とも釣り合うという、肉体と魂の関係を考えた時のシーケンスが非常に重要な要素になってくるのですな。

 ただし宇宙の成長を考えると、誰もが理科の授業で疑問に思った、宇宙空間はどこで膨張しているんだ? という疑問に立ち帰らないといけませんよね。

 天文学では宇宙の広がりを観測できているのに、どこにどう広がっているのかわからない。

 それを紐解くには、点について考えないといけない、ビッグバンを解説する他の要素はここまでで出揃っています、後は点をどう捉えるか、なのですな。

つづく
→第34話

第1話 1.プロローグ 2.ここは思念の世界です
第2話 3.物語を進めるにあたって
第3話 作用と反作用-1
第4話 作用と反作用-2
第5話 作用と反作用-3
第6話 概念における作用反作用-1
第7話 概念における作用反作用-2
第8話 心における作用反作用
第9話 思い出すってなんでしょう?-1
第10話 思い出すってなんでしょう?-2
第11話 思い出すってなんでしょう?-3
第12話 思い出すってなんでしょう?-4
第13話 オカルトなお話し-1
第14話 オカルトなお話し-2
第15話 出会い-1
第16話 出会い-2
第17話 魂と脳という臓器-1
第18話 魂と脳という臓器-2
第19話 魂と脳という臓器-3
第20話 魂と脳という臓器-4
第21話 この物語の骨子-1
第22話 この物語の骨子-2
第23話 この物語の骨子-3
第24話 この物語の骨子-4
第25話 善と悪-1
第26話 善と悪-2
第27話 善と悪-3
第28話 学びあい
第29話 死とは何か?-1
第30話 死とは何か?-2
第31話 死とは何か?-3
第32話 死とは何か?-4

 


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