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第9話 学芸員古沸妖の妄想宇宙論【実体験×科学×オカルト=ビックバン】いっしょにぶっ飛び!

心ってなんだろう

1.思い出すってなんでしょう-1

 では、心って何なのかを、考えてみましょう。

 赤木館主が、心の動きで一番不思議だったのが、なぜ人は思い出すのかってことです。

 ごくごく普通の事ですが、なぜなのか?

 思い出すという心の動きが実態に迫る第一歩だったのです。

 さて赤木図書館にあるアカシックレコードのztk-9923567754321146Ppazc053番をピピっと、引き出しました。

 これこれ、赤木館主の実体験です。

 それは大学に入学したての頃でした。 


 ある日館主は大学の図書館に行った。

 大学名はTK大学とでもしておきますが、今ではインターネットがあるから直ぐに調べられますが、館主はその大学の前身がS短大で、そこから分離して四年生の大学になった事は全く知らなかった。

 受験はいやはや大学名と学部だけ調べて選んだから(いわゆる滑り止め受験)前身がなんだかって調べもしなかったんですな、面倒くさいから…。

 図書館でその大学の遍歴が書いてある書物を目にして始めて分かったんです、S短大がもともとの母体だったて事にね。

 すると、突然高校一年生の頃に実家のテーブルで父の文藝春秋を読んでいる夏休みの一コマを思い出した。

 その号は大学特集をやっていて、S短大の記事を読んでいたんです。

「ああーあの時読んだ学校だ」って咄嗟に思い出したんです。なんだか縁を感じつつ…。

 似たような経験はお客様にもございましょう? 完全に忘れていた事を何かのきっかけに思い出す。

 館主はその時思った『なんで突然思い出すんだ?…』てね。

「なんで思い出すのか、完全に忘れていた事を、文藝春秋を読んでいる時には、関連した大学で、学生生活を送るとは全く想像しなかった──全く脈略がなかった事を…」

 医学的にどう扱われているか分かりませんが「突然思い出す」という行為、それも「完全に忘れていた事」

 もしも脳みその中にハードディスクみたいな記録領域があって、忘れるという行為が完全にデータを消去するものならば思い出せっこないです。

 また、データは残っていて、そこにつながっている電気信号やら意識やらを遮断していて、それがつながって無い状態が忘れている状態ならば(パソコンのフォルダに何を入れたか忘れた状態)何かがそれをつながないといけない。

 ──考えてみると不思議ですよね。

つづく
→第10話

第1話 1.プロローグ 2.ここは思念の世界です
第2話 3.物語を進めるにあたって
第3話 作用と反作用-1
第4話 作用と反作用-2
第5話 作用と反作用-3
第6話 概念における作用反作用-1
第7話 概念における作用反作用-2
第8話 心における作用反作用


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