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第22話 学芸員古沸妖の妄想宇宙論【実体験×科学×オカルト=ビックバン】いっしょにぶっ飛び!

人はなぜ生きるか?

8.この物語の骨子-2

 まず、幽体離脱の経験から考えると魂が肉体を持たなくても普通に見聞きでき、感じる事ができるなら、この娘さんのように、大変な思いをしなくても良いのにと思うでしょう。

 でも、赤木館主は作用反作用をここに当てはめてみたのです。

 どういう事かというと、自分の体を思うように動かせないという状況は、肉体と、そして生きるという行為において、大きな負荷になってるのではないかという事です。

 誰もが安らかに過ごしたいし、苦労はしたくないと思うでしょう、赤木館主も同じ思いを持っていた。

 でもですね、作用反作用を考えると負荷が大きければ大きいほど、その分大きな何かが返ってくるのです。

 思いきり手で壁を叩けば、同じ強さのエネルギーで押し返されるから、釣り合うのです。

 その力が大きければ大きいほど、壁からも大きな力で返されるのです。

 だから肉体が必要なんです。

 肉体への、現世での負荷や苦労が大きれば大きいほど、魂が、心が、受け取るものも大きいのです。

 それでこそ釣り合いが取れるのです。じゃないと魂も物質と同様、崩壊する事になる。

 作用反作用の法則が成り立たなくなり、釣り合いが取れなくなった世界は、小さななほころびが大きな亀裂となり消滅するしかなくなる。

 そしてその何かが戻ってくる事で、魂が、心が成長する事こそ、なぜ生きるかという事の答えなのではないでしょうか。

 でないと生まれてからずっと肉体に大きな負荷を持ち、生き続けるという意味が成り立たない。

 負荷には色んな形があります、肉体的なもの、経済的なもの、前世の問題点の克服、親子関係、仕事、ありとあらゆる形がありお客様も「どうして自分が? 」「どうしてこうなる? 」「投げ出したい」「これじゃ生きていけない」「もう嫌だ」などと思った事はたくさんあるのではありませんか?

 今までそういう事が無かった方も必ずいろいろ出てくる。

 赤木館主は思います。

「波瀾万丈でない人生などあり得ない」と、そして館主自身、人生を辞めたくなった事も一度や二度じゃない、でもね、そういう局面に当たる度に、なぜかこの娘さんの事を思い出すんですな。

 間違えないで貰いたいのですが、可哀想とか哀れみといった感情など微塵もありません。

 思い出す度に、何て強い心を持った娘さんなんだろうと、感動するのです。

 スピリチュアルな観点では、生まれてくる場所や状況は、魂が自分で選んでいるそうです、それがもし正しいとするとこの状況も自分で選んだ事になる。

 その真偽は別として、自分の命を全て他人に委ね、そこから学ぶべきものを命をかけて●●●●●周りの人々に提供しているという状況を、生まれながらに経験しているのです。

 他人の学びの為に命をかけるなど普通できません。

 話しを戻しましょう、人生経験——出会いと言っても良いでしょう——は必然で、局面局面で自由意志で選択し、行動するからこそ、結果は様々なんですな。

 必然性があるからこそ、肉体の個性が人によって違い、その肉体を使って自己判断で様々な経験をするからこそ、大きな何かが魂に返ってくるのです。

 自業自得で魂を負の方向に導くのか、心の成長、魂の向上をもたらすのか、そう言った選択は生きてる瞬間瞬間に自分で判断してる。

 もちろん、魂が負の方向に行くよりも、向上する方向に向かうべきなのでしょう。

 その理由もやはりビッグバンにありました、そして、判断基準の概念の一つが善悪なのではないか?

 魂にもたらせられる反作用の形は、現世では形をなさないものであるかもしれません、来世、もしくはあの世に行った魂が受け取るものかもしれない、但し、一つ言えるのは人は現世での負荷を受け入れるしかない

 現世を生きる生き物には未来が予測できず、生まれた環境も、子どもの時分には変えられないからです。

 でも人生の節目節目で選択するのは自分で、その結果を受け入れるのも自己責任、自分しかいない。

 どう感じて、どう行動するか、それが人生の多様性を生み出すのでしょう。

 だから、この娘さんと周囲の状況を分析していくと、いろいろな事が分かってくる、なぜなら極シンプルな状況だからです。

 お母さんと娘さんは、それをきっと誰かに伝えたかったのだと思います。

 そういう意味で、館主との出会いをしたんですな、この物語を書いている行為こそがその証明であり、必然性があったという答えです。

 さてでは状況分析に移りましょう。

つづく
→第23話

第1話 1.プロローグ 2.ここは思念の世界です
第2話 3.物語を進めるにあたって
第3話 作用と反作用-1
第4話 作用と反作用-2
第5話 作用と反作用-3
第6話 概念における作用反作用-1
第7話 概念における作用反作用-2
第8話 心における作用反作用
第9話 思い出すってなんでしょう?-1
第10話 思い出すってなんでしょう?-2
第11話 思い出すってなんでしょう?-3
第12話 思い出すってなんでしょう?-4
第13話 オカルトなお話し-1
第14話 オカルトなお話し-2
第15話 出会い-1
第16話 出会い-2
第17話 魂と脳という臓器-1
第18話 魂と脳という臓器-2
第19話 魂と脳という臓器-3
第20話 魂と脳という臓器-4
第21話 この物語の骨子-1


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