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映画関連

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映画関連note
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#レビュー

2022年に面白かった『映画』にかんする与太話

「ねぇ。どうせまた去年も映画ばっかり見てたんでしょ?」
「そんなことないってば。1日1本も見てないし。いまだにアカデミー会員のつま先にも及んでない」
「いや基準おかしいから。そんな人たち引き合いに出されても騙されません。――それで?結局、何本見たの?去年。言ってみなさいよ」
「だいたいしか、わかんないけど……」
「うんうん、だいたいでいいよ」
「250本くらい」
「ヒマか」
「ヒドイな……ただのし

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『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を見たのでネタバレしながら感想を書いておく。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を見たのでネタバレしながら感想を書いておく。

ネタバレの配慮はいたしませんのでそのつもりで。
これから内容を知らずに見たい方はブラウザバックでお願いいたします。

というわけで、プライムで配信されるということで見れるかなーっと思っていましたが、無事見れました。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』。

ちなみにわたしがエヴァを一番好きだったのは、中学生のときで、テレビ再放送がやっていた時期。話題作であることは知っていましたので、全部録画したところそ

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ずっと続くものなんて

ずっと続くものなんて

結婚した人の半分は別れる。それが今の日本の現状だ。そもそも結婚という制度自体が血筋を明らかにするための制度で、誰もそんなものに重きをおいていない。おいていないにも関わらず、「結婚する」となればそれなりな重圧がのしかかるエポックメイキングな出来事に早変わり。いつの時代も3万円という金額は大きい。

なぜ急にこんな話をしているかというと、「ブルーバレンタイン」という映画を見たせいだ。

最近見た映画の

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映画『デンデラ』におけるくだらない計算【エッセイ】【映画】

 ――あれ、ちょっと待てよ、と。
 『30年で、50人』ってちょっと多くないか?

 そんな疑問を抱いたのは映画『デンデラ』を見ていた時のこと。私の悪いクセなんですが、細かい計算が気になってしまうのです。

 『デンデラ』というのは老人を山に捨てる伝説「うば捨山」を題材にした映画です。捨てられたはずの老女50人は実は生きていて、秘かに村を作ります。そしてさまざまな思いを抱えながら、過酷な自然状況の

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今年200本以上映画を見た私的に誰かに刺さったら嬉しい映画5本【レビュー】【映画】

今年200本以上映画を見た私的に誰かに刺さったら嬉しい映画5本【レビュー】【映画】

大層な数字を出してしまったものの、実は証明できるものがない。

……というのも、私は今でこそ映画を『filmarks』というレビューサイトに見た映画を端から書いているけれど、それは今年の4月からしか書いていないのだ。とはいえ4月からで186本だったので、年間200本以上と言っても決して嘘ではないだろう。

映画はDVDかサブスクで見ているため、新しいものを映画館で見たりはあまりしない。話題作はとも

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『怪怪怪怪物!』外に出られない今だからこそホラーを見よう!【映画】【レビュー】

『怪怪怪怪物!』外に出られない今だからこそホラーを見よう!【映画】【レビュー】

どうも私は意外とホラーが好きらしい。

と、ここ最近映画を見あさっていてよく思う。数ある売れた作品、評価された作品も見ているけれど、心に突き刺さることが多いのが『ホラー映画』なのだ。不思議だ。

そして家からなかなか出られない今だからこそ、配信サービスでみられる良質な作品を共有しよう。そういう崇高な心で、世のため人のためを思って紹介しようと思う。その名も

『怪怪怪怪物!』

という。台湾のスプラ

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映画好きにおススメしたい漫画3選【レビュー】【漫画】

映画好きにおススメしたい漫画3選【レビュー】【漫画】

星の数ほど映画はありますが、「映画に関する漫画」も沢山あります。

作り手の情熱や苦労を描いた漫画や、いち映画ファンとしてすでに世に出ている映画を再発見する漫画。すこし変わった映画を集めた漫画などその切り口は様々です。

今日はそんな「映画に関するオススメ漫画」を3つ選んでみました。

■邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん(服部昇大 )「邦キチ」とは「邦画キ○ガイ」の略です。

女子高生にし

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変人村【レビュー】【映画】【ネタバレあり】

変人村【レビュー】【映画】【ネタバレあり】

ブランス産B級ホラー。
変態村、変態箱、変態島……と「変態シリーズ」の一角。

お気づきの方もいらっしゃるでしょうけれど、こんな間抜けなタイトルは邦題だけで、原題は『Sheitan』はサタンの意味だそうです。

ネタバレに対する配慮は一切いたしませんので、これから見たいと思っている方、ネタバレが嫌な方はお気をつけください。

さて。

軽くあらすじなぞっておくと、クラブでナンパした女の子たちに

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人は、なぜ映画を見るのか?

人は、なぜ映画を見るのか?

これは、『人生はシネマティック!』という映画に出てくるセリフだ。

この問いは、別に映画でなくともよい。ドラマでも小説でも漫画でもよいだ。「創作されたモノ」すべてを指して問われている。

さて、あなたならなんと答えますか?



映画の紹介も先にしておこうか。

1940年のロンドンで、時代は第二次世界大戦が始まったばかり。映画会社は、政府に戦意高揚のためにプロパガンダ映画を撮るように命じられる

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高慢と偏見とゾンビ【レビュー】【映画】

高慢と偏見とゾンビ【レビュー】【映画】

『高慢と偏見』という小説がある。

18世紀末から19世紀初頭のイギリスの片田舎を舞台に、論理的構成と複雑微妙な心理の精確な描出を武器に、当時の女性の結婚事情や、恋の擦れ違いを描いた高名な恋愛小説だ。

そんな真面目な恋愛ストーリーに、

『ゾンビ出したら面白いんじゃない?』

と思ったやつがいた。結果、出来たのが今作『高慢と偏見とゾンビ』という映画だ。踊らされているようで悔しいけれど、ゾンビ出し

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サイダーハウス・ルール【レビュー】【映画】

サイダーハウス・ルール【レビュー】【映画】

「おやすみ、メイン州の王子たち 。そしてニューイングランドの王たち」

これが、この映画のキーフレーズだ。

言葉自体にはあまり意味がない。『君たちは貴重な存在なのだ』ということを伝えたい最上位の表現、というところだろうか。
たが、ごく短いこのセリフが、『サイダーハウス・ルール』という映画を彩る詩的で、深い愛情の総てを体現しているような気がする。



「サイダーハウス」というのは、主人公が働く

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