変人村【レビュー】【映画】【ネタバレあり】
ブランス産B級ホラー。
変態村、変態箱、変態島……と「変態シリーズ」の一角。
お気づきの方もいらっしゃるでしょうけれど、こんな間抜けなタイトルは邦題だけで、原題は『Sheitan』はサタンの意味だそうです。
ネタバレに対する配慮は一切いたしませんので、これから見たいと思っている方、ネタバレが嫌な方はお気をつけください。
さて。
軽くあらすじなぞっておくと、クラブでナンパした女の子たちに「うち来る?」って言われて、付いていったら怪しい使用人がいる家で、その人が超怖い人でしたというお話。
そもそも村が変ってゆうよりも、使用人一家が変。
変人村じゃなくて変人の話。タイトルは『変人』にするべき。
始まって半分くらいは、怪しい雰囲気はあるものの、いまいち伏線にしては弱くて気分がホラーにならない。そのせいで謎の素人くさいホームビデオを見せられているような気分になってくる。
しかしそこを乗り越えれば、後半は使用人が大ハッスルでなかなか良い。
でかいし強いし気持ち悪くて「怪演」というのにふさわしい。ここにきてやっと序盤からちょこちょこ怪演していたのが生きてきた感じがするのがちょっと惜しい。
使用人の太った奥さん(使用人役のヴァンサン・カッセルの一人二役)が、廊下で立ったまま赤ちゃんを産み落とすシーンとかはなかなか秀逸。あんまり見られないグロい絵面でよい。全体的にはそれほどグロいシーンはないし、痛いとか怖いシーンもそれほどはない。最後、目の玉くりぬいちゃうくらい。コルク抜きみたない螺旋状の刃物を目玉に突っ込んで……(自主規制
その本物の目玉を人形につけて、赤ちゃんをあやす道具作ってました。という怪しげなオチも意味が無いとことが素敵。「意味が無い」って一番怖いですからね。理由を聞いても理解できないわけですから。
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そんな序盤の謎のホームビデオパートとタイトルが違ったら、もう少しいい映画だったんじゃないだろうか。と思った今作。
でもこのタイトルじゃなかったら、きっと手に取ることもなかったんだろうな。配給の方の悩みお察しいたします。
使用人ヴァンサン・カッセルの怪演は素敵なのでぜひどうぞ。
「欲しいものリスト」に眠っている本を買いたいです!(*´ω`*)