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散文

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コラム、エッセイなど文章中心のノート。
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#思い出

友人との訣別と、先生との再会(後編)

友人との訣別と、先生との再会(後編)

タイトル画像はデザインアプリ「Adobe Express」上で画像生成AIによって記事の見出し画像をつくる機能を使って作りました。

前後編に分けてしまったので、ぜひ前編もご覧ください。

今回の記事のもとのエピソードはこちら。

ほんの些細な後日譚

1日空いてしまったのは、前後編に分けたうえで改めて考えると「先生に再会した。以上」で大した話じゃないんじゃないか……という疑問がわいてしまったので

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友人との訣別と、先生との再会(前編)

友人との訣別と、先生との再会(前編)

昨日更新したnoteは私にとってつらい思い出だったが、ちゃんとまとめて書けたことと読んでいただけたことでだいぶすっきりした。
オチもなく愉快な話題でもなく、問題も解決しないモヤモヤした内容だがよかったら読んで欲しい。

この記事はその「続き」である。

あの日パンを拾ってくれた友人との訣別
私がとてもつらかったあの日、友人は廊下に散らばったカビたパンを拾い集めてくれた。
小学生の間の親友である。

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「笑え」といわれて泣きながら作った笑顔で撮られたあの日の写真はどうなったんでしょうね。

「笑え」といわれて泣きながら作った笑顔で撮られたあの日の写真はどうなったんでしょうね。

その写真を撮影されている間、私はどういう感情でいたのだろうか。
それを思い出そうと思っても、どうしても思い出せないのだ。

「写真撮影をします。モデルはあなたです」

「今日は授業の予定を変更して、自習の時間にします。本を読んだり他の授業の復習などを各自でするように」
私が小学6年生のある日、教室に入ってきた担任の先生がそう言うと、クラスじゅうにワッと声が上がった。みんな勉強せずに遊ぶ気満々である

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日記のようななにか 2023/9/1~9/10

日記のようななにか 2023/9/1~9/10

「日記のようななにか」というシリーズを始めてみた。基本的にはその日の出来事や考えたことを書く「日記」に似ているが、積極的にうそや妄想を盛り込んでいくことで別の世界と繋げている。本当のことしかかかない日もある。だから「ようななにか」なのである。

2023年9月1日

今日はどこにも行かなかった。一日中外に出かけることを考えながらインターネットを見て過ごした。この窓の景色は飽きないし、最後のひと葉も

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運動会でつらかった思い出とか体育の記憶

運動会でつらかった思い出とか体育の記憶

運動苦手。体育きらい。
けっこう好き・嫌いがはっきり分かれそうだと思っている。「別に好きでも嫌いでもなかった」という人もいるだろうし、それが一番いいのかもしれないな。現在は体動かすのもきらいじゃないです。子どものころからもうすこし楽しめてたらよかったな……

私は体育の授業も運動会も嫌いだった。

小学生の頃の私は背が小さくて細くて、結局小学校の六年間は整列するときに一番前で腰に手を当てるポジショ

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私に疑問をくれた人

私に疑問をくれた人

気づいたのは高校生の頃だった。

高校へは、自宅から最寄り駅まで自転車で10分ぐらい、列車に15分ぐらい乗って、高校の最寄り駅から高校まで徒歩で30分ぐらいかけて通っていた。

駅から高校までの30分、友人と一緒に歩くことが多かった。友人とたくさんたわいもない話をした。今となってはひとつも思い出せない。最近の人間関係についてや、気になる人との進展はあったのか無いのかという話が多かったかもしれない。

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無言電話に悩まされた約5年間のはなし

無言電話に悩まされた約5年間のはなし

ジリリリリリーン。と古めかしい電話のベルが鳴る。

受話器を取って、おそるおそる「もしもし」と声をだす。

「……阿智か。すきだ。セックスしよう」
いつもの男の声で、心底うんざりしてしまう。

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しょっぱなから無言じゃないじゃないか。と思われるだろうけど、そこに至るまでは無言で、基本は無言だったのである。
それは高校2年生のある日突然始まった。変な電話がかかってくる。受話器を取って「もしも

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男を見る目?をほめられた話

男を見る目?をほめられた話

急に思い出した話。
3月4月は学生時代を良く思い出すなあ。卒業・進学などイベントに絡めたエピソードを、季節と同時に思い出すことができるからだろうか。ほかの思い出は「何月だったか」はっきりしないことも多いものだ。

私は中学生の時片思いをしていて、クラスの男子の一人をずっと好きだったわけだけど、どうして好きになったかきっかけは思い出せない。同じ部活で、よくふざけたりしてるうちになんとなく好きになっち

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Qくんとのこと

Qくんとのこと

「2人組を作る」という話題から、小学生の頃の私は2人組を作る場面ではいつも最後に残ってあぶれる人間だったことを思い出して、そこからいろんなことを思い出していた。とある人のことも。

イニシャルを本当のものにするのもなんか気が引けるので、Qくんとしよう。

山村にある小学校は1クラスの人数も少なめで、24人しかいなかった。女子は9人。ほら2人組が作れないでしょ。絶対だれかあまる。

誰かが学校を休ん

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夏祭り、思い出す人

夏祭り、思い出す人

わたしが育った場所は人口5000人ぐらいの小さな町だったけど、80年代に2階建てのショッピングセンターができた。

今思い出すと夢のようだった。屋上駐車場でヒーローショーもやったし、ゲームコーナーもあって、おもちゃ屋、CD屋、文房具・本屋……店内を乗って歩けるぬいぐるみカーも闊歩していた。イベント時には空気でふくらませた大きなガリバー人形が来店客を迎えた。正月の福袋の山、配られる風船、大人が喜んで

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見下しているのではなく必死に見上げているのである

見下しているのではなく必死に見上げているのである

イラストはいま作っている動画のために描いたもの。動画も近々公開します。

「○○という現象に名前が付く」ということは結構ある。何かが表現できて、伝わる、伝えることができると人は安心するのだろう。

しかし、名前が付いたせいで気軽に使われるようになって、本来だったらそんなものではなかった現象まで同じ名で呼ばれるようになってくると、そういうつもりではなくても「これが○○か」と間違った伝わり方をして、そ

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夢で会う人

夢で会う人

高校時代の友人が出てくる夢を見た。

私は彼と一緒に帰りたい。それを直接言わずになんとかしようとしてるけど、駅まで一緒に帰ることができるかどうかは微妙なところだ。

なぜかこの人は夢によく出てくる。別に恋してたわけでもないし、最近あってるわけでもないし、憎まれ口をたたく相手だったけど、あのころから「その微妙な関係がイイ」って思ってたんだよなあ。

夢の中で、場所はおろか、シチュエーションもよくわか

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【イラスト+エッセイ】雨の日、突然殴られた思い出

【イラスト+エッセイ】雨の日、突然殴られた思い出

自宅から高校まで自転車で行くと、行きは40分で行けて、帰りは1時間半かかる。

距離は約10kmだけど、自宅と高校の標高差が150mあるので、行きは下り坂で帰りは登り坂だ。

普段は列車で学校に通っているが、列車に遅れた時や、時間に余裕のある休日の部活動などは自転車で行くこともあった。

あの日の朝は晴れていたから自転車で部活に向かった。午後に練習が終わって帰る途中、雨が降ってきた。雨はすぐ土砂降

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【まんが】文房具の思い出【過去作】

文房具の思い出。

普通にTwitterとかに画像をそのまま投稿しようかと思ったけど、2度読み返したら恥ずかしくなったのでnoteにUPして、いきなり人目に触れる感じを避けようと思う(笑)

2004年の作品です。文房具の同人誌に載せるために描いたもの。

なんかいい思い出みたいに書いてありますけど、T君とは不思議な関係……というか中学生ならありがちなのかな?

最初は友達として仲良くしてくれたん

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