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アイデアノート2 超越型(ターコイズ)組織と創造体系欲求

シンフォニー(ターコイズ)超越型

この頃は、ティールパラダイムの次がターコイズと呼ばれることを知らなかったため、シンフォニーブルーと独自の名前を付けていた。 

欲求五段階界説における第六の欲求「創造体系欲求」

 IQランキングを見たことはないだろうか。これに着目すると、ギフテッドのしている役職にはある共通点が出てくる。
数学、物理学、哲学、天文学、コンピューター、チェスプレイヤーなど必ずといって理論と計算に関する研究を行っているのだ。この理由はこれまで、これら学問の理論が難しく高い知能が必要であるためと考えられてきた。しかし、それにしても学問が限られることは注目に値する。ギフテッドはなぜ、それほど理論の研究に固執し、計算を続けたのか?なぜ、それ以外の職業で可能性を見出すことをためらったのか?
ここに、自己超越欲求が関わると考えられる。この欲求は、欲求五段階説の自己実現欲求の上にあって、新たな体系・仕組みを生み出すことを求める。いわば超越型の欲求だ。
これを一言で表すならば、「創造体系欲求」である。これを考えるには、まず自己実現欲求を考えてみると分かりやすい。
○○の分野で世界記録を出す、自分の創作物を完成させ売る、起業してビジネスを成功させる、アフリカの貧困を解決する、環境問題を解決する、など様々ある。しかし、自己実現欲求がより承認欲求に近いほど、普遍性が小さく、より限定的な欲求になる。一方で、遠いほどより広い範囲に及ぶ欲求になることが分かる。つまり、ギフテッドはこれらの範囲の限界に気付き、これを脱し、最大の範囲に対して影響を与えようとしたのではないだろうか?そして、その最大の範囲となるものが数学、物理学、哲学、天文学などであったのではないだろうか?実はこれには更に上の欲求段階も関わっている。これについては後ほど説明する。 

創造体系欲求を満たす創造体系組織

社会がより高次の欲求に向かうとき、より高次の組織が形成されることがティール組織の著書で説明されている。ここでは、ティール組織は自己実現欲求をより達成しやすくする組織でもあるとも説明される。このことから、人々の欲求が自己実現欲求から創造体系欲求に向かうとき、ティール組織が更なる進化を遂げるという予想もつく。
しかし、ティール組織であれば現段階で社会にいくつも実例があった。しかし、この進化系組織に事例はあるのだろうか?それがある場合どのような形を取るのだろうか?これについて説明する。

創造体系欲求の持ち方~あなただけの夢では終わらない

すでに自己実現欲求を持っていれば、創造体系欲求を持つことは難しくない。後藤新平は「財を残すは下 事業を遺すは中 人を遺すは上なり されど財無くんば事業保ち難く、事業無くんば人育ち難し」という言葉を残したが、自己の目標を達成するだけに終わらず、後にどれだけ人が続き、より大きなことをなすか考えればよい。
自分一人にできることには限界がある。しかし、自らがイニシアチブ・先駆者となって後に続くものが沢山あればそれだけ大きな力となる。イニシアチブとして、後に続く土壌を作ればよいのである。この土壌こそが体系・理論に通じる。理論を作ってその方向に人々を導き、まるでカスケード反応や核分裂ように次々と人々を参加させて、ネズミ算的に動かそうと思う。すると、創造体系欲求を得ることができる。一人の人間の限界と、人々の可能性を信じ、自らは行動可能な部分(=イニシアチブ)に徹することで世界に貢献しようと考える。これは承認欲求に固執する者が、自己実現欲求へと自らの欲求を向かわせることと比べれば、難しいものではない。

人のちっぽけさと可能性の両方を知る

超越型パラダイムでは、自分が何者で、人生の目的とは何かについて、すでに確信を得ている。確信を得ていないとしても、どのように追い続ければ人生が豊かになるか、生きがいを得られるかのイメージがある。このため、ティール型にあった世界に貢献できないこと、自己実現ができないこと、挑戦できないことへの恐れはなくなる。自らの立場がはっきりとして、地に足が着いているため、何をすれば人類に貢献できるか、どこに自らの強みがあるかさえ分かっている。自らが得意で、好きで、貢献できて、必要な対価が得られる生きがいの源泉を熟知している。生きがいの源泉を確保しているので、もはやアンバー型の頃にあった欲求は薄れつつある。この段階に行くと、自分だけの目標に終わらず、世界や歴史を通じた普遍的な理念に意識が向かう。遠い過去を見据えることで、遠い未来で変わることと変わらないことの見分けもつく。世の中のコントロールできないことと、できることの見分けがつくようになる。そして、自らの生きがいを最大化するためにコントロールするべきことに集中できる。

https://changeva1ue.com/selftranscendence/

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