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うた

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哀しくなってしまうくらい大切なひと
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#言葉

『』

『嘘』2023.3.20

何にも残らないよ
だから安心していい
どうせ全部忘れてく
言葉にしたら涙がこぼれた

出逢った日の日付は
思い出せないのに
出逢ったあの瞬間のことは
こんなに焼き付いてるんだろう

冷たくてさらりと乾いた手
春みたいな貴方の笑顔

もう少しも好きじゃない
ちっとも思い出さない
記憶を結んでなんかないけど
春は痛いな 痛いな
/
壊れるくらい好きだったなんて
口に含んだこ

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『』

『雪解』2023.2.7

君を待つのは
雪を待つのと同じだ
ピアノを調律するように
正しさを覚えてゆく
ちっとも嬉しくないんだ

昨日を縫いつける
僕に価値などないけど
それでも生きている
ただ生き存えている

全部君の所為だ

白く降る
この何かを夜に
踊る 言葉を書く
忘れていいのに なんて
笑うなよ 笑うなよ
間違ったこの想いが
いつか君を傷つけたら
信じてるよ 声の代わりに
雪が降る

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『』

『夢が崩れる』2023.2.25

泣いてしまいたかった
いっそ自分の為だけにって
やけくそになった心でまだ
貴方のこと想ってる

名前をつけてしまえば
枠におさめてしまえば
ありふれた感情になるって
優しくない嘘だ

いつか忘れる言葉で声で
貴方を想った私も忘れてしまおう

最低な私を上手く言葉にできない
こんなはずじゃなかったってしもやけした心が痛い
触れられない話もできない そんな距離で

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『』

『海へ花束』2022.11.19

息を吸えば冬の空気 春を願うより先に
傷んだ心が染み入る温度だ
欲しがってばかりいるようで殆ど何も願えない
もう何が掬ってくれるのか判らなくなってしまった

冬の海で花束を持って全て忘れよう
もう二度と会えないという猛毒の花束
私 なんて主語も要らないくらい
貴方を想っていた ずっとずっとずっと

生きている内気づく 世界の冷たさに
どうしようもないと笑う 嘆い

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『』

『勝手にごめんね』2022.12.21/2023.1.14

銀色の波 夜に揺れて
守りたい何かをうたっている
大切だと口にしなければ
大切だと伝わらないのは
なぜだろう

乳白色の柔い色がいつか
貴方の何かを守ってくれますように
手紙には書けない言葉で
寄る辺の一瞬を描けたらいい

頼りないラヴソング 2Bのシャーペンで
勝手にごめんね

愛して愛して足りなくて堪らない
言葉が違っても 心が違っ

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