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何度でも読み返したいnote

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ジャンルを問わず、こころが動き、温かい気持ちになった方のnoteを残しています🌿 心の栄養剤として立ち戻りたいときに読む🕊️
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記事一覧

世界を見つけるということ

世界を見つけるということ

「木洩れ陽」が好きでよく撮ります。美しいですよね。木々の隙間から光が射して映し出されたそれ。風に揺れるとまるで小さな子供たちがダンスしているようにも見えます。この言葉を生み出した豊かな感性に憧れます。ところで英語では「木洩れ陽」を一言で表せられないそうです。

英語では ”sunlight filters through the trees” のようなセンテンスで表現されるそうです。同じように日本

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2020年、「28歳の記録」

2020年、「28歳の記録」

10月31日、28歳になった。

そして今年から、大切な友人であり尊敬する写真家のえいちくんにお願いをして、毎年誕生日を迎えるたびに、自分自身の写真を撮ってもらうことにした。

自分がどんな歳の重ね方をしているのか、その時々でどんな表情をしているのか、文章だけでなく、写真というもので、ちゃんと記録をしてみたいなと思ったのだ。

ルールはシンプルに、下記とした。

・フィルムで撮ってもらうこと。

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写真を教えてくれた幡野さんへ

写真を教えてくれた幡野さんへ

幡野広志さんへ。

この間は、写真の撮り方を教えてくださって、ありがとうございました。

幡野さんと、高校生と、三人で京都を歩いているだけでも、笑いっぱなしで楽しかったです。

京都はあいにく、秋冷えする雨でしたね。わたしは一族きっての晴れ女なので、大切な予定の日に雨が降るという慣れない無念さにズゥゥゥンと沈んでいましたが、幡野さんは気にも留めませんでした。

「雨が降った日に歩いたんだから、雨が

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「うまいけど、ダメな写真」と「ヘタだけど、いい写真」

「うまいけど、ダメな写真」と「ヘタだけど、いい写真」

作家の岸田奈美さんと16才の男子高校生に写真を教えることになった。二人ともカメラのことも写真のこともまったく知らないようだ。それでもシャッターを押せばうつるのが写真の魅力のひとつだ。

しっかりのレベルにもよるけど、カメラのことと写真のことをしっかり学ぼうとしたらそれなりに時間がかかる。大学や専門学校で写真を専攻したぐらいだと、撮影現場ではまったく役にたたず、足をひっぱるだけの存在になって辛酸をグ

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国家公務員を退職し、兼業写真家になって丸一年が経ちました。

国家公務員を退職し、兼業写真家になって丸一年が経ちました。

去年の8月末に国家公務員を退職してから、ちょうど1年が経ちました。

その時、ご報告という形で執筆したnote記事には、現職の国家公務員や国会議員の方々をはじめ、大変多くの方から反響をいただくことができました。

ただ、退職後のその後、私がどのように生活をして、どんなことを考えているのかについては、あまり発信ができていなかったと自覚しています。

退職して約1ヶ月後、写真展の振り返りも兼ねて書いた

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写真と自愛

写真と自愛

僕の体感だと「写真を撮られるのが苦手」というひとは、とても多い。「きれいに撮れる」ことに大きな価値が生まれ、スマートフォンでさえも一級の撮影機材となったいま、誰もが手軽に鮮明な写真を撮れるからこそ、写真に撮られたくないという心情が高まることも事実だと思う。僕にしたって、できれば高性能なカメラでは撮られるのは避けたいと思ってしまう。それほど価値があるとも思えない、じぶんの姿をまざまざと見ることへの抵

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肖像を撮る

肖像を撮る



去年の秋、肖像を撮らせていただいた方がこんな言葉をくださった。お届けした写真をご覧になった感想だった。

この言葉のおかげで、誰かの肖像を撮るとき、僕が何を願っているのか、教えてもらえた気がした。生きることが漂い続けることなら、船を港に導くように、そのひとの時間に錨をおろすこと。いま、このときのあなたを停泊させ、記憶すること。

写真は、記憶の港だ。

じぶんが写っている写真をふと目にしたと

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