トナカイ

ひとの肖像を撮っています

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『物語は変わる』 ご感想

2023年9月13日〜21日、銀座CO-CO PHOTO SALONで開催した個展『物語は変わる』に寄せていただいたご感想のうち、掲載のご許可をいただいたものをこちらでご紹介いたします。すでにご覧いただいた方も、ちがう瞬間におなじ空間に立った方の言葉を読んで、ふたたび何かを感じていただけるかもしれません。ご覧いただいていない方にとっては、そこにどんな風景があったのか、想像する手掛かりになるかもしれません。私からひとつひとつお返事ができず恐縮ですが、大きな大きな感謝の気持ちとと

    • 「おやまだ文化の森」の行き方

      現在、三重県四日市市にある「おやまだ文化の森」で写真と詩の展示「五月の虹 手が届く」を開催しています(会期が延長して、6/19までに変わりました)。会場へバスで行く方法をお知らせします。 まず、基本的な情報として、おやまだ文化の森の開館は週に4日です。 月・金 10:00~16:00 土・日 10:00~17:00 つまり金曜日から月曜日の4日間開館したのち、火曜日から木曜日おやすみ、を繰り返しています。 名古屋方面からお越しになる場合は2つの乗り換え方法があります。

      • 写真と自愛

        僕の体感だと「写真を撮られるのが苦手」というひとは、とても多い。「きれいに撮れる」ことに大きな価値が生まれ、スマートフォンでさえも一級の撮影機材となったいま、誰もが手軽に鮮明な写真を撮れるからこそ、写真に撮られたくないという心情が高まることも事実だと思う。僕にしたって、できれば高性能なカメラでは撮られるのは避けたいと思ってしまう。それほど価値があるとも思えない、じぶんの姿をまざまざと見ることへの抵抗があるからだ。容姿への恐怖というのは動かし難くそこにあり、どんなに親しいひとが

        • 肖像を撮る

          1 去年の秋、肖像を撮らせていただいた方がこんな言葉をくださった。お届けした写真をご覧になった感想だった。 この言葉のおかげで、誰かの肖像を撮るとき、僕が何を願っているのか、教えてもらえた気がした。生きることが漂い続けることなら、船を港に導くように、そのひとの時間に錨をおろすこと。いま、このときのあなたを停泊させ、記憶すること。 写真は、記憶の港だ。 じぶんが写っている写真をふと目にしたとき、ひとはその写真を離れ、思いのなかの旅に出る。その頃じぶんがいた場所のこと、人

        『物語は変わる』 ご感想

          大切なひとをうまく撮れないと思っているひとへ

          妻を撮った写真を妻に見せたとき、ほかのひとはきれいに撮れるのに、わたしだけ何故こんなに無防備な瞬間を撮るのかと問われることがあり、それについて、たとえば、赤ちゃんはどの瞬間もかわいいではないか、僕はあなたのすべての瞬間をよいと思っているが、今日撮ったなかでは、この写真は自然な感じがしたし、この表情が好きなんだ、というようなことを伝えたところ、妻はやれやれ…というような顔をしていた。 きれいな写真というのがあって、それをよい写真と思う気持ちはよくわかる。僕も誰かに撮られるなら

          大切なひとをうまく撮れないと思っているひとへ