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思い出が 苦しくて (詩)


母さんの膝に抱かれて
無邪気に笑う幼い私

母さんに見守られながら
野山を走り回る私

家族でピクニックに出かけ
楽しそうにお弁当を頬張る私

父さんとプールで
キャッキャッと
楽しそうに笑う私
家族のアルバムは
日常の何気ない幸せの宝庫

アルバムをめくる度に、記憶から抜け出ていた
おびただしい思い出が溢れ出てくる

過ぎ去った幸せな日々に戻ってみたい
でも、もう戻れない
そして、愕然とする
私に笑いかけてくれる両親は
もう、アルバムの中だけにしかいない


すると郷愁が、ドッと押し寄せてくる
途端に息苦しくなる
寂しさに、居たたまれなくなり
私はアルバムを閉じた
心が乱れた

両親が亡くなった今
もうアルバムを開くのは至難の業

父さん、母さん、
もうアルバムなんて見れない
見たいけど
寂しさに打ち勝つ自信がない
どうやって、寂しさに対処したらいいの?

もう、見れないよ




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