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#詩歌
愛の時代(フラジャイル) 川柳112句
Left:意味ながら 五十六句
図と地から編年体の悪あがき
拳銃の町にねそべる山田くん
肝吸いの言うべきことがよくわかる
拘置所に和歌山県の梁ばかり
朝夕焼ただの短詩をよむユング
そしられて耳かきを折る蕪村論
海溝ににどと読まないドラえもん
大車輪畑正憲の大びんた
この世へとへその緒にぎるセレブたち
冷暗の県歌ばかりのもろきゅうり
中央に鹿の料理がわきあがる
都市大にビ
遠い太鼓(ビートニク) 川柳111句
Ⅰ.堕菓子屋のはつなつ 三十七句
サッちゃんの気象衛星おちて朝
距離という距離をあつめてレバ炒め
ドストエフスキーの空母たまごうむ
死角から反小説のたこ浴びる
ワッフルを感じられないすみだ川
献血にドレスコードという略語
略語家の部屋のヨブ記を読みかえす
にんじん家総体として朝に撃つ
堕菓子屋のカーペンターズ立ちあがる
河馬の死にむけてだれもがディカプリオ
丸美屋のホッケ
アイアン・クロー(父の掌) 川柳108句
Ⅰ.白鳥の演歌 二十四句
B作をえいえんに撲つギムナジウム
白鳥をNHKが煮て世界
ただの苦をミネソタ州とかえてゆく
天人がかぼす潰している校歌
白痴美のしょう油壜よりしょう油洩れ
老ゆる苦をベスト電機に貼りあわせ
後漢書をわすれつつある老ゆる楽
狂人の毬藻のほかになにもなし
もやしから関所破りのひげ根抜く
周作が或るモノリスと章魚をみる
苦の世界揚がるフレンチクルーラー
白鯨(スターバックスに虹) 川柳100句
1.鞭毛の支度
巻き込みのミス骨格が世にあふれ
小豆音地獄短歌のはじまらず
点棒の兜合わせを算出し
整数の世界を模して紫蘇育つ
世界終え長州力が持つ機械
監督が全員暗記するレシピ
柳沢慎吾にわたす酵母菌
メメクラゲ人のすべてを夕陽染め
ピノコ記が単なる簿記であるように
栗栖産婦人科に産む朝の牛
手捏ねしてヤハウェの棋風変わるなか
砂山に現在形がなかった日
裃が私立高校愛
超次元的実戦川柳講座 その8「次元を超えたところのスターバックス伊那中央店(いま、あなたがここにいてほしい)」
(最初に注。今回は書き下ろしになります)
(続いて注。というわけでこんにちはー。忘れた頃にやって来る超次元的実戦講座です。今日で8回目になりましたね。最初に予告していた通り、というか何となく言っていただけなんだけど、とりあえずの1クールが終わりです。六月からまた新たな単元はじめますね。というわけで引き続きお付き合いのほど、よろしくお願いします。という宣伝も終わったところで、今回は、今までの補論を