旅先で携帯をなくした兄、そしてヒーローになった妹。／♯共感覚

◇◇◇

昔々、あるところに
双子の兄妹がいました。

双子の兄は、
勉強好きの、ものなくし達人。

双子の妹子は、
記憶力のよい、マイペース星人。

そんな兄妹は、
小学5年生のある日
家族と一緒に
京都へ旅行に行きました。

京都駅に着き、
四条の方へ向かおうと
タクシーへ乗りました。

えいしょ、よっこらしょ。

溶けてしまうような暑さで
小学生のわたしたちでも
思わずおばあちゃんの口ぐせが
出てしまうのでした。　　

あぁ、涼しいなぁ。

タクシーの中は
それはそれは
楽園のようでした。

だって、
車内はクーラーという
文明の利器のおかげで
快適な温度でしたもの。

クーラーの中で涼んだ家族一行は、
四条でタクシーを降り、
タクシーのおじちゃんに
別れを告げたのでした。

タクシーを降りてすぐ
昼食を食べに
あるお食事処に入りました。

お腹が空いている双子の兄妹は、
まだかまだかと
目をキラキラさせ待っています。

その時、
双子の兄はあることに気がつきます。

そう。

持ってきていた携帯電話を
なくしてしまったことに。

旅行先の京都に来て早々、
紛失物がでてしまったのでした。

どうしよう、
どこにあるんだろう。

家族みんなが
そわそわしだしました。

考えられる可能性は、

道端でなくしたか、
タクシーの中に忘れたか。

道端に落としてしまっていたら
優しい誰かが
交番に届けてくれることを
願うしかありません。

タクシーに置き忘れていたら
タクシーのおじちゃんが、
マナーモードにしていた携帯電話に
気がついてくれることを
願うしかありません。

待っているしか
解決方法がないように思えました。

けれど、
その時双子の妹が
あることをひらめきます。

それは、

タクシー会社に電話をして
タクシー番号を伝えたら
あのタクシーのおじちゃんと
連絡が取れるのではないか、

ということでした。

それを聞いた家族の頭には
クエスチョンマークが浮かびます。

なぜなら、
見知らぬ地で
たまたま乗ることのできた
タクシー会社の名前や電話番号、
ましてやタクシー番号なんて
わかるわけがないと思ったからです。

けれど、双子の妹は、
タクシー会社の電話番号と
タクシー番号を知っていました。

わかりえない番号を
なぜ妹は知っていたのでしょうか？

それは、
妹の座席の前に
タクシー会社の電話番号と
タクシー番号が書かれたシールが貼ってあって

タクシーの移動中に、
数字に色が見える妹は
約20個のその数字を覚えていたからです。

双子の妹は、
父にその番号を伝えると、

父は、タクシー会社に連絡を取りました。

約30分後。

タクシーのおじちゃんと再び会え、
双子の兄は無事、
携帯電話を取り戻すことができたのでした。

そしてその後、
家族は安心して
京都旅行を楽しむことができました。

めでたし、めでたし。

◇◇◇

こちらは実話で、

京都を旅行中、
携帯電話をなくした兄と
それを見つけたわたしのエピソードです。

非常に実用的ではないですが、

目の前に約20個の数字があって
なんとなく覚えたけれど、
それが運命的に役に立った
印象的な携帯電話の発見方法でした。

以前も少しご紹介いたしましたが、

わたしには、数字や文字に色を感じる
共感覚という感覚があります。


この度は、テーマ募集にて
レオンさんにご希望いただいていた
その共感覚についての
エピソードを綴ってみました。

レオン｜note

以前、記載した共感覚の記事は下記です！

レオンさんは、
「思考と感情を言語化する」をテーマに
文章を書かれているお方です！

わたしがnoteを始めた頃より
仲良くしていただいていて
尊敬するnoterさんのひとりです！

かつて、レオンさんと
note上でお手紙のやりとりを
させていただいたことがあります♡

わたしの想いと
レオンさんのお考えが詰まった手紙。


よろしければ
是非是非ご覧いただけると嬉しいです♪

この度テーマをいただきました、レオンさん！
本当にありがとうございます😊

◇◇◇

そしてみなさん！
最後まで読んでいただきまして
誠にありがとうございます♪



大雨による被害が出ておりますが、
みなさんがどうか
ご無事でありますよう、
祈っております🥺

✳︎この度のイラストは、lisa500mlさんより
お借りいたしました♡
モノクロの可愛らしい世界観のイラストを
ありがとうございます！

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 
< instagram >
▷ポエム🌜×写真🌷
https://www.instagram.com/ha_neu_l7/

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -