マガジンのカバー画像

アジアさすらいー中国編

12
15年前に実際にアジアを旅した時の回想録です。はじめは中国編から。当時の日記で語られている出来事を振り返っています。様々なトラブルや発見があったので暇な人は是非読んでください!
運営しているクリエイター

#旅行記

アジアさすらいの日々ー中国編⑩(旅の荷物/次の土地へ)

アジアさすらいの日々ー中国編⑩(旅の荷物/次の土地へ)

<前回までの旅>
…中国入国3日目の夜は無錫で過ごした。上海では船で出会った他のバックパッカーと料理や雑技団を堪能し、一人になって訪れた蘇州では電車の中で出会った男の子の家に行くことになった。ただ僕は恐怖心からその場を逃げ出し、無錫行きの電車に乗り込んだ。無錫の夜は静かで、僕はようやく心の底から安心するのだった。

******************************

9月25日(日)

もっとみる
アジアさすらいの日々ー中国編⑧(最後の判断:信頼と疑念)

アジアさすらいの日々ー中国編⑧(最後の判断:信頼と疑念)

<前回までの旅>
…船で大阪から上海まで来て3日目にしてようやく一人旅が始まった。蘇州行きの電車の中で、僕が出会ったのは同い年くらいの男の子。色々話す中で彼の家に泊まらせてもらうという流れとなったのだが、彼が保有する美容院で彼の妹たちと楽しい時間を過ごしたのも束の間、次に連れてこられたのは彼が経営しているという風俗店。日も暮れ始めていて、僕の中には恐怖心が芽生え始めていた。

**********

もっとみる
アジアさすらいの日々ー中国編④(上海上陸と雑技団の天才たち)

アジアさすらいの日々ー中国編④(上海上陸と雑技団の天才たち)

<前回までの旅>
…丸二日間の船の旅は退屈ながらもバックパッキング経験者から様々な情報を聞くことができた。そしていよいよ船で出会った僕たち6人に上海上陸の瞬間がきた…が港には何もなく、僕たちはタクシーに乗り込むことにした。

******************************

9月22日㈭

我々6人を乗せたタクシーは大陸から少し離れた上海港から、長い橋を渡って市内中心部のホステル(ア

もっとみる
アジアさすらいの日々ー中国編①(アジアへの旅立ち)

アジアさすらいの日々ー中国編①(アジアへの旅立ち)



2005年9月22日(木)

今改めて見てみれば、何と陰鬱な光景なんだろう。空はネズミ色の厚い雲に、海は生命など感じられないほど濁った水に覆われていて、こんな世界に生まれて来たならば明るい未来なんて描けないだろうと想像する。

しかしその時の僕にとってはこの光景の中にある全てのものが貴重で、未来を切り開いてくれる存在に見えた。実際、この場所から始まる一連の経験はその後の僕の人生を大きく変化させ

もっとみる
アジアさすらいの日々ープロローグ

アジアさすらいの日々ープロローグ

みなさん、こんにちはこんばんは初めまして。カザラキです。

あれ、今日は何か雰囲気が違うぞ、と思う方もいると思います。普段は麻雀に関する記事ばかりを書いているので、それだけを書く人として認識されているかもしれません。しかし今回は麻雀の話は一切なく、「旅」、特に「バックパッキング」の話をしたいと思います。

実は僕、麻雀の他にいくつか趣味がありまして、その一つがバックパッキングなんです。バックパッキ

もっとみる