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退職したら、めっちゃ健康で幸せになった話

上司からの10年以上にわたる断続的なパワハラによるストレスが原因で心身の体調を崩し「もう、これ以上この会社にしがみつかなくても、いっか!」と退職した私。

実は毎年健康診断結果の複数の項目で「至急精密検査を」と書かれていた。

ただ実際は、有給を自由に取れないこと(そして多くの病院の受付時間は平日の午前中で有給を使わなければ受診できない)もあり、「別に長生きしたくもないし別にいいか」と5~6年そのまま放置していた。

*自分の健康に気を配る=自己肯定感が上がるの相乗効果*

退職して暫くは、退職前後の状態が抜けず、うつ状態が酷くてベッドの上から動けなかった。けれどその後メンタルクリニックにかかり、幸いそこでの薬が合って調子が良くなってくると、ふと、これまで健康診断で指摘されていたあれこれの精密検査に行ってみるか!という気になってきた。

当日。ドギマギしながらスタンプラリーのように病院内の様々な科や検査室をぐるぐる回り、検査→診察を繰り返す。

会社勤めしていた時は「別に長生きしなくてもいい、むしろ受動的に楽に死ぬなら今すぐでもいい」位思っていたのに、健康になっていくことは、快適だし単純に嬉しい。もちろん病院スタッフの方々がやさしく親切に関わって下さるおかげもあると思う。

そういう様々な相互作用によって、気が付けば健康になっていくことによって自己肯定感が上がることを実感している自分がいた。

そして、賃金と引き換えにストレスをぶつけられ、理不尽な目に遭い、ぞんざいな扱いを受けるのが当たり前な日常を送るうち、気が付けば自分まで自分をぞんざいに扱うようになっていたのだと、改めて気づいた。

*「ストレスは万病のもと」は本当だった*

おかげで2カ月ほど通院を繰り返し、要観察のものもあるものの、身体的にはおおむね健康。そして最終的には今まで指摘されていた様々な数値の悪さや症状、自覚している様々な体調の悪さが、なんと「ストレス」とそれによる「痩せすぎ」と相関があることも判明した。

パワハラを断続的に受けてきたこの10年の間、実は極端に食欲が無くなったり、胃もたれが酷くて何も食べられないという時期が何度もあった。でも「肥満に不健康というイメージはあっても、痩せている事は問題ない。」「寧ろ普段体型を褒められる事も多いから、痩せている事は望ましい」という固定観念もあって、体重やBMIが極端に減っても、会社には行けているのだから別に実害は無いとずっと思っていた。

けれど。徐脈(普段スポーツをしないのに脈拍が極端に少ない)・低血圧・貧血・脾腫・めまい・息切れ・立ちくらみ・迷走神経反射などなど。健康診断の結果を見てドキッとしたり普段の生活の中で「私、大丈夫なんだろうか」と思うあれこれの正体が、今回隅々まで検査したことでわかって本当にスッキリしたし安心できた。そして、「ならば改善していこう」と前向きに思えた。

*合わない会社を辞めることは、健康と自己肯定感と家族関係を取り戻すことでもあった*

合わない会社を辞めること。それは単に「ただ、会社を辞める事」だけではないのだ。

会社を辞めて、病院の門をたたく。そこから自己肯定感と健康になっていく過程での快適さを実感し、「引き続き生きたいという思い」と健康を実際に取り戻す。

加えて私はこれまでずっとあまり仲の良くなかった母親から「何年か振りにあなたが笑っているのを見たわ!!!」という言葉を貰い、退職をきっかけに母と過ごす時間も増えたことで、これまでで一番いい距離感で母とつき合えるようになってきた。また、時間が出来たことで様々な形で自分の人生や心のあり方、コミュニケーションスタイルとも向き合うことにもなった。

合わない会社を辞めること。それによって失うものも確かに沢山ある。でも同時に大きなものを取り戻すきっかけにもなりうるのかもしれない。

*人生は5つのボールのジャグリング*

人生は「仕事」「家族」「健康」「友人」そして「自分の心」という5つのボールのジャグリング。このうち、「仕事」だけはゴムボール。あとはガラスのボールです。仕事のボールだけは落としても跳ね返ってくるけど、それ以外は壊れてしまう。

これはコカ・コーラ元CEOのブライアン・ダイソンさんの言葉。

私は仕事というボールを落としたことで、代えのきかない様々なガラスのボールをギリギリのところで守ったのかもしれない。

※この投稿の内容はあくまでも個人の所感や経験に基づき書いたものです。心身の症状に関することで、もし現在不安や不調を抱えておられる方は、ぜひ病院にて専門家にご相談されることをおススメします。

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