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スターバックスのコーヒーセッションに参加したら、果てしなく浮いた話【後編】

ディスカッションが幕を開ける。

というわけで、よく分からないうちに中目黒にあるSTARBUCKS RESERVE(R) ROASTERY TOKYOに行きまして。
そこで行われている「コーヒーセッション」というものに参加してきました。

前編はこちら。

僕、友人、推定50代の徳光和夫似のおじさん推定70代のキリストの弟子、そしてその後特に特徴のない(失礼)僕らと同い年ぐらいであろうアラサー女子が加わって、5人でコーヒーセッション開始。

「では、まず自己紹介からやっていきましょう」

マジか。
自己紹介なんてコロナ前にやった合コン以来だぞ。

「じゃあ、レディファーストということでゆきちゃんから時計回りで」

スタッフさんの如才ない司会っぷりに感服。
スタバで働いている人は基本なんでもできて充実した人生を歩んでる説、立証。

「ゆきちゃんです。
 今日は大阪から来ました。
 好きなコーヒーはエスプレッソです。
 ここははじめてですが、よろしくお願いします」

「え?大阪から?」

僕も思わず聞き返しそうになったことを、スタッフさんが聞いてくれる。

「仕事で東京に来てて、ついでに」

いやいや、ついででコーヒーセッションにくるって中々のものよ。
多分、相当スタバ好きなんだろうなぁ。

「徳さんとは、以前別のコーヒーセッションでご一緒してて」

マジで?
コーヒーセッションでコミュニティ生まれるの?
世の中って色んな集いがあるんだなぁ。
そのうち、「スタバ婚」とか出始めるかもしれない。

そして、その言葉を聞いて頷く徳さんの重鎮感。
そのうちサライが流れ出して募金額を発表し始めそうだ。

そんなことを考えているうちに徳さんの自己紹介が終わり、隣のクセ強おじさんへ。

「ヨハネです。
 パリ出身で、デザイナーやってます」

やっぱ中目黒って凄い人多いんだなぁ(小並感)。
確かに、上下チェックセットアップで下は短パン、カラフルなソックスにハンチングは真似したく…いやいや、真似できそうにない。

「ところで、ヨハネっていうのは何か由来があるんですか?」

切り込んでいくスタッフの方。

「実はクリスチャンネームでして」

はあー。そういう文化があるのか。
10年間キリスト教の学校通ってたけど知らなかった(不真面目)。

すると、スタッフさんがまさかの相槌を打ち始めた。

「あ、僕の周りにも結構います!クリスチャンネームある人」

マジで?日本の話だよね?
俺の周りには一人もいなかったぞ…中目黒には結構いるのか?

話についていけないまま、自己紹介は僕のターンに。

「えー、oilくんです。
 あまり内容を把握せず参加したんですが、
 テーブルの上にマイクが置いてあった時点で1回目の動揺、
 ディスカッションがあると聞いた時点で2回目の動揺、
 今、唐突な自己紹介で3回目の動揺を迎えています。
 ビクビクしてますが、何卒よろしくお願いします」

我ながら、よくもまあこんなに口が回る。
一週間のうち12時間ぐらい会議に出てるだけのことはある。

そして、友人のターンへ。

「えー、〇〇くんです。
 コーヒーが好きです。
 何もわからんと参加しました。
 よろしくお願いします」

一行以上喋れん奴か!
頭の中でツッコミを入れた。

そんなこんなで、イベントが始まる。

まず、粉末にした状態のコーヒー豆が登場。
豆本来の香りが残るこの状態で、まずは香りのテイスティングからスタート。

ディスカッションとは銘打っていますが、その感想をみんなで話し合っていく、みたいな形で進んでいきます。
就活のグルディスみたいにはならないので安心。

しかしながら、コーヒー豆の違いなんて分かるかい!と思っていましたが嗅いでみると結構香りが違って目から鱗。
素人かつ味覚が死んでいる僕でも結構違いがわかったので、誰でもわかると思ったんですが。

「AとBって、何が違うん?」

と聞いてくる僕の友人。
方言も含めて女子が言ってたらかわいいかもしれないセリフでも、34歳・身長180cmのオッサンでは全然かわいくない。

仕方ないなあ、僕が違いを教えてやろう。

「Aは優しい感じで、Bはぬわあああ!って感じじゃない?」

「ごめん、全然わからん」

普段から文章を書いているとは思えぬほど貧弱な語彙力。書いてて恥ずかしくなってきた。

しかしながら、こんなポンコツたちでもファシリテーターの店員さんが丁寧に導いてくれるので安心。
適宜コメントを聞きつつ、置いてけぼりにならないように進行してくれます。

「Bはアイスコーヒーにしたら良さそうだね」

徳さんがそう呟いた。
さすが、コメントがうまい。
今すぐにでも「速報!歌の大辞テン!!」の司会ができそうだ。古いか。

「Cはオシャレな感じだね。
 死ぬ前の最後の一杯に飲みたい感じ」

独特の世界観があるコメントを残すヨハネさん。
僕は死ぬ前にコーヒーを飲むより跳び箱を跳びたい。

でも、確かにCからは若干フルーティーな香りがするように思え、A・Bとはジャンルが違う感じがした。

続いて、豆にお湯を注いで香りを確認。
この時、容れ物のギリギリまで注ぐのが大事らしい。

こんな感じです

僕はなんとなく適当に注いでいたんですが、徳さんと女子はめっちゃきっちりギリギリまで注いでました。性格出るなあ。

豆の油が灰汁のように浮いてくるので、表面をスプーンで掬っていく。

「あれ、先ほどとは違って結構慎重に取り除いてますね」

そう僕にツッコむ店員さん。
そうなんだよ。油は敵だからね。

今度は、実際に口に含んでのテイスティング。
一口サイズのスプーンで掬い、ラーメンのスープのように音を立てて飲むのがコツらしい。そうすることで、香りがよく分かるそうです。

それを聞いたヨハネさんが、少し気難しそうな顔をした。

「僕、すするってできないんだよね。
 パリ出身だから」

理由カッケーな。
「パリ出身ですすれないんですよねー」って言ってみたい人生だった。

というわけで、バリバリ関西育ちの僕と友達はガンガンすすってました。確かに、香りがよくわかる。
お湯を注ぐと、豆の時とはまた印象が変わってびっくり。

ちなみに、この状態ではガブガブ飲むのは無理らしい。雑味が多いので、むせてしまうことが多いとのこと。

「ということで、皆さんに今まで味見してもらったものをコーヒーにしたものがあります!」

唐突なキューピー3分クッキング的展開だけど、まあ絶対この方が良いよね。

ということで、出来上がったコーヒーを味見。
これまた、結構印象が変わる。
苦味が増したり、まろやかになったり。
でも、やっぱりいつものコーヒーの体裁になるとどれも飲みやすくなった。
最後は、どのコーヒーが一番好みかをみんなで話します。

「では、最後にどの豆がどの産地のものか発表します!」

こうして、モニターに3つの豆の産地が発表されます。

僕はよく分かんなかったんですが、他の参加者の人は「ははぁ」みたいになってました。ほんと?

で、最後は色んなコーヒーを施設内で味見できるので是非楽しんでいってくださいねー、で終了。

こうやって書き出してみると我々思ったより浮いてなかったというか、ファシリテーターや周りの参加者の人が優しかったのであんまり浮かずに済んでましたね。記事タイトル負けしてて申し訳ないですが。

所要時間は全部で1時間程度、これで金額は3300円。
スタバ好きやコーヒー好きであれば楽しめると思いますが、人によっちゃコスパ悪いとも思いそう。
そういう意味では、絶妙な価格設定なのかも。

個人的には、案外楽しめちゃったので暇だったら行ってみるのもアリです。

ただ、僕一人では絶対行かないですね。
友達いないとちょっとしんどい。

というわけで、スタバのコーヒーセッションの感想でした。
興味がある人は行ってみてね。

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