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オタクは今世のために徳を積む
今期、日曜22時30分から放送されているブラッシュアップライフというドラマが、はちゃめちゃに面白い。
33歳の安藤サクラさん演じる主人公 近藤麻美(あーちん)が不慮の事故で亡くなり、来世は『オオアリクイ』になると言われたことでまた人間になるべく記憶があるまま人生をやり直して、徳を積むお話。
脚本がバカリズムさんでこの手のお話をバカリさんが書いたら観なくても面白いと言い切れるほど、バカリさんの作る
silent 9話の亡霊
『なんかあったら言ってね』
いまではもうすっかり昔の話だけど
10代前半で親を亡くした時にたくさんの人にそう言われた
そういう時に言う「なんかあったら言ってね」は
仕事を退勤する時の「お疲れ様でした」と同じ種類のものだと思っていた
もしかしたら当時子どもだった私にそう声を掛けてくれた人は心からそう言ってくれていたかもしれない
だけど「何か」があってもどう言っていいのか
一体誰が、何をしてくれ
silent8話の亡霊
孤独【こどく】-ひとりぼっちであること
辞書によると、孤独とはひとりぼっちであることらしい
だけど、ひとりじゃなくても感じる孤独がこの世にはある
誰かといる時に感じる「ひとり」の方が「ひとりぼっち」より私は寂しかったし、私がもし辞書を作るなら孤独のページにはこう書きたい
『孤独【こどく】-自分の気持ちが相手に届かないこと』
8話の亡霊というタイトルをつけながら7話の話をしてしまうのだけど
silent6話の亡霊
まだ学生の頃、スーパーの店内で抱っこしてと泣き叫ぶ小さい子を連れたお母さんが子どもの方を見向きもせず野菜を選んでいるのを見ると、なんで抱っこしてあげないのだろうと思っていた
そういう時には子どもの相手をするより少しの間心を無にしてとにかく買い物を終えて外に出た方がよっぽどお互いにとって良い時があるというのを知ったのは、自分が母親になってからだった
日常を生きていると、常に自分のいるこちら側がこ
silent5話の亡霊
好きな人と別れた後に初めて迎える朝、という種類の絶望がこの世にはある
好きだった人と別れた夜
ほとんど寝ていない朝方に目を開けた時のあの絶望感は独特なもので、身体に染み付いた癖と少しの願いを込めてLINEの通知が来ていないか起きてすぐスマホの画面を見るけれど
まだ早朝の時刻を伝える表示だけが残酷に目に入る、そんな朝
大人になるにはもしかしたら、そんな朝をいくつか越えなければいけないのかもしれな
silent3話の亡霊
3話の翌日、金曜日の朝。
目を開けたら視界が狭くて目がひどく腫れていることに気付く
そうだった、昨日silent観て大泣きに泣いて……そのまま疲れて寝たんだったと思いながら開かない目を無理やり開けて、会社に行く準備をする
『無理なことってあるんだよ。
無理してやったことって、無理なことなんだよ。
無理すると、ホントに全部無理になっちゃうんだよ』
生きていて無理をしないといけないことなんて本当は