マガジンのカバー画像

11
運営しているクリエイター

2023年2月の記事一覧

詩|咲き永らう鳳仙花

詩|咲き永らう鳳仙花

最低点の計画で
小さな今朝の憶測で

君を歌えれば染まった
声だけ携えていた

屍の糸は準透明なら
消えないものが良かった

何も出来ないのに今日が終わる

最低点の計画で
小さな今朝の憶測で

点描を抱える逢引
愛など考えていた

屍の先は極楽苑
夜勤が見かねて後楽園

供えた狭間で覗いて群がる

彼は「めでたい」と笑うようになっていた

彼は「もういい」と咲き永らう鳳仙花

詩|酔い夜

詩|酔い夜

街灯に揺れる僕の化身は
ゆらりふわりと思考をさらい
醒めぬ頭で彷徨う言葉は熱を帯びる

酔っているのは酒のせいか

それとも、その瞳のせいか

詩|散る花一華

詩|散る花一華

卓上の茶封筒

右手に花束

左手に現実

今日は一等星が見える

今日は一等星しか見えない

いつも一等星しか見えない

散る花一華