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体で考えて、頭で感じて、心で動きたい。

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自分の感覚と世間の擦れに、たまに驚くマガジンの記事が100件になったので第2弾作りました。
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#本

【後編】自分の中のアンコンシャス・バイアスに気づいた話

【後編】自分の中のアンコンシャス・バイアスに気づいた話

さてこちらの文章の違和感の正体、わかりましたでしょうか?
詳しくは前編をご覧ください⇩

女性初のIBMのCEOになったジニー・ロメッティの言葉です。

そして指摘を受けて、修正した原稿がこちら。実際に出版されている本では、このようになっています。

こうやって並べると違いがわかると思います。元々の原稿では、一部の女性のリーダーの言葉遣いが、「〜だわ」「〜よ」のような「女性ことば」になっていたので

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自分の中のアンコンシャス・バイアスに気づいた話【前編】

自分の中のアンコンシャス・バイアスに気づいた話【前編】

5月10日に担当した翻訳本が刊行されました。

この本を編集する中で、自分で無意識な偏見を持ったまま編集をしてしまっていたことに気付かされることがありました。

その問題となった原稿の一部を抜粋します。これは女性初のIBMのCEOになったジニー・ロメッティの言葉です。

これだけ見て違和感がある人はどのくらいいるでしょうか。何が問題なのか説明する前に、この本を編集した際の経緯からお話します。

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もしも一年後、この世にいないとしたら

もしも一年後、この世にいないとしたら

最近編集をした本のタイトルに、上のようなことばをつけた。私自身、この言葉をみるたびに少しドキっとする。

著者は、国立がん研究センターの精神腫瘍科で働く清水研先生という精神科医の方。「精神腫瘍科」という言葉は初めて聞く人が多いと思う。精神腫瘍科とは、がん患者さん専門の精神科医のことだ。

今、がんになる人は二人に一人と言われている。自分ががんでなくても、身近なひとががんに罹ったことがある、がんで亡

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作家が朗読する意味

作家が朗読する意味

下北沢の書店B&Bで、江國香織さんの朗読イベントに行ってきました。

朗読イベントというものが初体験で、正直朗読よりも昔から一番好きな(好きという言葉では足りない)作家の江國さんの実物に会えるなれなんでもいいという感じで行ってきた。
(ちなみにわたしが持っている朗読イベントのイメージは、最近読んだ川上未映子さんの夏物語に書かれているイメージくらいしかなくそれは全く良いものではなかった)

『彼女

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本を贈ったり貸したままあげちゃったりしよう

本を贈ったり貸したままあげちゃったりしよう

4/23はサン・ジョルディの日という記念日で、本を贈る日だそうです。

このnoteが面白かったので、わたしも「本を贈る日」にちなんだnoteを書いてみたくなりました。

贈り物については、このnoteに詳しく書き、本も2冊紹介しました。

今日は実際に私が人にあげて喜ばれた本、もらって嬉しかった本、人におすすめして喜ばれた本を何冊か紹介してみます。

1冊目。まさか感動するとは。言わずと知れた名

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本は日用品だけど消耗品じゃない

本は日用品だけど消耗品じゃない

三省堂神保町本店のカリスマ書店員の新井さんが、本は日用品であると何かのエッセイで書いていらっしゃり、このことばがとても心に残っている。そういえば新井さんが特集されていたセブンルールでは、読み終わった本は適当に本棚に積み上げて、溢れたら捨てるという新井さんの姿があった。
私は本を簡単に捨てることができない性格なので、そうやって割り切って入れ替えられるのは正直羨ましい(でも新井さんのエッセイやらいろい

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完璧な一杯のラーメンのような本

うちの近所に、とても美味しいラーメン屋さんがある。
はまぐりのスープが特徴で、細めの麺がスープに絡み、チャーシューまで美味しい。卵を追加でのせて食べるのがお気に入りで、卵を半分に割り、スープを吸わせながら食べるのがまた良い。

わたしは無類のラーメン好きで、麺類ならばうどんそば焼きそば焼きうどんよりも断然ラーメン派。大学の頃は家系ラーメンが好きだったけれど、最近はこってりよりもあっさり系のラーメン

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