記事一覧
喫茶去あらためドイツ
2022年7月、元の家から10分離れたところへ引っ越すと快生軒からの距離が離れてしまった。最初は自転車で通っていたが1ヶ月もするとだんだんと遠のき、近所にある全く逆と言っていい雰囲気のカフェに行き始めた。ソファでなく丸いスツール。クラシックでなく今風の音楽。見守り系でなく距離を詰める系の接客。でもそれも心地よくなって、朝少しの会話を交わしながらも読書に没頭できる不思議な居心地の良さを発見した。
こ
喫茶去 20211206
12月に入ってここもインテリアやいつもの音楽がクリスマスに変わり、相変わらずのトーストとバターのいい香りとコーヒー豆を挽くときの香ばしい香りが交互に来て、幸福な異空間にいるような気分になる。静かなクリスマスの雰囲気を味わいながら、ダイバーシティが言われる昨今、誰彼にもメリークリスマスと言ってはいけない、なんてそんなことはここではどうでもよくて、子供時代を懐かしみながら古き良き時代を味わわさせてくれ
もっとみる喫茶去 20211029
母が人形町に来る時は美味しいランチが目的なことが多い。その後に私はこの喫茶去を紹介したいと幾度も計画したが、新しい抹茶やさんに入りたがったり、コーヒーはいらないと言ったり、ランチのレストランでいただいたり、なかなか連れてくることができない。まぁ、ここの良さをわかってもらいたいから連れてきたいのだけど、そもそも母はこの良さに同じように感動するだろうか。好みも感じ方も違うし、ここからの人生、母がやりた
もっとみる喫茶去 20211016
友達2人と人形町ハシゴ飲みをした翌朝、うっすら頭が痛いまま喫茶去へ。いつものように本を開いても、携帯見ようにも、目が痛くてすぐ閉じてしまう。ぼーっとする時間もいいな、と思いながらトーストをシェアするかわいいカップルを眺めたり、人が頼んだ新メニューの抹茶プリンをチラ見したり。そしてまた若いカップルが一組入ってきて隣に座ると、水天宮の袋が目に入った。軽い二日酔いでぼーっとしてる頭に昨夜の記憶がズバっと
もっとみる喫茶去 20211013
ほとんど毎日来ているとパターンがあるようでないことに気づく。私の来る時間もある日は7時台だし、大抵は8時頃だし、水曜日は9時台になることもある。それぞれの時間帯に同じ顔をみるが、全く新しい客も当然来るし、そう言った人でいっぱいな時もあるし、早朝には珍しいサラリーマンの2人組が朝からアイスクリームを頼んだり、そんな観察も楽しみの一つだ。今日はもう10時を過ぎている。地元の常連さんと思われるおじさん4
もっとみる喫茶去 20211008
相変わらず通い続けている快生軒。先日、10年前の大震災と同じくらいの規模と言われた地震があった翌日、マスターの方から昨日大丈夫でしたか、と聞いてくれた。顔馴染みではあっても気安く話したりしない、こちらから詰めない限り一定の距離を保ってくれ、わたしもここを毎朝読書をする神聖な場所のように思いたいので俗な話はしない。そうした中でもまず最初に大丈夫でしたか、と話してくれた心遣いと丁度いい判断が嬉しくもあ
もっとみる喫茶去 20210531
毎朝常連となった 快生軒でドイツのことを書いた大作を3〜4冊、何ヶ月にもわたって読み続けた。最後の本が終わるとしばらく夢中になれる作品がなく、2週間ほど 快生軒には来ていなかったが、また読みたい本が見つかって今朝来てみた。この2週間で季節はすっかり暖かくなり、ドアを開け放ったまま相変わらずのクラシックが流れている。しかしすっかりこのクラシックたちがドイツの物語とリンクしてしまった。聴くほどにあの衝
もっとみる喫茶去 20210210
毎朝喫茶店でカフェオレを飲みながら読書をする。
オーダーして、伸びをして、カフェオレがくると読書を初めて、温度が良くなった頃一口飲み、読書を続け、またカフェオレに手を伸ばす。するとその時に急に控えめなクラシックが聴こえてくる。入った時からずっとかかってたはずの音楽が、なぜかこのタイミングで耳に入る。 席に着いた時、伸びをしたとき、ぼーっとカフェオレを待っている時には聴こえない。
20210210