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飲食店経営での気付き

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滋賀県の小さなレストランで起こる、日々の気づきをテーマに 来店される方も働く人も喜んでもらえるには、を日々の課題として取り組みます。
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#飲食店

個人飲食店で考えたい原点回帰

個人飲食店で考えたい原点回帰

 現代はIT技術が急速に進化し、デジタル化が進む中で、人々の生活様式も大幅に変化してきた。そんな中、最近増えているのが「原点回帰」という言葉。

自然とともに過ごす「ノマドライフ」や、食べ物にこだわりを持った「ナチュラルフード」など、自己主張をしながらも本来あったはずの生活を取り戻すための消費行動が注目されている。このような気運を受けて、企業も商品開発やマーケティングにおいて「原点回帰」を取り入れ

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お肉の話を聞いて感じた事

お肉の話を聞いて感じた事

先日、ブランディングについて全国から取引の連絡がくるお肉屋さんの話を聞いてきました。

独自の技術を持って、他にない商品というのが魅力の一つですが、それだけではなく、誰とつながるか。また、どのくらい自分のやりたい事への執念があるか。
きっと、私も分かっていたけど、まだ足りていない部分があるのだと、認めて、もっともっと。と深める必要があると感じました。

まずは、他と競争しない。
そして、自分からネ

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10分の仕事は8分でしたほうが良い理由

10分の仕事は8分でしたほうが良い理由

 誰しも早く綺麗な仕事をしたいと思っていて言葉にする事もあるかと思います。
 ただ、具体的な行動に落とし込まないとなかなか実現は難しいので、2023年の最初のnoteは、この目標について、私が思っている事を書きたいと思います。

たまたま、昨日、新年初営業でした。
ありがたいことに忙しかったのですが、年末年始休みが長かった分、仕込みや準備が多いです。
 スタッフ総出で早く来て準備を進めていくのです

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仕込みで学ぶタイムマネジメント

仕込みで学ぶタイムマネジメント

タイムマネジメント:時間の使い方の改善によって、生産性を高める方法。

を、飲食店の調理場の仕込みの時間で身につける事ができます。
いきなりできる事ではなく経験を積み段階を経てマネジメント能力を高めていく。という流れですので、ステップごとにどんな実体験があったかを記してます。

step1 仕込みの遅い新人時代を乗り越える

(まずは、タイムマネジメントではない部分になります)
 皮を剥く、切り揃

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飲食店 昨年対比をどう考えるか?

飲食店 昨年対比をどう考えるか?

売上目標を考えるときに参考にするのが昨年度同月での実績「昨年対比」があります。

 コロナ以前は外食に対する消費者の意識の変化は例年に準えていました。
ただ、ここ3年は、コロナの影響や物価の上昇もあり、昨年の状況と今の状況は置かれている環境がかなり変化しました。
消費者の意識と一言で言っても、外食に対する考えやマスクに対する考え方、リモートワークについても人や会社それぞれでしょう。

 つまり昨年

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また来てほしいではなく、また会いたいと思った話(飲食)

また来てほしいではなく、また会いたいと思った話(飲食)

「実は、東京に行くんです。」

帰り際に常連のお客様がそう言いました。
思わず、いつ行くんですか?と聞くと明後日との事

そして
「こちらで最後にどこでご飯を食べる?となって。夫婦でここって・・」

と。

遠くに行ってしまう寂しさと、最後に来ていただいた事の感謝の気持ちで、かなりウルウル来ました。

 東京にまで、名前が届くように頑張ろう。
今日のこの日のお客さんの言葉を大事にして、何かある時は

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抽象表現を具体的にする事をワインで学ぶ

抽象表現を具体的にする事をワインで学ぶ

美味しいでは人には伝わらない

「このワイン、めちゃくちゃ美味しいですよ。」と言われるのと、
「このワインは、赤系果実の香り、程よい酸味があって、喉越しがよく、ほんのり胡椒のようなスパイスのようなニュアンスがあって、葡萄の特徴が良く引き出された美味しいワインですよ。」
と言われるのでは、印象違いませんか?

好き嫌いはあるのですが、少なくとも比較対象には後者が適してます。

具体的表現が必要と思っ

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仕込みのスピードを上げる方法2選

仕込みのスピードを上げる方法2選

「朝の仕込みを制する者が1日を制する」

と、20代の頃シェフに教えられた言葉がありました。
当時は、とにかく手も遅いし、段取りも悪く、先輩が来てからは場所の確保もままならない中で仕事をするので、朝早く行って、誰もいない厨房でやるのが、一番効率的に仕事ができました。

とはいえ、いつまでもこのやり方だと、ポジション的にも、仕事量も上がらないので、仕込みスピードを上げて、技術向上や上のポジションにい

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ボーンブロス(オリジナルブイヨン)でフードロスに取り組む

ボーンブロス(オリジナルブイヨン)でフードロスに取り組む

 修行時代に先輩より、いいお店はゴミが少ない。と言われた事を時々思い出すことがあります。

 レストランでは、お客さんに提供するものを整形するという作業があります。
その際に出る端材をどう使うか?が原価を調整する知識だったり、食材を活かす技術を身につけることに繋がります。

 私は、お肉の筋や、野菜の端材は出汁にするのですが、経験上、あまり入れないようにしている注意食材を書き留めておきます。
(こ

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飲食店でのお出迎えとお見送り

飲食店でのお出迎えとお見送り

 「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」
を、どう伝えるか。の話です。

マニュアルとして、来店したら「いらっしゃいませ」
おかえりの時は「ありがとうございました」といいましょう。

とするのは簡単で、わかりやすいのですが。

このマニュアルには、心が込められてません。
真意になる部分は、「何故」それをするか。と言う事に当たります。

「ありがとう」とは、有難いこと。
つまり、当たり前では

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サーブするとき 「失礼します。」 を多用しない

サーブするとき 「失礼します。」 を多用しない

 飲食店で、よく聞く言葉、「失礼します。」

料理を運んだとき。
お水を出すとき。
メニューを持っていく時。

お客さんが、会話を楽しんでおられて、気づいていただくために投げかける言葉。

 (会話を楽しまれているところ)「失礼します」

で、お客さんの時間をいただく場面によく使います。

なので、決して使っていけない言葉、と言うことではないのですが。

そもそも、お客さんの来店の目的は?

お客

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レシピを公開する理由

レシピを公開する理由

 20年前、スマートフォンがまだ普及していない時代ですが、ネットでレシピを検索する。ってことがほとんどありませんでした。

 海外に修行に行ってた先輩やシェフが持っているレシピが、それはもう宝物のように重宝されていて、門外不出にするのが定例だったように思います。

 昨今ではSNSや動画コンテンツなどの普及もあり、レシピを発信する料理人も多くなってきました。

レシピを見て作った料理は何点か?

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