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仕込みで学ぶタイムマネジメント

タイムマネジメント:時間の使い方の改善によって、生産性を高める方法。

を、飲食店の調理場の仕込みの時間で身につける事ができます。
いきなりできる事ではなく経験を積み段階を経てマネジメント能力を高めていく。という流れですので、ステップごとにどんな実体験があったかを記してます。

step1 仕込みの遅い新人時代を乗り越える

(まずは、タイムマネジメントではない部分になります)
 皮を剥く、切り揃える。などの作業系の仕事です。
経験値が低いと失敗する(手を切る、大きさを揃えられない)可能性があるので、丁寧にする分、遅くなります。
 何度も経験することでコツを掴み、次第に早くする事ができますが、早くするという意識があるのとないのでは、目標のスピードに達する時間が変わります。

次に仕込みの段取りの話です。
仕事の遅かった私は、魚を捌くときでも
1匹1匹、フィレにしていました。が隣のシェフが、1度にまとめて水洗い(内臓をとる)し、まとめて、3枚おろしにして、その後フィレにしていました。
つまり、同じ動作の仕事を仕事単位でまとめていました。
切る作業をまとめる。茹でる作業をまとめる。オーブンで同じ温度のもので香りに影響がないものを揃える。などを前もって把握し、揃えます

step2 コントロールできる領域とできない領域を区別する

仕事を早くするために時間を短くしたいのですが、コントロールできないものがあります。
例えば、冷蔵庫から出してきた卵で半熟卵を作る。という場合。
仕事のできるできないに関わらず7分程度の時間は必ずかかります。

つまり、食材の火入れなどについては、誰もコントロールできない領域というのがあります。
(強火(高温)で火を入れる方法などもありますが、仕上がりの差が出るのでここでは同じ仕上がりを前提としています)

このコントロールできない部分は変えられないので、何を変えるか?

それは、その仕事の前後にあります。

先のゆで卵の話だと、実際作業に取り掛かる時間は、
・水を鍋に入れる
・火にかける
・塩と酢を入れる
・卵を入れる
・冷水を用意する
・卵を上げる
・からを剥く

などになりますが、殻を剥くのは多少時間がかかりますが、ほかの作業は10秒あればできることばかり、実質、2〜3分の時間となります。
それも、茹でる前後の時間なので、茹でている7分の時間はほかの細かい動作に充てることができます。

step3 仕事の分解と組み立て、マルチタスク化

上記のような仕事の分解をすると、10秒単位で仕事の分割もできるので、その組み合わせを変えるだけで、パフォーマンスが上がります。

よく、さまざまな仕事を同時進行することをマルチタスクと言いますが、実は、人間の脳の作りはあまりこのマルチタスクに向いていないと言われています。
 できる人はシングルタスクの切り替えを早くしているという場面が多いのではないでしょうか?

仕事を分解することで、具体的な行動レベルの理解ができ、その後組み立てることで、まとめて仕事を進めることができるなどが、早く進めるコツだと私は感じております。

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