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心が柔らかくなる瞬間を。

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写真と言の葉。フォトエッセイ。
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#毎日note

イヤホンから流れてくる音楽の匂いが変わった。

イヤホンから流れてくる音楽の匂いが変わった。

夏が近付いてる気がする。

あなたは、それをどんな所で感じますか?

カーテンから差し込む青い光が。
聴こえて来る鳥の鳴き声が。
少しずつ朝の時刻を早くする。

青い空と白い雲。
その立体感や色合いに季節の移り変わりを感じる。

スーパーの入り口に並び始めた手持ち花火。
半袖で、出歩く時間が多くなる。
今年初めてのアイスを買う。
冷たさの中にある甘さ。

今年の夏は、何をしますか?

まだ梅雨も訪

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世界が見つけてくる「?」に耳を澄ましていたい。

世界が見つけてくる「?」に耳を澄ましていたい。

ブライドって
傷口に覆うカサブタみたいなものなんだよなぁと思う。

プライドが高いとか
いらないプライドとかって言われたりするけれど
ほんとは、心の弱いところや傷跡、コンプレックスみたいなものを覆っているモノのような気がする。

プライドがなければいいのに。ってだからそんなに簡単な事じゃないんだよなぁ。

きっとプライドと誇りって違うんだ。

プライドで守ってるものを、ちゃんと自分で紐解いて行く事

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月に聴かせるように。

月に聴かせるように。

この世界の生活は
月にとっては一つのおとぎばなしなのです。

昼下がり。
ぱらぱらと頁を捲りながら読んだ本の一節に、はっとする。

その本は、月から見たそれぞれの日常や人生の節々が小さな物語として淡々と語られていた。

そうなんだよなぁ。

月から見たらおとぎばなしにすぎない生活なんだよなぁと、遥かな気持ちになりながら。

だけど
だからこそ
それぞれの物語の中に居るんだよなぁと。

喜劇も悲劇も

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眠れない夜に数えた羊達の群れが夜を渡る。

眠れない夜に数えた羊達の群れが夜を渡る。

自分の事を
悪い人と思いながら生きてるわけじゃないけれど
タイミングによってそうなってしまう事があるよなぁ。

眠れない夜に限ってそんな事を考えてしまう。

きっと
良い人、悪い人がいるのではなく

良い面、悪い面。
良い時、悪い時があるのだなぁ。と、思う。

弁解のチャンスや挽回のチャンスって
そうそうないのが現実だよなぁ。

だからそっと縁を切っていくしかなかったりもする。
切られた縁を結び直

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にっこりと夜空は、笑っていました。

にっこりと夜空は、笑っていました。

月を見上げて
「またなんか笑っとる」と言う少年が居た。

三日月の夜。立ち寄ったスーパーの駐車場。

「ほら早く行くよ。」と少年は、お母さんに手を引かれていく。
その背中をぼんやりと見送って月を見上げた。

ほんとだ。笑ってる。にっこりと。

猫の爪みたいだという人も居る。
同じ月を見上げて
みんなそれぞれの宇宙に居るんだなぁなんてそんな事をぼんやり想うスーパーマーケット。

「子供の感覚があるか

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想い合うってきっと。

想い合うってきっと。

「好き」って、気持ちって。

届くとか届かないとかじゃないんだよなぁって思う。

いつだって一方的で、それを許されているかどうかでしかないんだよなぁと。

お互いに許され合っている事を関係の名前で呼ぶんだよなぁって思う。

だから届いたとか伝わったって思う事が傲慢なのだと思う。

許され合っている。お互いに一方的に。

だからこそ
“想い合う”って、成り立つのかもしれない。

好きじゃない人に好意

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その名前には、知らない意味がそっと宿ったりするみたい。

その名前には、知らない意味がそっと宿ったりするみたい。

「ねぇ別れの時期を春に持ってくるのって不適切じゃないですかー?!」

そんな事を言いたくなる。
この春特有の気候やそれぞれの生活の変化。

いつも通りであればあるほど
心に風が吹き抜けていくような気持ちになる。

別れのない出逢いが欲しい。
そんな事を考える夕暮れ時

自転車に乗って
図書館に寄った帰り道。
日暮れが綺麗でシャッターを切った。

たまたま通りかかった人がそれを見て
自転車から降りて

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きっとあなたの言葉が鍵になる人が居る

きっとあなたの言葉が鍵になる人が居る

「本が鍵だとするなら
その鍵でひらくドアが自分の中にあったという事。」

銀色夏生さんの本を読んでいて
目から鱗が落ちる瞬間と出逢う。

好きな本って自分の心の辞書をひくようなものだよなぁと思う。
今何を感じているのか。
そこに綴られた言葉が教えてくれる。

同じ本を読んでいても
違う一節に心を惹かれる。

「本が鍵だとするなら
その鍵でひらくドアが自分の中にあったという事。」

きっといつの間に

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きっとそれはこの星に生まれたルールなのかもしれない。

きっとそれはこの星に生まれたルールなのかもしれない。

自分でなんとか出来る事と
自分じゃなんとも出来ない事があるよなぁ。

木枯らしだった枝からポツポツと桃色の花びら。

花だって
「今すぐ咲け!」と言われて咲くわけじゃないんだよなぁと開きかけた花弁を眺めながら思い耽る。

自分の力だけじゃなんとも出来ない
水や、光や、土や気候や空気や時間や。

この星の色んな作用に助けられて芽吹くのだよなぁと。
きっとそれはこの星に生まれた命のルールなのかもしれな

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孤独を愛した時に愛されるものがあるとするならば

孤独を愛した時に愛されるものがあるとするならば

”孤独”を、寂しさとして扱えば
使い勝手の良いように使われてズタボロになるよなぁ。

人の寂しさを商売に結びつけれらる賢い世渡り上手は、世の中に居る。

人それぞれにあるその孤独は
雑に扱うと
身も心もダメにしてしまう。
だけど
いつだって強くいられるわけじゃないよなぁ。

きっと
その気持ちをどう名付けるかで
それはいかようにも形を変える。

そんな風に
頭で知っているはずの事を
心で識っていく

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だって本当は、何処かに向かってるんじゃないんだもの。

だって本当は、何処かに向かってるんじゃないんだもの。

何かを続けていくって
きっと代わりながら変わらない事なんだよなぁ。

気付けば社会が決めた成功や周りへの意地なんかに自分の”好き”って気持ちが霧が立つように見えなくなったり。

初心忘るべからずっていうは、きっと、それに縋り付く事じゃなく
何度でもそこに還っていける事なんじゃないのかなぁ。

続けて続けて
役割を代わりながらも自分の中で本当に変わらないモノに気付いていく。
好きになったモノを、何度

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神様じゃなくて、人間でいいんだよ。

神様じゃなくて、人間でいいんだよ。

不完全な自分が許せなくなる時ってあるよなぁ。

失敗をしたり、愛されなかったり、愛したいのに、何も出来なかったり。

きっとその度に
自分という”人間”を識っていくんだと思う。

神様じゃなくて、人間でいいんだよ。

人間になる為に人間に生まれてきたのなら
あなたは、そうやって”あなた”になっていくの。

あなたはどんな人間になりたいですか?

その問いに応えられるのは
いつも自分自身だけなんだよ

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心を”砕く”事よりも、水のように溶け合うものにしていたい。

心を”砕く”事よりも、水のように溶け合うものにしていたい。

正当性みたいなものから自分の話を始めたら
それって寂しいって事によく似てる気がする。

理解してほしい。と、思う時
強い立場や言葉を選ぶなら
何か”本当”の事から逸れていくような気もする。
けれど、伝え合うって難しいよなぁ。
寄り合うって心が要るよなぁ。

心を”砕く”事よりも、水のように溶け合うものにしていたい。

分かり合えないと思ったその心に
夕暮れの色が溶け合うように。

日々は空の色を変

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だから夢中になって。無理をしないで。

だから夢中になって。無理をしないで。

何事に対してもまじめに頑張れるって素敵だけどきっとそれを出来る人ばっかりじゃないよなぁ。

出来ていた人が躓いてそれが出来なくなったりもする。

一筋縄じゃいかないよなぁ。

人って出逢うタイミングで全然違う人にでもなってしまうもの。
そういう事をちゃんと知っていたい。
あなたは、どんな風に”今”ここに居てくれるのだろう。

お互いの人間性が持つ歪性を、確かめ合うような歯車に成り合いたい。

自分

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