見出し画像

にっこりと夜空は、笑っていました。

月を見上げて
「またなんか笑っとる」と言う少年が居た。

三日月の夜。立ち寄ったスーパーの駐車場。

「ほら早く行くよ。」と少年は、お母さんに手を引かれていく。
その背中をぼんやりと見送って月を見上げた。

ほんとだ。笑ってる。にっこりと。

猫の爪みたいだという人も居る。
同じ月を見上げて
みんなそれぞれの宇宙に居るんだなぁなんてそんな事をぼんやり想うスーパーマーケット。

「子供の感覚があるから人生が楽しくなる。」

先日たまたま隣りで飲んだ人がそう言っていた。
ほんとにそうだよなぁと頷きながらウイスキーのロックをちびり。

大人になるからこそ子供で居られるのかもしれない。そんな事をほろ酔いの頭で考えた。

知識や教養に決めつけらるのではなく
それを自由に受け入れていたいなぁと思う。

きっと自由の裏側にあるものは、責任とかじゃないんだろうなぁって想う。

知れば知るほど
生きれば生きるほど
魂は自由になっていく。
人が歳を重ねるってきっとそう言う事だと
苦労を乗り越えていくってそう言う事だと思っていたい。

だってあの世に何も持っていけるものなんてない僕らのその心は豊かさをどんどん知ってきたと思うんだ。

自由ってなんだかそんな気がする。

月を見上げて
「またなんか笑っとる」と言う少年のつぶやきに。
そんな事を考えている暮らし。
心は、簡単に遠くまで行ける。

そうやって思い巡らせて知る言葉が
子供の感覚を思い出させてくれる。

自転車に跨って月を見上げる。

にっこりと夜空は、笑っていました。




この記事が参加している募集

noteでよかったこと

最後まで読んでいただきありがとうございます。