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かったぱしから読書生活

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大学卒業以来、ずっと出版業界。本が好きで、ずっとこの世界で暮らしている。読書はフィクション派。ファンタジー好きなれど、時代物、ミステリー、純文学、何でも来いで、ひたすら濫読。読書… もっと読む
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2022年12月の記事一覧

天才にして奇人変人だった上司

天才にして奇人変人だった上司

お世話になった上司の奥さまから届いた山形県の林檎🍎「サンふじ」。大玉で中に蜜が入っていて美味しい。お世話になったのは僕の方なのに。

 上司が亡くなられて、もう13年。今日がその命日。元々職場の取次の社長だったくらいだから、優秀な方だったが、人格も豊かでユニークな方だった。人間国宝というか、奇人変人的に人間天然記念物みたいなところもあったので、自分の余生があるうちに上司を主人公とした小説でも書こ

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「JJM女子柔道部物語⑭」(原作・恵本裕子、画・小林まこと)

「JJM女子柔道部物語⑭」(原作・恵本裕子、画・小林まこと)

読み続けている数少ない漫画「JJM女子柔道部物語⑭」(原作・恵本裕子、画・小林まこと)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0BMLD7RYM/
高校柔道部最終学年の締めくくりは高校総体全道大会。決戦会場は帯広市総合体育館。団体戦に第二シードで望む、カムイ南の先鋒・有本直美、中堅・神楽えも、大将・藤堂美穂。立ちはだかるは圧倒的な実力を誇る

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谷口裕貴「アナベル・アノマリー」

谷口裕貴「アナベル・アノマリー」

谷口裕貴「アナベル・アノマリー」(徳間文庫)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BP1WHW6N/
著者は2001年「ドッグファイト」で、第2回日本SF新人賞を受賞。自分は「遺産の方舟」(徳間デュアル文庫)を電子書籍アーカイブで復刻した経験がある。本書は「SF JAPAN」連載2篇に書き下ろし2篇を加えた全4篇の構成。巻末の伴名練氏の解説は、ほぼ谷口

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上田秀人「隠密鑑定秘禄(二)恩讐」

上田秀人「隠密鑑定秘禄(二)恩讐」

上田秀人「隠密鑑定秘禄(二)恩讐」。電子書籍版はこちら↓

https://www.amazon.co.jp/dp/B0BP1Y2WK8/

 自らの手で執政を望む若き第11代征夷大将軍・家斉。『実権を渡してなるものぞ』と老中首座の松平定信。失った権力を少しでも挽回しようと足掻く田沼意次。第5代将軍・綱吉の頃に編纂した諸大名二百数十名の人事評価が記された「土芥寇讎記」の新版作成。それが家斉→ 御側

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梶尾真治「未来のおもいで 白鳥山奇譚」

梶尾真治「未来のおもいで 白鳥山奇譚」

梶尾真治「未来のおもいで 白鳥山奇譚」(徳間文庫)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BP241Q3N/
 デザイナーの滝水浩一は、熊本県の白鳥山を登ることが人生の生きがい。白鳥山は登山口が遠く、秘境と呼べるほど、登山者もまばらな山。だから人に気を遣うこともない。それに加えて山芍薬の花の群生。一年のうちに僅かしか見ることの出来ない光景。今年はその登山

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江幡龍『手相刑事の鑑定術』

江幡龍『手相刑事の鑑定術』

江幡龍『手相刑事の鑑定術』(徳間書店)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BNBNBZQ8/
 手相の基本は主要4大線。頭脳線、感情線、生命線、運命線。しかしどうやら私には頭脳線と感情線の区別がない一本化しているようだ。ただ正直なところ、占いや手相は今まで信じたことがない。しかし元警察官で、しかも鑑識の手相を見れる刑事。これはなんとなく信憑性が増す。

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