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紡/Tomomi Sugimoto
2022年10月5日 13:36
「なんだかしっくりこないんだけど」「なんて言ったらいいのかな…」年を重ねるにつれて、語彙力が少しずつ少しずつ削られてゆくような。さらさらと流れる砂時計のように、静かにこぼれ落ちてゆくような。そんな焦りがあったのだろう。図書館でフラフラしているときに、この本が目についた。本書は、コラムニスト・毎日新聞客員編集委員である近藤重勝氏による言葉が思いつかない人のための語彙トレ55
2022年9月29日 15:50
前回紹介した池上彰氏・竹内政明氏の「書く力」。『はじめに』の中で池上氏はこう述べている。いい文章が書けるようになりたい。そう熱望していた私は、駆け出し記者の時代、文章読本の類を乱読しました。その中には、斎藤美奈子さんの『文章読本さん江』も入っていました。この本は恐ろしい作品です。本文内でもこんな風に言ってのける。『文章読本さん江』は、読んだことを後悔するような怖い本で、歴代のそうそ
2022年9月15日 12:19
私は話すことが得意ではない。書いているほうが、あらゆるものとまっすぐに向き合えているような、何となくそんな気がするのである。けれど私の逆パターンで、普段から人にわかりやすく話せる人すべてが、書くことが苦手というわけではなかろう。書くことも話すことも得意な人は、どんな風にして言葉を扱い、書き伝えているのだろうか?書くこと、話すことの両分野で名をはせる、池上さんの頭の中を覗いてみようか…そ
2022年9月9日 12:02
最近、文章に関する本を読むのが楽しくて、片っ端から読みふけり、仕事そっちのけになってしまうことがある。これが実に面白いもので、大きく分けて2つの読後感を味わえる。「なるほど、すぐに実践してみよう!」と前向きになれるもの。「これは…、してはならぬことをしてしまっていた…」と猛省し、恥ずかしさのあまり思考停止してしまうもの。今回はどちらかと言えば前者である。私にとって「恐ろしい
2022年9月5日 21:50
近ごろ、なぜブックレビューを書くようになったのか?素晴らしい本をたくさんの人に知ってほしい思いに加え、自らの記憶に留めておきたいと思ったから。自らの振り返りとして、自省を込めて読み返したい。本書は、朝日新聞編集委員を経て『週刊金曜日』編集委員を務めた本多勝一氏による〈新版〉日本語の作文技術出版社: 朝日出版新聞発売日: 2015/12/30(第一刷)対象とする文章はあくま
2022年8月26日 16:37
「忙しい」を何となくの理由にし、遠ざかっていたnote。そんな私の背中を押してくれたのが本著である。毎日新聞専門編集委員、コラムニストの近藤勝重氏による「書くことが思いつかない人のための文章教室」出版社: 幻冬舎新書発売日: 2011/9/30(第一刷)いい文章とは?いい文章を書きたい…とは誰しも思うものだ。それは何なのか?これはさまざまな観点から判断されるだろう。まずは、誰