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【日大藤沢×桐光対談 vol.2】桐光学園OBー北村公平&山市秀翔

ー神奈川県王者をめぐり毎年熱い闘いを繰り広げている日大藤沢と桐光学園。

今回はア式蹴球部に所属する両校OBと高校時代の思い出を振り返るとともに、実際のところ強いのはどちらなのか決着をつけたいという部員の一声によって生まれた本企画。

①日大藤沢対談(植村洋斗・成定真生也)
②桐光学園対談(北村公平・山市秀翔)
③日大藤沢×桐光対談(上記4名)
でお送りする予定です!

今回は桐光学園(以下桐光)OBの北村公平(3年・22年卒)・山市秀翔(2年・23年卒)による対談です。高校時代、両者ともキャプテンとしてチームを引っ張ってきた。尊敬する人を聞かれた際には互いの名前を挙げるなど、普段から仲が良い2人。そんな2人の関係が築かれるまでのエピソードが引き出された対談となりました。

ぜひ最後までご覧ください!(この対談は6月24日に行われました。)



【選手情報】

●北村公平(画像右)
学年:3年
生年月日:2002.8.27
ポジション:GK
出身チーム:横浜FM Jrユース追浜→桐光学園高校
☆現在副務を務めている。ア式蹴球部創部100周年となる来年度は主務を務める。

●山市秀翔(画像左)
学年:2年
生年月日:2004.1.20
ポジション:MF
出身チーム:TOKYU sports system Reyes FC YOKOHAMA→桐光学園高校
☆今年6月にはU-19全日本大学選抜として第45回アンジェロ・ドッセーナ国際ユース大会に参加。キャプテンとしてチームを優勝に導き、自身もMVPを獲得した。

○お互いの印象


ー他己紹介をおねがいします。

山市:秒で出る。頼れる先輩。俺が桐光で初めて県リーグにスタメンで出るってなった前々日ぐらいに体調崩しちゃって。その時もお前なら大丈夫だよって声かけてくれたりとか。

北村:俺そんなの言ったっけ?(笑)

山市:俺が緊張してた時にめっちゃ優しく声かけてくれたんで、そういう優しさ、しかもリーダーシップもあるという。桐光でもほんとすごかったよ。俺がキャプテンになるのかならないのかっていう時もさ、いい助言くれたりとかして。早稲田に行こうと思ってるんですけどみたいな、そういう話もしたりとかキャプテンで今うまくいってないとかの相談も乗ってくれたりして。本当に理想の先輩像第1位って感じかな。

北村:流石に言いすぎだね。

山市:ちょっと言いすぎたかも(笑)。

一同:(笑)

山市:すごくない?俺パッとこれ出るの。すごくない?俺ちゃんと考えてるからね。

ー本当に好きですよね、公平くんのこと。

北村:でも俺も全然出るよ、山市のこと。早稲田でのキャラがそのままな気もするけど、愛されキャラっていう。本当に人の懐に入り込む距離感とか間合いの詰め方とか世界で1番うまいと思う。

ーめっちゃ褒めますね(笑)。

山市:本当にすごいよ。いや待ってこれ文字起こしされるんだっけ?最悪だよ(笑)。今言ったこと嘘です。

北村:山市もキャプテンやってて俺もやってたけど、山市は俺と全く真逆のタイプだと思う。けどだからこそめっちゃ憧れというか、そのキャラでここまでできるのはすごいなと思ってます、山市先輩。

山市:ありがとうございます。(謙遜)って入れといて(笑)。

一同:(笑)

北村:意外と(山市は)こう見えても繊細で結構ピュアなところあるから、みんなが見えないとこで悩むタイプではあるね。そういう時に電話してきたりしたけどそういう電話してくるっていう頼り方も上手だし、後輩力が高ければ先輩力も高い。2年生でも山市が中心でしょ?高校の時も山市で回ってたようなもんだから。本当に憧れの存在です。

山市:公平くんにここまで言わせるっていう。

北村:本当にスーパーだと思う。

山市:他己紹介ってまじ恥ずかしくない?(笑)これやばいよ。

北村:たまにはね。

山市:ちょっと次いこう(笑)。

練習後のツーショット


ーお互いの第一印象を教えてください。

北村:これ俺からいいですか?山市は絶対覚えてないと思うんだけど、俺が中1の時にマリノスカップっていう大会があって、俺は当時、横浜FM Jrユース追浜っていうチームに入ってて、そこの1年生がマリノスカップの審判や運営をするみたいのがあって、山市がその大会に出場してたわけですよ。で、ほんとにもうこのまま。

山市:俺も大人になったけどな。

一同:(笑)

北村:今は落ち着いてるけど、当時は噛みつきまくっていきなりタメ語で話しかけられたのは覚えてる。ほんとにこいつヤバい奴だなと思って、そしたら高校で同じになって。

ー高校ではその時以来の再会ですか?

北村:そうだと思う。高校に入ってくるってなった時に、「あ、あのヤバい奴ね。」ってなった印象はある(笑)。本当に昔から知ってた。可愛い後輩だよ。

山市:俺はテレビかな。テレビ側の人間。俺めっちゃ桐光大好きなんだけど、選手権の冬の特番がテレビであって、そういうので1年生の時から正ゴールキーパーとして出てて。普通に大化け物じゃん。

北村:今日こういう会?(笑)

一同:(笑)

山市:その印象が強い。だからすごい人だなって。

1年生ながら正ゴールキーパーを務めた北村。


○主将への想い


ーどうして主将になったのですか?

山市:チームを変えたいっていう思いがあった。これは今も思ってるんだけど、変えるためにはサッカーで1番にならなきゃいけなくて。サッカーで1番になってる人が放つ影響力とか日本代表がいう言葉とか取り上げられるじゃん。その影響力をもつためにはまずサッカーを上手くならなきゃいけない。サッカーが上手くなって、もっと影響力があるポジションって主将だから、俺はサッカー頑張って主将になって上に立って、チームを変えたかった。そういう思いは今もあるし高校の時から変わらない。上に立ってってめっちゃ言い方悪いけど、影響力のあるポジションに立ってチームを変えたい。

ーすごい。

山市:しっかり考えてるから。そういうこと。

北村:かっこいい。

ー公平くんはありますか?

北村:俺なんだろな、、。

山市:なるべくしてなったみたいなもんですからね、公平くんは。

ーそうなんですか?

山市:そうじゃん。だって1年生から試合に出てさ、不動の正ゴールキーパーでさ、インハイ優勝も経験しててさ。

北村:でも第一候補は俺じゃなかったんだよね。チーム内にプレーで示せるような奴がいて、俺はプレーで示すには1番じゃないなと思ってた。じゃあ自分に何ができるんだろうって考えた時に、信頼を得るとか人との接し方で勝負していくしかないなって思ってて、それがどう形になったかはあんまり実感はないんだけど後輩たちに助けられながらって感じかな。コロナ禍ではあったしコミュニケーション取るのが難しかったけど、そこだけは意識して頑張ってたかな。山市くんみたいに深くは考えられてないんですけど(笑)。

山市:大丈夫?なんか俺ヤバい奴みたいになってない?(笑)

ー主将など人をまとめるにあたって意識していたことはありますか?

山市:今はできてるかわかんないけど意識してるのは、1番率先してやる。チームの中心的な選手が荷物運びとか掃除とかやってなかったら下とかもついてこないと思うから、そういうのは率先してやる。そしたらついていきたいと思われるはずだし、それが団結力とかにつながってくると思うからこれからも意識します。

北村:山市に似てるんだけど、当たり前のことを当たり前にするっていうのは意識してるかな。あとは自分はコミュニケーションとかは意識してるかな。広くみんなと喋るようにしてる。相手の目を見て喋るとか。

○お互いの羨ましいところ


ーお互いのここが欲しいなどはありますか?

北村:コミュ力!

山市:頭脳。考えてることとか。

北村:山市のキャラクターっていうのかな。凄まじいじゃん。本当に羨ましい。どんなことやっても上手くいくだろうなと思う。プロサッカー選手じゃなくても、社会人とかになってもだし。

山市:でも猛烈に頭悪いからね。そこがネックだよね。

ー公平くんは頭いいですよね?

山市:めっちゃ頭いい。スポーツクラスで評定1位だもん。クラス内でずっと、3年間。これ本当すごくない?

○桐光と早稲田

ー桐光と早稲田のプレースタイルの違いはなんですか?

山市:桐光はね。

北村:もうね。

山市:三拍子ですよね。

北村:三拍子ですよ。これ結構有名なんですけど。「球際・切り替え・運動量」っていう3つがあるんですよ。で、我らがボス鈴木勝大監督(以下勝さん)がもう一生ね。

山市:ずっと言ってる。

北村:本当に哲学のようにずっと言い続けて。ひたすらそれだったよね。

山市:それしないと試合出れない。

北村:試合出れないどころじゃないよね。干されると2ヶ月くらいAチームに帰ってこれないみたいな感じだったから、死ぬ気。

山市:「球際・切り替え・運動量」だけは死ぬ気。

北村:で、それを1番体現してたのが山市。だから山市が早稲田来たいってなったときに玉井さん(ア式蹴球部コーチ)に結構相談してもらってて。「山市どう?」みたいな。「もうピッタリだと思います。早稲田にはこいつしかいません。」くらいのことを言ったのは覚えてる。だから、早稲田の色で言っても似たような部分は若干あるのかなと思ってる。


山市:早稲田の色ってなんすか。俺まだわかんないんですけど。「球際・切り替え・運動量」ですか?

北村:泥臭い、スマートじゃないサッカーだと思うんだけど。

山市:確かに泥臭いはそうだわ。でも今はちょっと違うよね。巧いじゃないですか?

北村:確かに植村(4年・植村洋斗)とかスマートだしね。まあ、あいつは日藤だからな。

山市:いや日藤の話はやめましょうよ(笑)。

一同:(笑)

北村:確かに、日藤の名前出しといてあれだけど桐光はめっちゃ泥臭く。

山市:勝ちに執着して。

北村:本当に勝つことだけ考えてみたいな。

山市:だって監督の名前が「勝さん」だから。

北村:「勝大」だからね。

山市:勝負師よ。

北村:すごかったねほんと。

山市:まじあの人いなかったら今の俺いないもん。

北村:本当にあの人のおかげだと思う。で、対するちょっとスマートチックな日藤ね。

山市:うまい系の日藤vs球際とかサッカーの本質みたいなとこで勝負する桐光みたいなね。


ー高校で得た力は大学で役に立っていると思いますか?

山市:役に立っているどころじゃないよね。選抜活動とかそういうところで言われるのも勝さんの言ってることと一緒だもん。

北村:それこそ当時は早く3年間終われって思ってたけど、ここに来てから戻りたいって思うこと多いし。

山市:いやそれはないって。

一同:(笑)

ー山市くんはア式のランテスト(ア式には入部制度でランテストがある)無双してたみたいなの聞いたんですけど。

山市:シンプルにもともと走れたっていうのはある。だけどそこからさらに桐光でメンタル鍛えられた。

北村:山市がスタメンで出始めたのが2年のコロナ禍明けた後くらいから急にだったんだけど、当時山市じゃなくて他の選手が1年の時からずっと出てて、それを押しのけて山市が急に出てきたわけで。山市がコロナ自粛期間中何してたかっていうと、一生走ってたんだよね?

山市:ずっと走ってた。

北村:毎日活動記録みたいなのを集めて俺が監督に送んないといけなくて、みんなが今日何してたかっていう情報が入ってくるんだけど1人だけなんかおかしいの。

山市:毎日10キロくらい走ってた。これまじだからね?盛ってるとかじゃないよ。

北村:そこから見違えるように走れるようになったというか、なんていうんだろう、見違えた。コロナ明け覚醒して帰ってきて、スタメンで出るようになった。それでその年のうちに世代別代表まで成り上がったからね。多分めちゃくちゃ走ってたからだと思う。今にも活きてるし。

山市:なんか公平くん、監督に変なの送ってた。「電信柱と球際10本」とか。意味わかんないボケをさ、監督に送るんだよ。

北村:ちょっと待って(笑)。

山市:まじで意味わかんなかった(笑)。俺がしっかりした活動報告を公平くんにバーッと送ったの。そしたらそれ書き換えて。監督にそれプラス「電信柱と球際10本」みたいなの送ってんの(笑)。意味がわかんない(笑)。

北村:その日の20時とか21時までに監督にまとめて送んなきゃいけなくて、俺はちゃんとその時間までに送れよってみんなに言ってたんだけど。大体山市と馬場ってやつがいつも遅いの。で、もう途中からその時間に遅れたら俺が適当なこと書いて提出するからなって言ったんだよ。

山市:いや言われてないってそれ。

北村:言った言った。とりあえず馬場が。

山市:馬場やばかったんでしょ?

北村:もうとりあえず出さなくて。だから「夕日の沈むところまで走りました。」とか書いて送ってた。

一同:(笑)

山市:もうやばくない?(笑)

北村:あとなんだっけな。それこそ山市は「電信柱と球際10本してました」とか。

山市:ほんとに意味わかんないでしょこの人。ほんとにやべえよ(笑)。

北村:しかも当時1番怖かった勝さんにそれ送らなきゃいけなかったから、俺もドキドキで。

山市:もうまじでなにしてんの(笑)。それでさ、部員56人くらいいるのにそれ全部まとめてたってすごない?すごいよね。高3で。

北村:楽しかったよ(笑)。「夕日の沈むところまで走りました」って。

ーそれで大丈夫なんですか?(笑)

北村:何も言われなかった(笑)。流石に怒られるかなと思ったけど。山市と馬場だけだったね、ふざけて送ってたのは。

山市:なんか今思い出したわ。

北村:コロナ禍エピソードね。山市は本当に意味わかんないくらい覚醒して帰ってきたからね。

山市:1対1ずっとやってたの覚えてない?

北村:やったわ。なんかコロナ禍でも貸し出してくれるグラウンドがあって。そこで何人か集まってやってたね。

山市:一生対人。

北村:きつかったわー。

山市:自分たちでサーキットのメニューとか決めてさ。

北村:よくやってたよね。確かにコロナ禍で3ヶ月くらい活動できなくて、そこでやるかやらないかみたいなので差ついたなっていうのはあるね。

山市:俺がうまくなったのはみんながやってなかったっていうのはあるよ。

北村:いやそんなことはないよ。あれなんの話してたっけ。

山市:桐光と早稲田のプレースタイルっしょ?

北村:やべ全然違う話してた。

山市:俺も同じ。桐光は「球際・切り替え・運動量」。早稲田はちょっと巧い系になってきたんじゃないかなって思う。まあ監督とか中心選手の影響もあるよね。

北村:選手な気がする。なんか桐光もそういう人集めてたしね。山市もそうだし。

山市:俺、巧い系じゃないからね。

北村:そんなの百も承知だよ。「球際・切り替え・運動量」できる奴ばっかりだったからね。

対談中の2人


ー2人はなぜ早稲田を選んだのですか?

北村:中学の時、ぼんやり賢い大学行きたいなって思ってて。入学するときは、筑波か早稲田に行きたいってコーチに言ってたみたい。だから、早稲田にこだわってたっていうのは多分なかったと思うんだけど、その中でサッカーも両立できて、高いレベルで文武両道したいなっていうとこから早稲田に決めたかも。

山市:俺はプロ行けなかったら、早稲田って。実際練習会に参加したけどダメで。公平くんがいたのもあるけど、大学といったら早稲田でしょ。早稲田って華あるっしょ。大学といえば早稲田じゃね?(笑)

ープレースタイルとかが好きだったんですか?

山市: 試合とか見てないよ。決める時はなんでも直感がいいですよねー(笑)。

北村:山市はそれで生きてきたもんな(笑)。

山市:公平くんには相談はしたね。

北村:俺が引っ張ってきたっていうのもあるね。本当に山市は早稲田にピッタリだと思った。ここきても、1年目から出られると思ってたから。

○お互いの関係性

ー高校から大学で2人の関係性に変化はありましたか?

山市:変わってないわまじで(笑)。

一同:(笑)

北村:変わってなさすぎる。

山市:まじで変わってない。

北村:関係性の改善を目標にしてるくらいだもんね。

山市:え、改善なんだ(笑)。でもこれは本当にまじで変わってない。

北村:この上下関係が逆転してる感じね。

山市:いやないでしょ(笑)。

北村:でも山市がすごいのは、ちゃんと細部は敬語なんだよね。

山市:俺普通に敬ってるからね。

北村:それが定かかは知らんけど節々にそれは感じるし、だから後輩力高いのかな。本当に上手。関係性はまじで変わってないよね(笑)。

山市:おもしろくないと思うけど本当に変わってない。

北村:ずっとこんな感じ。高校の頃と同じようになめられてて。

山市:なめてはないよ。いじってる。キャプテンだったから、本当はユーモアあっておもしろいのに、後輩は「すごい」みたいに思っちゃうじゃん。本当はおもしろいんだよっていうのを伝えたかったから、俺が率先していじって公平のおもしろさを引き出してた。

インタビューを受ける山市


ー公平くんがキャプテンになる前から仲良かったんですか?

山市:俺がAチームじゃなかったから関わる機会なかったよね。

北村:お前は違ったぞ。AチームとかBチームとか垣根がなかった。

山市:本当っすか?俺、自分がキャプテンになる話聞かされてなかったんですよ。俺がいないところで次の代のキャプテンはこうしようみたいな。俺の代の副キャプテンたちが聞いてて。ひどくない?(笑)

北村:山市はその代のインターハイ予選でハンドして退場して。

山市:退場しました。

北村:で、勝さんにめちゃくちゃ怒られて。

山市:やばかったまじで。(小声)

北村:キャプテン剝奪され、選手権の予選も剝奪されてたよね?

山市:ですね。出てたけど県予選でもキャプテンマーク巻いてない。やばいでしょ。それで負けてたらさ。本当にやばかったよ。

一同:(笑)

北村:結局全国ではキャプテンマーク、山市が巻いて。まあ最後の試合出てないけど。

山市:そう、最後の試合累積で出てない。

ー帝京長岡との試合ですか?(第100回 全国高校サッカー選手権大会 3回戦)

山市:そう。奈琉(2年/佐々木奈琉)とやった時の試合でイエローもらって。

北村:しかも前半の7分とかでもらってなかった?

山市:いや前半2分です。わかんない。何分だっけ。

一同:(笑)

山市:その前の沖縄の西原高校との初戦でもイエローもらってたから。帝京長岡でイエローもらって累積で出れないってなって。それは怒られなかったけど、「お前はチーム外のところからしっかりやっていけ」って言われて、その夜のミーティングに遅刻しました。

一同:(笑)

北村:それがやばい(笑)

山市:ミーティングあるって言われてなくて、ないと思ってシャワー浴びてたら馬場から電話かかってきて。「お前何してんの?」「いやシャワー浴びてる、、もしかしてミーティング、、?」「うん、ミーティング。お前やばいよー」って。それで髪濡れたまま行って。で、その入りをミスっちゃて。めっちゃ軽くいっちゃったの。「本当にすみませんでした!」って行けばよかったのに「さーせん!」みたいな。そこで「お前もう帰っていいよ」って言われた。ガチっすよ。そのあと1時間くらい立ち。監督座ってる前で、ボロクソ泣いちゃって。大喧嘩。「お前誰のためにやってきたんだよ」「俺は勝さんのためにやってきて」って。思い出してももう泣いちゃうわ。

北村:そんなことあったんだ。

山市:泣きながら思い伝えて、最後勝さん「わかった」って。

北村:えーあの勝さんが?

山市:帰るのなしになった。「最後しっかりやれよ」って言われて。

ーで、次の試合が?

山市:高川学園。そこで負けました。

北村:勝ったら青森山田とだったんだよね。俺準決勝のチケット取ってたんだけどね。

山市:まじすみません。

ー公平くんにお聞きしたいのですが、部員ブログで日記をつけていると書かれていたと思います。今も書かれていますか?

北村:高校の時は毎日日記書いてたんだけど、ア式に来てから頻度は減っちゃってて、自分の中で感情が揺れ動いたときに書くようにしてる。例えば、去年の新人戦で自分がキャプテンで試合勝ったときとか。高校の時はずっと試合に出てて、大学に来てから全然出れなくなって、こう見えても結構悔しい思いはしてる方だとは思ってて、そういうのはちゃんと書いてるかな。あとなんだろう。

ー副務になるかどうかみたいなのを書いてるってブログで読みました。

北村:あの時期は確かに書いてたね。めちゃくちゃ迷って、俺って大学に何しに来たんだっけとか、なんでサッカーやってるんだっけ、みたいなのをいざ考え出したら全然まとまらなくて。で、結局最後は真生也(3年/成定真生也)の言葉で決めたようなもんだったんだけど。

山市:真生也くんなんて言ったんですか?

北村:副務を決めるときの学年ミーティングで、「主務になることがサッカーを諦めることになるんじゃないか」みたいなことを真生也が言ったんだよね。それにもすごく納得できて。山田(4年/主務・山田怜於)とかその上の平田陸人(23卒/主務を務めていた)とか、内実は知らなかったけどきつそうだなっていうのは感じてたし、ちょっとピッチから離れちゃうんだろうなっていうのは思ってたから。サッカーやりにここに来たけどな、って。ただ、真生也のその言葉で逆に、「じゃあそれやりながら試合に出れたらすごいよね」って。大分悩んでたね。俺悩むとあんまり相談できないクセがあって。その時は勝さんにすら電話しなかった。

山市:まじすか。

北村:親には言ったけど。すみませんなんか変なエピソードで(笑)。

山市:深すぎるて。

ー山市くんに副務になった公平くんはどう見えてますか?

山市:すごすぎるでしょ。なんて言ったらいいかわかんないけど。そういう意味でも大化け物だよね。すごい、なんか次元の違うところまで行ってる、なんかやだな。泣きそうになってくるわ。

北村:なんで(笑)。

山市:ちょ待って。やだ。なんだろう。まじやばいわ。

北村:え、今なんかあった??(笑)

山市:1回ちょっと後にしよ。ごめんこれ無理だわ。これ答えらんないわ。泣いちゃう(笑)。

北村:そんななんかあった??

山市:いやあるよ。

北村:なんか嬉しいですね。こんな思ってくれてて。

山市:1回話題変えたい(笑)。

○2人のマインドセット方法

ー落ち込んだ時とかうまくいかなかった時のマインドセットを教えてください。

山市:俺はノートに殴り書き。もう見せれんよサッカーノート。ボロクソ書いてる、今でも。

公平:日記は似たようなとこだけど、俺はね、周りのみんなにすごい助けられてるなってつくづく感じる。どこかで自分のことを気にかけてくれてる人がいるんだっていうのを実感して、こんなところでくたばってるわけにはいかないなってなるね。自分のためでもあるけど、お世話になっている人に対して、そんな姿ではだめだなと思う。

山市:俺も頼れる人がいる。ノートに殴り書きと、頼れる人に頼ること。でも結局自分じゃん。最後は。頼って相談聞いてもらって、自分の中で整理するかな。結局敵は自分だ(笑)。

北村:勝さんとかに電話したりもするけどな。

山市:そう!勝さんと電話したらマジで元気出る。

北村:それはまぁ勝さんとの関係が築かれてるからっていうのはあるけどね。

○主務になるという覚悟


ー公平くんの「100周年の主務になること」についての思いを教えていただきたいです。

北村:副務を決める段階で覚悟を決めてたつもりだったけど、やはり忙しくて仕事量が単純に多くて、自分が容量悪いというのもあるけれど、仕事が終わらない、きつい多いとか色々あって、2.3月はだいぶ落ちてた。結局この組織に何しにきたんだっけなみたいな、サッカーしにきたよなとか思ったりして。勝さんに電話したりもして、勝さんに電話すると元気もらえるから。今の所の感触は自分が思ってたより重いものを引き受けたなという感じ。100周年の主務って。

山市:いや、やばいよね。普通にやばいよね。

北村:ア式のOBの人たちってすごい人たちばっかりでそういうのを全然知らなかったし。100周年プロジェクトっていうのをすすめていくなかで、そういうのを知って、改めて軽い気持ちで引き受けてたんだなというか。


山市:いや、絶対軽い気持ちじゃないよ、、。

北村:それこそ最近は山市が(第45回アンジェロ・ドッセーナ国際ユース大会で)MVP取ったり、あとは真生也が試合出て活躍してたり、自分からしたら身近にいたみんなが活躍してるというのが、最近はすごく刺激になってて自分も頑張らなきゃって思って、副務になってだいぶピッチから正直離れてたなって。だからそうゆう活躍に最近はだいぶ刺激をもらってるかな。主務に対して何を思うかって、んーめっちゃむずい。なるようになるとは思ってるけど、今の自分には想像できないことが起こるんだろうなとか、本当に俺でよかったのかなとか。

山市:いや、もう公平くんしかいないです。

北村:んー、でも、やるしかないよなみたいな感じかな。

山市:公平くんがBadに入ってたらしっかりみんな声かけてね。Bad すぐ入るから。

北村:山市は本当にすごくて、大体1番に来てくれる。

山市:公平くんマジでわかりやすくない?わかりやすいっしょ。

北村:そうかな(笑)でもほんとにマジでなんか、ふっとしたときに一番しっくりくるタイミングで来るの、山市って。かわいいよね、山市くん。周りに恵まれてます。なので、大丈夫だと思ってる、100周年。

ー高校の時からは違う立場でチームを引っ張る存在になるじゃないですか。

山市:いやだからもうそう、なんかもう、そう、嫌だな(涙)。

一同:(笑)

山市:一緒に試合に出たい。そこだね。

北村:そうね。そこは言い続けてくれてるし。いや、絶対出たいね。一緒に。

山市:主務に対してとかじゃなくて、一緒に試合出たい。公平くんと一緒に試合出たい。とりあえず。

北村:いや、間違いない。なんかちょっとね、しんみりしちゃってるから。

山市:いやいや色々あるんだよ。バックボーンがさ。

試合後の2人


○イタリア遠征を通じて


ー山市くんがイタリア遠征で得たものを教えていただきたいです。

山市:イタリアで成長したこと、感じた部分で言うと、成長はしてるのかわかんないけど、勝ちにこだわるっていうところかな。海外の選手とか、まあプロ相手だったんだけど、明日には仕事がなくなっちゃうような相手と試合をして、相手も死に物狂いでくるわけじゃん。いや、考え方甘かったなっていう、俺が。ブラジルの子供とかほんとにサッカーで食ってくしかない人もいるわけじゃん。俺たちはこんないい環境でサッカーできて、ご飯も出て、寝るところもあってみたいなそういう奴らがどうやってそういうイタリア人とか、ブラジル人とかに勝っていくかっていうその勝ちにこだわる執着心みたいなそういうところは感じた。感じたからまあ体現できるよねこれから。1つ1つの球際だったり、1つ1つの空中戦、しっかり決めるところだったりとか。そういうところはほんとにこれからプロを目指してるわけで、プロに行って日本代表目指してるし、そういったところっていうのもやはり大事になってくるんじゃないかなって。そういう奴らにも負けないその負けん気を、負けん気の大事さを手に入れました。

ーイタリア遠征ではキャプテンマークを巻きましたが、チーム引っ張るという立場で感じたことはありましたか?

山市:先頭に立つっていう不安とかそういうのも久しぶりに感じたけど、自分が早稲田で1年間積み上げてきたものは間違ってなかったなっていうのはその選抜活動でキャプテンを監督から指名していただいて、優勝して、ほんとうにみんなのおかげで勝てたし、ほんとうについてきてくれたし、今までやってきたことが間違ってなかったな、だからこれからもぶらさずに、続けていこうって思いました。

北村:キャラだと思うけどね。このキャラだからそういうところに行ってもやれるし、即席チームで1番活躍するのって山市みたいな人だと思うよ。

○今後に懸ける思い


ー1部昇格に向けて厳しい戦いが待ってると思います。リーグ戦への思いを聞かせてください。

北村:俺は試合に出てないっていう立場で、まずは自分が出たいって思いが芯にあって、自分が試合に出たらこういうことができるだろうなっていうのは常に思い描きながら、チーム付きとしてベンチに入ってる。
ただやはり来年のことを考えてるわけじゃないけど、勝って1部に上がってっていうことがない限り、ギリギリプロに行けるか行けないかみたいな人が行けなくなってしまう可能性もあるし、自分たちの選択肢を広げることができるのってやはり勝つことでしかないっていうのを気づいたからには、どんな立ち回りでも自分はチームに徹するつもりだし、今リーグ戦でも正直厳しい状態にあるので、何かを変えていかないと行けないし、アミノバイタルカップも今一試合勝ってるけど、次負ければ終わりだし、大臣杯出れても優勝できなければインカレはないし、本当に苦しい、厳しいシーズンだし、そういうチーム状況ではあると思う。そこに対して1番は自分がピッチの中でプレーできたら良いけど、それは叶わなくてもチームに対して貢献するというところは、自分は意識したいなと思ってます。まあ出たいね、山市と一緒に。それは本当に相変わらず1番です。


山市:運営とか応援とかそういう立ち上げてくれてる人とか裏方で支えてくれてる人とかいる中で、リーグ戦勝ててないっていうのはほんとに申し訳ないと思ってる。けど、アミノで逆転勝ちしたけど、ああいうような熱い早稲田を見せれれば、リーグ戦の順位もどんどん変わってくると思うので、そこは見ている人が、んー、難しくて言葉にできないけど、とりあえず本当に感謝してる。そういう裏方の人とか応援してくれてる人に感謝してるからこそ、出ている選手は勝って恩返しをするっていうのがマストで、尚且つその試合内容もぬるいプレーとか気持ちが入ってないプレーとか無しにして、そこはやはり自分が1番見せないといけないと思ってるので、見ていて気持ちいい応援したくなるような選手になっていきたいなと思ってます。



今回インタビューをして、2人の堅い絆が感じられました。今後この2人がチームを引っ張っていく姿に乞うご期待です!!

次回はついに最終回!桐光×日藤対談です!
神奈川最強はどちらなのでしょうか?
神奈川県王者を争う2校の高校時代のエピソードをお楽しみに!

【2人の過去の記事】

北村公平↓

山市秀翔↓



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