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【インタビュー#8】45歳ワーママの覚悟。サバティカル休暇から見えた新たなステージ

こんにちは!保育園児2人を育てながらフルタイム会社員をしている、もり なつ です。みなさんは自分の役割が「妻、親」と増えることで、将来を悩んでいませんか?「ライフステージに合う働き方や生き方を見つけたい」そう思う人の少しでもお役に立てたらと考え、子育てしながら共働きをしている人たちの【奮闘真っ最中の今】のインタビューをはじめました!(本業とは無関係の活動です)

第8回目のインタビューは、17歳の女の子と10歳の男の子を育てながら働くみなべ りんさん(45歳・大阪府在住)です!

りんさんみたいな40代を迎えたい…とインタビュー終了後に妄想してしまうぐらい、笑顔が素敵ででハツラツとしているりんさん。

現在は「自分の強みを活かせる仕事を見つけたい」という願いを胸に、45歳でサバティカル休暇(使用用途が制限されない長期休暇)を取得し試行錯誤を重ねています。

そんなりんさんの新たなキャリアに向けて踏み出している”今”をインタビューしました!

【こんな人に読んで欲しい】
・ライスワーク(生活費を稼ぐための仕事)からライフワーク(自分が情熱を注げる仕事)にシフトしたい
会社員として働き続けることに不安がある
・キャリアチェンジをしたいが踏ん切りがつかない



サバティカル休暇で自分のビジネスを育てるという決断


―今、サバティカル休暇(使用用途が制限されない長期休暇)を取得されているそうですね。

はい、45歳というキャリアと人生の折り返し地点に来たところで、いったん会社を離れて自分を見直すために半年間のサバティカル休暇を取ろうと一大決心しました。ちょうど4カ月目の休暇に入ったところです。

サバティカル休暇を取ろうと思ったのは、色んな状況が重なっての決断です。例えば、休暇前に割り当てられていたプロジェクトに取り組む中、疲労感が溜っていたことは私にとって試練でした。幸い、メンタルの不調まで至らなかったものの、辛い毎日で。だからこそ「このプロジェクトが終わったら、できるだけ長い休息をとり、心と体を癒やしたい」という強い思いが心に芽生えていました。あとは、ライフワークとしての夢であるコーチングを学ぶ講座を受講する中で、もっと実践に焦点を当てる時間が欲しい!と考えるようになったのも大きなきっかけです。

―思い切った決断でしたね!

そうですね、だけど今こうやって休暇にはいって沢山の方とコーチングのセッションが出来ていることがすごく幸せ。だから、休暇を取得して良かったと思っています。

実は3年前、自分のキャリアにおいて「会社の肩書きを外したとき、残るものは何だろう?」ってすごく不安になったことがあったんです。それが仕事や家庭以外の領域で自分を見つめ直す必要性を感じた出来事でした。地元のNPOを支援するプロジェクトに週末参加したり、自分の強み分析とか自己理解も沢山しましたね。その中で偶然にもコーチングに巡り会いました。初めての練習でしたコーチングのセッションで「プロみたいですね」と驚かれたこともあって、「自分に向いていそう。もっと深く学びたい!」ってワクワクしたんです。

「コーチングなら、自分の強みや特性を生かして社会貢献できる可能性があるのでは?」という考えに至り、「コーチングが自分のビジネスの軸になるなら、覚悟を決めて育ててみよう」と決心したんです。


30代は仕事と育児の両立が最優先。40代は自分らしい働き方をみつける時間。


―将来的には今の本業であるコンサル業界から、コーチングへの転身を考えているのでしょうか?

ゆくゆくはコーチングに転身したいと思っています。だから、今勤めているコンサルティング会社で長く働くことは考えていないかな。というのも5年以上コンサルの仕事をする中で、私にとってコンサルの仕事は、自分にぴったりフィットする仕事ではないと思っているんですよね。

私よりずっとコンサルが向いている人を何人も見てきました。もしかすると背伸びして頑張ったらその人たちに近づけるのかもしれない。だけど水を得た魚のように素晴らしく優秀なコンサルタントになれそうな気はしません。 ずっとこのことにモヤモヤしていたんです。 

これまでずっと「無理してコンサルの仕事を続ける?」と自問自答してきました。だけど45歳になって、やっと「自分の個性や得意分野を活かせる仕事にシフトしたい」という想いが確信変わって、踏ん切りをつけることができました。

コンサルティングの仕事は「事柄」に焦点を当て、クライアントの課題を解決することが中心です。それに比べて、コーチングは「人」にフォーカスし、クライアントごとに幸せや答えを一緒に探して、自己実現をサポートすることが中心です。この二つを比較すると、私はコーチの仕事が自分らしくいられて、心地よく感じられるんです。


―自分のやりたいことを見つけて、サバティカル休暇の取得。順調でうらやましいです。

周りからはそう見えるのかな。でも、子供の教育費や経済的な負担が大きい時期でもあります。サバティカル休暇は無休だから、収入面で家族に迷惑をかけないよう、どこまでのリスクを取れるかや、今後の働き方をどうするかは慎重に考えています。

それでもこんな思い切った決断ができたのは45歳だからこそ。背負っているものも大きいけど、自分の残りの人生もそんなに長くないことをリアルに感じるようになってくるタイミングだからこそですよ。

私は28歳と35歳で出産しています。だから、30代のときは子育てと仕事が両立が最優先事項。やりがいとか、自分の強みを活かすとか、そんなことは考えずに蓋をしてきました。それに育休で1年休みを取って間もない時期だったから、さらに自分のための長期の休暇を取るなんてことは思いつきもしませんでした。

あと、20代のころから自分が60歳や65歳の定年まで働くイメージを持っていなかったんです。最初に働いた会社では、50歳から55歳ぐらいになると「肩たたき」的な退職金上乗せキャンペーンがあると聞いていました。だから私もその時期になったら早期退職するというライフプランを描いてたんです。

それを考えると、いずれにしても会社員人生はあと5~10年。「だったらもう少し会社に勤める期間を短くして、40代のうちに自分がライフワークだと思える仕事にシフトしていきたい!」って思ったんです。50代60代を楽しく過ごすには、今から準備しておいたほうが良いと思うんです。


人生はトレードオフ。だからこそ自分のキャリアは自分で決める。

―サバティカル休暇が終わったあとのプランは?

会社はフルタイムではなく週3日の短日勤務で働くことを検討中です。急に本業を辞めてプロコーチの活動だけで十分な収入を得るのは難しい。だから、本業を残しつつ、週2日をプロコーチとして活動するハイブリッドな1年が実現できたら嬉しいです。安定収入は確保しつつ、コーチングのビジネスを育てていく、そんなバランスが理想です。

その代わり、この1年は会社での評価や今以上の昇進は望まないし、気にしないことにします。もちろん週3日の勤務時間は集中して、与えられた仕事でパフォーマンスを出すことは責任をもってやりますが、短日勤務を選択したことで、会社から昇格の意思はない人だと思われるのは覚悟の上です。何かを選択したら、それを選択しなかったときに得られたかもしれない何かを捨てる。世の中はすべてトレードオフだと思っているので。

自分自身についてもそうですし、コーチングするときも大切にしているのは、誰かに言われたとか、誰かのためではなく「自分で決めた」「自分が選択した」という感覚。 実際に今、会社の仕事から完全に離れて、自分ひとりで、自分がやりたいと思ったことだけできる毎日は新鮮で後悔はありません。

週5日、平日日中は働くのが当然だという固定概念はもうだいぶ薄れてきました。こういう期間も人生の中にあっていいって思うようになりました。

今は、期間限定の「人生の夏休み」に自分で決めた自由研究課題をやっているような気分。そんな感覚を味わいながら、私のライフワークを育てたいと思います。

**編集後記**
45歳というタイミングでサバティカル休暇を取ることを決断し、その期間を通じてコーチングのスキルを磨く姿勢がとても前向きで印象的でした。サバティカル休暇という、まだ一般的ではない休暇を取得できたのは、りんさんの「リスクをとる覚悟」があってこそ。自分が本当にやりたいことに焦点を当てていく大切さに気付かされました。世の中はトレードオフだからこそ、本当に実現したいものがあるときは、思い切りが大事なのかもしれませんね。

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