歌声の音質にこだわれ!(ボイストレーニングでめっちゃ重要)
皆さんこんにちは!シンガー・ボイストレーナーのU-ma(ゆーま)です!
今回のnoteはボイストレーニングにおいて、かなり重要なことを書きたいと思います。(ちょっと本気モード。笑)
その重要なこととは『音として聴こえる歌声の美しさと、発声器官の規則正しい動きというものは常に一体の関係である』
という考え方のことです。
簡単に書くと、歌声が美しく良いのであれば、発声器官の動きも必ず良いということですね。
そのあたりを踏まえて今回の記事を書かせていただきます。
原因と結果(因果の法則)
以前の記事で、声帯自体は自身の意志のコントロールが及ばないことは既に理解していただいたと思います。(その記事はこちら♪)
では、一体どのようにして声帯を規則正しく振動させていくのか?この辺りの情報を今回はお伝えしようと思います。
それは「音質を整えることで間接的に声帯をコントロールする」という方策をとります。
昨今、なぜか分からないのですが「喉の構え(喉仏を固定する、喉を広げる、当てる、下げる、などなど)や、口の構え(口角を引き上げる、軟口蓋を持ち上げる、舌を下げる、などなど)を一生懸命行った結果に発声された声質に違和感があったり、おかしなものであっても、それを受け入れるという風潮があります。
これは本当に残念なことであり、おかしなことです。
なぜなら「声質と発声器官の関係性は常に一体であり、声質がおかしければ発声器官の動きもおかしく、声質が良ければ発声器官の運動状況も良い」ことは反論の余地のない事実だからです。
医学の発展に伴い、発声に関するアプローチも変化してきました。
その中で大きな出来事は内視鏡を使用し、声帯の動きを観察できるようになったことです。
昔、とある1人の歌手の完璧な発声時に内視鏡を用いて声帯を観察するという研究が行われました。
その際の声帯の形、口の形を他の歌手にも用いれば同じように完璧な発声に近づくのではないかというのが現在主流である感覚的メソッドのスタートだといわれています。
ですが、その1人の歌手は果たして喉や声帯の形、口の形をそれほどまでにイメージしていたのでしょうか?
その歌手が内視鏡の発明以前の歌手だったということを考えれば、声帯の形も、その周りの筋肉群に関しても深い知識はないはずです。
今ほどに全く発達していなかった時代の偉大な歌手たちは間違いなく「綺麗な音を追求することで発声を見事に調整してきた」ということです。
この辺りの事実は発声学の権威であるコーネリウス・リードも、その書物の中で数々の文献を紐解き立証しています。
この事実は言い換えると、どのような体の構えを取ろうと、音質が悪ければ一切意味を持たない(弊害になる)ということになります。
音質にこだわる
まず、練習の順序は第1に音質にこだわる。
地声も裏声も綺麗な音で発声する(無理に強く出そうとして音が歪むのであればリラックス / 声が弱すぎて息漏れが多ければ少しずづ力を入れてみる等)
音質を良くしていく中で、その体の調整を覚えていきましょう。
音質をまずこだわることで、体の使い方を覚えるのです。
体の使い方を先に決めて発声し、発声された音質にこだわらないのはダメです。
なぜなら「声帯を含めた発声器官の反応は全て音に現れるから」です。
音質を無視して体の構えを決めてしまうと、間違った発声をずっと続けることになります。(歪な音質をみすみす認めることになる)
ゆっくりと焦らずに綺麗な音質にこだわりながら練習を行ってください!
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