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世界の美味しい月

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世界の片隅であなたが味わう美味しい月の物語
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2020年8月の記事一覧

夜空の月、それはサマルカンドのナンのようで

夜空の月、それはサマルカンドのナンのようで

昇りたてのオレンジ色の月を見て、その不思議を思う。

この同じ月を、世界中の人が見るんだ。

月を見るこの瞬間、地球のほかの場所では別の時間が流れている不思議。

地球のどこかの生活の営みを想像するいまも、時間は確実に、そして平等に流れている。ここでも地球の裏側でも、時は平等に刻まれている不思議。

いまわたしが見ている月は、地球のどこかで誰かが見た月。その誰かは、なにを思ってこの月を眺めたんだろ

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月とザンザレリ

月とザンザレリ

四季を問わず、夜、月を見ていることが多い。
月光浴が好きだ。
白い光、静寂・・・に包まれながら、
ただ、座っている。

たまに雲で隠れて、また少しずつ顔を出す月。
霞がかかったような幻想的な月。
やさしく慰められるような月の光を見ている。

どうしようもない気持ちを抱えた自分を浄化してくれるような気がする。
月を眺めていると、悲しくもないのに
涙が流れることがある。

そう呟いた友人は、とても感覚

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なっちゃんの三日月クッキー

なっちゃんの三日月クッキー

 12年前、私は会社で大きなプロジェクトの立ち上げに関わることになった。私が所属していた、5人の作業チームの一員であるMさんには、当時小学校3年生の娘、なっちゃんがいた。

 プロジェクトが始まる前は、私たちの部署は忙しくなく、Mさんは残業せずに帰れた。しかし、5月末頃から次第に忙しくなり、Mさんの帰宅時間が遅くなるにつれ、なっちゃんは寂しがるようになった。

 七夕の短冊に、なっちゃんが「ママが

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月の雫が私の中に溶ける夜

月の雫が私の中に溶ける夜

いつの間にか蝉の声が消こえなくなり、皮膚をジリジリと焼きつける無情な夏がようやく威力を弱め始める。

朝夕の温度差が急激に大きくなり、天空が次第に遠く高く離れていく。

収穫の季節が刻々と近づいているのを体感する時期。



ビオディナミ農法という言葉を聞いたことがあるだろうか。

オーストリアの人智学者であるルドルフ・シュタイナー氏により提唱された「地球の全ての生命体は、地球上だけのものではな

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【募集】世界の片隅であなたが見る月の欠片を探しています(重要な修正アリ!)

【募集】世界の片隅であなたが見る月の欠片を探しています(重要な修正アリ!)

また面白い企画が誕生したようです。

今日は、こちらのコンテスト企画に勝手に便乗し、グループ参加してみませんかというお誘いです。

春に開催した『トルティージャ祭』を覚えていますか?
世界中から送られてきたトルティージャで黄色いエネルギーを分かち合いました。

今回はその第二弾です。

月は地球をぐるりと周っています。同じ月なのに世界各地で見え方が異なり、お月見という文化はないかもしれませんが、月

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