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息子に紡ぐ物語

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1男1女の子供を持つ平凡なサラリーマンと、父で作家の「長谷部さかな」は、不思議なキッカケから毎日メールをやりとりすることに。岡山県の山奥にある見渡す限りの土地や山々はどのように手…
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#高瀬

【324日目】:出ないものは出ない

【324日目】:出ないものは出ない

ご隠居からのメール:【出ないものは出ない】

身体というシステムは、入力(インプット)と出力(アウトプット)、呼気と吸気、摂取と排泄がセットになっている。入院中は、夜間によく尿意を催したが、一人ではトイレにもいけない。

そんなことでその都度、看護師を呼ぶのも気の毒なので、なるべくガマンするのだが、生理現象なので、ガマンには限界がある。なぜ頻尿になるか、理由はわからない。

昨年十月の定期健康診断

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【201日目】隠れ里の高瀬

【201日目】隠れ里の高瀬

ご隠居からのメール:【隠れ里の高瀬】

「過去帳」は、返却する必要があれば、いつでも返却するが、それまでは保管しておくから、写真撮影は急がなくてもいいよ。

次に、長牛之助が新見氏の協力を得て、高瀬大原の土地を手に入れたということも十分に考えられる。

菅生西谷村の長氏は大庄屋としておおっぴらに活動するために西谷氏と改称するが、隠れ里の高瀬なら隠し姓で長谷部氏を維持しておき、その代わり、庄屋のよう

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【184日目】米原氏高瀬移住の可能性

【184日目】米原氏高瀬移住の可能性

ご隠居からのメール:【米原氏高瀬移住の可能性】

>>もし、長谷部氏と松田氏が300年前の1720年頃に高瀬の地へ移住してき
>>たと仮定すると、初代の人物が「尼子の落人」という説は、計算上成立
>>しなくなる。戦国期を生きた人々の生涯は、せいぜい1640年くらいで終
>>焉を迎えているだろう。

ーーそうだね。墓の数からいって、やはり長谷部氏は戦国期に高瀬へ住みついたのだと思う。松田氏については

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【182日目】菩提寺

【182日目】菩提寺

ご隠居からのメール:【 菩提寺】

>>ご先祖さまが毛利の武将だと疑う根拠に「菩提寺」も入れといて。

ーー了解!大倉山の鬼の逸話を書いた長谷部絢光の視点からすると、菩提寺はたしかに重要なポイントだ。氷室神社はよいが、八幡神社や曹洞宗高林寺はよくないというのが、日本古来の神道の思想にあるとは、それまで気がつかなかった。。

柚木脇治恵さんによれば、八幡神社を氷室神社に合祀(?)するという話も出てい

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【180日目】男たちの隠れ家

【180日目】男たちの隠れ家

ご隠居からのメール:【男たちの隠れ家】

今朝の新聞も東京の新規感染者数が1915人とコロナの下降トレンドを伝えている。来週月曜日の9月6日に1000人以下になるかどうかが、政府のコロナ対策の評価のポイントかな。『ペスト』のようにある日、突然終息すると、塩野義製薬が儲けそこない、同社の株価が下落するだろう。

>>一連の件は、ご先祖さまからのメッセージのような気がしてならない。

ーーそうだね。治

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【177日目】たまげたね

【177日目】たまげたね

ご隠居からのメール:【たまげたね】

高瀬の地に月に一度(土日)に行ける体制? おいおい、無理するなよ。そこまで「高瀬の墓」のことを考えてくれているとはたまげたね。

息子による高瀬長谷部家の再興は無理だが、孫ならお家再興をはたせるかもしれないな。それには墓参りよりもまず、ビジネスの世界で成功することが先だろう。あくまでもウェディング関連分野ビジネスでの成功を主眼として活動してほしい。

資本主義

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■【より道‐58】歴史が刻まれる辺境の地_伯耆日野に残る跡

■【より道‐58】歴史が刻まれる辺境の地_伯耆日野に残る跡

安芸国、備中国、伯耆国への1泊2日でルーツを辿る弾丸ツアーは、宮島の「厳島神社」そして、ご隠居の故郷、高瀬の地での墓参りをすることができました。

高瀬の地は、過疎化が進み、長谷部の田畑も草木で荒れ果てていました。少なからずとも、室町時代に京都の東寺へ年貢を納めていた良質の畑は、みるも無残な姿となっています。これは、由々しき問題だなと思いました。

そのように、思えただけでも良かった。

そう思い

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■【より道‐57】歴史が刻まれる辺境の地_ノスタルジーなひととき。

■【より道‐57】歴史が刻まれる辺境の地_ノスタルジーなひととき。

ルーツをたどる気ままな旅は、宮島の「厳島神社」の参拝から始まりました。1日目は「厳島の戦」で活躍した長谷部元信のことを想像しながら当時の戦いを学び念願の牡蠣を食べて過ごすことができました。

そして、翌日、いよいよご隠居の故郷、岡山県新見市神郷町高瀬を目指します。2021年の8月のお盆の時期、天気は快晴です。

ただ、広島から岡山新見市にある高瀬までは、車で3時間ほどかかる長旅になるため朝一番で出

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【165日目】歴史の転換点

【165日目】歴史の転換点

ご隠居からのメール:【歴史の転換点】

一方、原稿はどこかの時点で結末をつけねばならないが、ネバーエンディングストーリーという意識をこめる必要がある。『ふゆ物語』は婚姻によるハッピーエンディングの時間を結末とするハッピーエンディングを考えたが、その後、すくすくと成長した二人の少年(友次郎と安次郎)が魚釣りをしている場面をエンディングにすることも考えている。

返信:【歴史の転換点】

弥左衛門さん

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【163日目】立木伐採と墓への疑問

【163日目】立木伐採と墓への疑問

ご隠居からのメール:【立木伐採と墓への疑問】

昨日、広島の弟に電話して、立木の件と墓の件について問い合わせた。立木は、枝を払ってもよいと信谷清巳さんにはすでに伝えてあるという。ただし、木そのものを幹ごと切るのは待ってくれということだ。

墓は、まず、友次郎六代目の内容を調べてくれと依頼した。過去帳の写しあるが、よくわからないとのこと。その他、いろいろ聞きたいことが多いが、弟はそんな昔のことには興

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【162日目】弥右兵さん

【162日目】弥右兵さん

ご隠居からのメール:【弥右兵さん】

日野厳島神社には長谷部家31代当主がおられるとはおそれいったね。長福寺といえば、上下町の新見氏の菩提寺も同じ名前の寺だった。ついでながら、新見市における新見藩関氏の菩提寺は西来寺。いずれにせよ、曹洞宗の寺だから厳島神社とは関係ないが、何らかの因縁があるのかもしれない。

わが家の6代目が友次郎さんで、

という認識が、友次郎さんやその妻イシさんにあったというこ

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【161日目】墓参り

【161日目】墓参り

ご隠居からのメール:【墓参り】

墓参り、おつかれさま。

旧姓信谷治恵さんからも電話があった。食事を一緒にしてくれると思っていたのにさっさと帰ってしまったと、残念がっていたそうだ。

車では酒が飲めないし、コロナ対策も考慮する必要があり、日野にも行かなければいけないので、忙しいスケジュールだったが、よくぞこの猛暑とコロナ禍の中、墓参りしてくれた。御先祖さまにも気持ちは伝わっていると思う。

日野

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【139日目】山林所有権

【139日目】山林所有権

ご隠居からのメール:【 山林所有権】

「太閤検地」をウイキペディアで検索すると、1582年までに豊臣秀吉が日本全土で行なった検地(田畑(山林は除く)の測量及び収穫量調査)。天正の石直し、文禄の検地ともいう。百姓は、耕作権を保証されるかわりに年貢負担を義務ぎむづけられ、土地をはなれられなくなった、という。

「山林は除く」となっている。つまり、山林の土地所有権も年貢納税の義務もなかったのだ。江戸時

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【95日目】神郷町

【95日目】神郷町

ご隠居からのメール:【神郷町】

「世のため人のため何かしたい」というのは立派な大義名分だ。しかし、立派な大義名分をかかげても、世人は誹謗中傷をしてくる。ひらりひらりと体をかわし生きていかなければならないし、大義名分の重要性が減じるわけでもない。

封建的な田舎の食事時、膳の並べ方に耐えられなくなったのか、それとも他の理由によるものか、文子さんは何度か家出をして京都の妹のところへ逃げた。連れ戻すた

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